こんなおでん店が近所にあったら毎日通う、昼飲み目当てに! 「平澤かまぼこ 王子駅前店」【東京北区】

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おでんの湯気がうれしい季節になりました。寒いと人間おっくうになるものですが、寒い日だからこそわざわざ行きたいおでんのお店を本日はご紹介。おでん以外にも、オツなつまみが多いお店なんですよ。

昭和37年創業の老舗おでん店

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場所は京浜東北線・王子駅からすぐ。山手線だと田端駅で乗り換えて約4分という距離。東京方面から行くと、赤羽駅の2つ手前です。

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北口改札を出て左折、歩いて1分もしない距離に……、

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この「平澤かまぼこ 王子駅前店」があります。店名のとおり、元々はかまぼこなどの練り物を作るお店。本店は1962年に創業、1999年にこちらのおでん店をオープンされました。

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お店に入ると出迎えてくれるのが、この笑顔! おかみさんの平澤京子さんです。

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「さて、何にする?」とさっそく軒先へ。

おすすめは、はんぺん&ちくわぶ

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はい、おでんとご対面!

なんともうれしい、心ときめく瞬間ですな。30種前後のおでんダネが鍋中にみっちり。ダシは煮干しと昆布がベースで、あっさり仕上げられてスープの色も薄め。

個人的なおすすめ第1位は……、

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はんぺんなんです(手前)。

フワフワすぎず、しっとりとした食感のはんぺんに一度食べてハイ、やられました。「底だけ味が染みて、他はフワフワ」ってなおでんのはんぺんもありますが、ここのはまんべんなく味が染みています。「今日はおでん!」と決めてきてまず胃にこれを入れると、ジンワリお腹があったまって、おでんのうま味が染みわたるんですよ……。

はんぺんの主原料はサメなの。何十種類もあるサメからうちが使うのはヨシキリザメとアオザメの2種類。9割がサメのすり身で、1割がヤマトイモ。そこに卵白を加えて仕上げるのよ。(京子さん)

西日本や東北だと、おでんダネとしてはあまりなじみがないですよね。そんな人にぜひ一度、体験してみてほしいです。

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東京近郊のローカルフード、ちくわぶもうまいんですよー。

ちくわぶも生きてるからね。よく売られている真空パックだとね、食感がどうしてもダメなの。本来は作ったら水に漬けておいて、そこから煮ないと。そしてなるべく早く売る。これが大切ね。(京子さん)

はっきり「苦手」と公言する人も少なくないちくわぶですが、こちらもぜひ一度試してみてほしいです。あの「ニチャッ」とした食感とは別物ですよ。

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もちろん、定番の大根やがんもなどもオススメ!

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魅惑のお品書きをご覧ください。これからの寒い季節は食べたいものをマメに注文して、常にあったかいところをいただきましょう。個人的にはしょうが揚げも毎度頼みます。

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おでんやつまみ類は持ち帰りも可能。ちなみに「すじ」と書いてあるのは関東のすじ、魚肉です。

他にも酒のアテがたくさん!

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さて、奥の立ち飲みスペースで飲むとしますかね。おでん以外のつまみも頼みましょう!

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▲源氏巻 250円

これ、自家製かまぼこでチーズとソーセージが巻かれてます。そう、平澤かまぼこ店オリジナル商品。考案した人は酒好きだったんだろうなあ。これを食べた後におでんで口を温めなおすってのがね、またいいんです。

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▲冬季限定 煮こごり 350円

サメの皮の“砂”をていねいに取って、醤油でコトコト煮てつくるの。サメの皮ってざらざらしてるでしょう。あのざらざらを取り除くことを「砂を取る」っていうのよ。寒くなって自然に固まるようにならないとできない。これ、冷蔵庫に入れてつくるものじゃないからね。(京子さん)

口の中に入れるとゼリー状の部分が溶けてなくなります。うま味が舌に残って、クニュッとした皮の食感が楽しい。これひと皿で私は2合飲めます。

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今日も来てよかった……うん、うん。

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▲じっくり煮込んだ焼豚 250円

シメにおすすめ、とろーりチャーシュー。最後にコッテリ系でいきますよ。口が「またビールが欲しくなる感じ」にもなって、2軒目に向かう人にもおすすめ。私はテイクアウトしてラーメンにのせたりもしています。

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そのほかにも引かれるメニューがいっぱい。ちょっと酸味をきかせた「卯の花」(おからの炒り煮)なんてのもオツな味わいですよ。

最高のつまみは京子さんのトーク

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よいアテと酒を楽しみつつ、京子さんのテキパキとした女将さんぶりを眺めるのがまた楽しいんです。失礼とは思いつつ、年齢をうかがってみました。

「いいですよ別に(笑)。昭和10年生まれ、今年で81歳! 私は引き揚げ組なんです。小学4年生まで樺太(カラフト)にいてね」と……京子さんヒストリーも語ってくれたのですが、それはまたの機会に。

取材の日はおりしもアメリカ大統領選挙の日、ちょうど昼過ぎ、ヒラリー・クリントン劣勢が報じられた頃にうかがったのですが……。

ねえ、こんな取材よりもさ、アメリカの選挙どうなってるの? え、トランプ優勢? そうでしょう。ねえ……やっぱり。あたしはそうだろうと思ってた。あ、“こんな取材”なんて言っちゃ悪いわね(笑)。

と話が止まりません。お店の奥には取材前から男性3人が陣どっていました。みな「京子さんと話すのが楽しみでね」とのこと。ファンが多いんだなあ。

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もうねえ、王子まで飲みに通ってくれるのがありがたいわよ。この人なんか足立区から来るんだから(笑)。こちらは上尾からねえ。本当に、ありがたい。

おでんの湯気と、京子さんのトークであったかい店内。取材は終われど、去りがたいなあ。おととい刈ったばかりの襟足がつかまれるよう。でも、また来ます!

そうそう、ちなみに京子さんが在店されるのは基本、10時から15時ぐらいだそうですよ。

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お店情報

平澤かまぼこ 王子駅前店

住所:東京都北区岸町1-1-10 NUビル1階

電話番号:03-5924-3773

営業時間:10:00~22:00

定休日:無休

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

執筆・撮影:白央篤司

白央篤司

フードライター。雑誌『栄養と料理』などで連載中。食と健康、郷土料理をメインテーマに執筆をつづける。著書に「にっぽんのおにぎり」「にっぽんのおやつ」(理論社)「ジャパめし。」(集英社)がある。2016年10月下旬に最新刊「にっぽんのおかず」(理論社)が発売に。 facebook:atsushi.hakuo ブログ:独酌日記

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