月にいくら返済していく？ 2016年現役大学生の奨学金事情！

2015年、私立大学の授業料(初年度)は平均約86万円。

 

入学金などと合わせると初年度納入額は130万円を超える。

 

そして、同じく2015年の調査では何らかの奨学金を受給している大学生は約35%。

 

およそ3人に1人という計算だ。

 

高校生でも今、奨学金について真剣に考えている人は少なくないはず。

 

そこで、実際に奨学金を受給したことのある大学生3人に話をしてもらった。

 

■プロフィール■

 

ファリョンさん

立教大学異文化コミュニケーション学部

在日韓国人として、それを研究している先生がいる大学に進学。立教キャンパスへの憧れもあった。友だちとおしゃれなカフェを探してまわることが趣味。

 

みおさん

フェリス女学院大学国際交流学部

とにかく映画が大好き。大学を辞めて、ハリウッドに映画の勉強をしにいくことも考えている。日本舞踊の名取。

 

はるのさん

法政大学法学部政治学科

高校時代、進路に迷って片っ端から新書を読んでいるうちに政治に興味をもった。勉強は好き。趣味はジムで体を鍛えることとアメフト観戦。

 

Q.いつから奨学金のこと考え始めた？

 

 

ファリョンさん:「私は高1のときから奨学金を受けることを考え始めて、高2になってから具体的に調べ始めたの。成績が足りなくて無利息の第一種（※1）は取得できなかった」

 

みおさん:「私も第二種（※2）の利息付きの奨学金。最終選考まで残ったけど、結局第一種はだめだった」

 

ファリョンさん:「審査では成績は2年分見られるし、いろいろと条件があるので、もっと早くから調べ始めればよかったと後悔。親も書類集めなど大変そうだったし…」

 

みおさん:「第一種（※1）は応募する人は多いし、成績もさかのぼって見られるから難しいよね。私も高3はがんばってたけど、高3だけがんばっても厳しい」

 

ファリョンさん:「将来、利息を払うのは本当に不安で….」

 

はるのさん:「私の場合は大学に入ってからの留学費用。渡航費、授業料、滞在費合わせて50万円の留学費用のうち20万円を奨学金として大学に出してもらったの。残りの30万円は入学祝いでいただいたものやバイトで貯めたものを使った」

 

ファリョンさん:「返さなくてもいい奨学金？」

 

はるのさん:「そう。留学先でも大学でもいい成績を残さなくてはいけないし、面接やレポートがあったりと大変だけれど、自分が勉強するモチベーションになるからと思って申し込んだの」

 

具体的に月いくらぐらい借りてる？

 

 

ファリョンさん:「私も留学が必須で170万円かかってしまう。今でさえ、通常の学費として月5万円借りているのに。最初は月3万円だったけど、とても足りなくて5万円に増やしたの。学費はその奨学金の5万円から払って、バイトをして留学費用を貯めてる。バイト代は多くて8万円くらいかな」

 

みおさん:「私も月5万円借りてる。親から交通費と食費は自分で出すように言われて、奨学金から出してる。奨学金って自分の口座に振り込まれるだけだから、学費以外でも自由に使えるんだよね。気をつけないとすぐに無駄遣いしちゃう」

 

お金の管理は誰がどのようにしてる？

 

 

ファリョンさん:「口座は奨学金の分は分けて管理したほうがいいよ。私は使ってしまうのが怖いから、親にキャッシュカードを渡して学費を払ってもらっている」

 

はるのさん:「私も勉強用や留学用は使わないように口座を分けた。そうしないと誘惑に負けそうになるよね」

 

みおさん:「私、すぐに食費とかで無駄遣いしちゃうから気をつけないと。通学に時間がかかるからバイトもあまりできないし」

 

 

はるのさん:「大学に入ってから、大学の窓口やネットを使ったりしていろんな奨学金を調べたんだけど、けっこういろいろな奨学金があるよ。3年生になったら、また100万円出してくれる奨学金に応募するつもりなの。二人も何かあるかもしれないから調べてみるといいと思う」

 

ファリョンさんは、月5万円の貸与奨学金を、将来、親が3万円＋利息分、自分が2万円で40歳まで返済していく予定だとのこと。

 

みおさんは、お稽古ごとや塾、私立の高校に通っている弟さんの学費などにお金がかかってしまい、自分でも負担するように親から言われて奨学金を受給することになった。

 

はるのさんは、給付型の奨学金を受けているが、そのための勉強はかなりハード。

 

その合間をぬって、月に10万円ほどバイトもしている。

 

 

考えている以上にお金がかかる大学生活。早めに調べたり親と相談したりして計画的に考えていったほうがよさそうだ。

 

※1 第一種奨学金：独立行政法人日本学生支援機構の利息なしの奨学金

 

※2 第二種奨学金：独立行政法人日本学生支援機構の利息が付くタイプの奨学金。利息の上限は年3%で、在学中は無利息

 

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