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寄付の「不都合な真実」【映画で学ぶ!世界の今】

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様々な社会課題に関連する映画を配給するユナイテッドピープルが映画で学べる世界のトレンドや知っておくべき現実について紹介するコラムです。


第12回 寄付の「不都合な真実」

年末になると「歳末たすけあい運動」などの募金の呼びかけを目にする機会がありますよね。学校内で募金が集められることもありますし、一度ぐらいは募金に参加したことがある人が多いのではないでしょうか?日本では、2015年から「寄付月間~Giving December~」がスタートし、一年の終わりである12月に、より良い未来のために寄付をすることの呼びかけも始まっていますし、ますます募金が身近になってきています。

寄付の問題点を指摘する映画『ポバティー・インク~寄付の不都合な真実~』

(c) PovertyCure

自分の幸せばかりではなく、恵まれない誰かのために寄付をする行為は尊く素晴らしい行為です。しかし、もしその寄付によって、逆に誰かを傷つけることになったらどうでしょうか?そんなことを問いかける映画が制作され、日本でも公開されています。映画『ポバティー・インク~寄付の不都合な真実~』です。

映画では2010年の地震で大きな被害を受けたハイチなどの事例を取り上げます。地震後、数多くの国際援助機関がハイチに出向き、援助に乗り出しました。食料を配布したり、家や学校を建設したり、服を配布したり、様々な援助を行ったのですが、問題はその方法や期間が適切だったかどうかということです。

(c) PovertyCure

例えば地元に服飾産業があるにも関わらず、ハイチに世界中から無料の服が届き続けたら、どうなるでしょう?無料の服が手に入るのに、商店でお金を出して服は買いませんよね?何が起きるのかというと、国際援助で届く無料の服が商売敵となって、ハイチ国内の服の販売店で働いている人々や、服を作る人々が職を失ってしまうのです。映画は、ハイチでこのような国際援助によって逆に貧困が生み出されているという矛盾を指摘します。せっかくの善意が、誰かを傷つけることになってしまっては本末転倒です。

私たちがすべきこととは?

国際援助や寄付のすべてがムダなわけではありませんが、寄付をする前に私たちがすべきことや考えるべきことがあります。例えば以下のようなことです。 寄付や援助をする前に、その効果や影響を考える 起業家支援や商品購入など、寄付以外の選択肢も検討する 貧困の生み出される構造を理解する 貧困を撲滅するための方法を考え行動する 相手の立場に立って、相手の自立を促す支援を行う

国際援助のあり方を掘り下げて問題提起をする映画『ポバティー・インク』の視点は画期的です。しかしこの映画もあくまで1つの視点。大切なことは、新たな視点や考え方を知り、どう行動に移すかです。よりよい世界、よりよい未来を創ることができるのは私たち自身なのです。

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