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Youは母国でどんなバイトしてた? 各国のアルバイト事情を留学生に聞いてみた

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こんにちは、ライターの千葉こころです。

我が家では先日、オーストラリアからの女子学生をホームステイで受け入れることになりました。母国の生活習慣や文化など、せっかくの機会なのでいろいろと話を聞いてみると、オーストラリアでは法的に14歳4か月からアルバイトができるので、すでに働いている友人もいるとのこと。

中学生から働けるの!? と衝撃を受けたのですが、同時に湧き上がってきたのが好奇心。日本とオーストラリアで働ける年齢が違うように、世界各国のアルバイト事情もさまざまなのでは?

そこで、留学生の皆さんに「母国のアルバイト事情」を聞いてみることにしました。

訪れたのは「長沼スクール 東京日本語学校」。約600名の留学生たちが日本語を学んでいます。

今回協力してくれるのはこちらの3人。

Drew Joseph(ジョー)さん(イギリス)

鄭 アルム(アルム)さん(韓国)

Camacho Munoz Antonio Del Carmen(アン)さん(メキシコ)

みなさん、日本語がとてもお上手! 母国と日本の両方でアルバイト経験があるそうなので、さっそく詳しく聞いてみることにしました。

 

国の情勢も大きく関わる、各国のアルバイト事情とは?

 

 

母国ではどんなアルバイトをしていましたか?

 

高校生と大学生のときに、レストランのホールスタッフとデパートの販売員をしたことがあります。

 

アルバイトはいろいろ経験しましたよ。カメラマンとか、タコスマンとか。

 

「タコスマン」ってなんですか?

 

タコスを道で販売するんです。日本の屋台みたいな感じですね。

 

タコスマンって、メキシコではよく見かけるね。僕はアルバイトの派遣会社に登録していたから、工場や事務などいろいろなことをしましたよ。

 

日本と似ている職種も多いんですね。では、アルバイトの主な目的ってなんでしょうか?

 

韓国では学費や生活費を稼ぐ目的の人が多いですね。

 

学費を自分で払うの?

 

自分で払っている人は結構いると思います。私は親が出してくれましたが、申し訳なくて、せめて自分の生活費くらいは自分で稼ごうとアルバイトをしていました。

 

イギリスは18歳まで学費が無料だし、大学も教育ローンを借りられるので、服とか飲食とか……「自分のために働く」という感じですね。僕は親から「お金を稼ぐ厳しさを経験してみたら」と言われて、アルバイトをはじめました。

 

メキシコは貧しい人が多いから、家族の生活を助けるために働く人がほとんどです。中には小学校を卒業してすぐ、12歳で働きはじめる人もいるんですよ。法律では禁止しているけれど、学校へ行かせるお金がないから仕方がないんですね。

 

学費が貯まれば、そこから中学校に戻れるんですか?

 

はい。でもなかなか貯まらないので、難しいのが現状です。あと、メキシコより賃金の高いアメリカへ渡る人も多いです。アメリカの大統領選の影響で、知っているかもしれないけど。

 

トランプ次期大統領がよくスピーチしてる、移民問題だね。

 

そう。アメリカまで砂漠を歩いて国境を越えていく人もいるので、途中で亡くなる人もいるんです。不法なことだけれど、そうしなければ暮らせない人がメキシコにはたくさんいるんですよ。

 

「交通費が出る」日本はありえないほど高待遇!?

 

アルバイトの賃金はどのくらいですか?

 

韓国の時給は安いですよ。今はソウルでも時給600~700円くらいかな? 学校へ通いながらだとあまり稼げないので、困っている人は多いですね。

 

 

え! イギリスはだいたい時給1,000円くらいだよ。ただ、16歳から25歳くらいまでは年齢によって最低賃金が変わるから、同時に仕事をはじめても16歳と18歳ではもらえる金額が違います。経験や資格に関係なく、年上のほうが多く賃金をもらえるんです。

 

メキシコも年齢で変わりますね。あと、大学を卒業している人は賃金が少し上がります。ただ、すごく安いんですよ。最低賃金は1日500円くらい。はじめて日本の金額を見たときはビックリしました。

 

私もビックリした! 交通費ももらえるし。いいですよね。

 

そう! メキシコも交通費はもらえない。自分のお金で移動します。

 

イギリスもですよ。それは普通の会社員でも同じです。

 

そう! そう!

 

えぇぇぇぇ! 日本は交通費をもらえるところが多いので、普通なんだと思っていました。

 

日本だけかもしれないね(笑)。

 

日本では交通費も出るし、ちゃんと経験や資格も考慮されますもんね。意外と恵まれたバイト環境なのかも……。

 

遅刻厳禁、徹底滅菌、きっちり感……日本人らしさにビックリ続出

 

日本で働いて驚いたことって、ほかにもありますか?

 

シフト制で働けるのは驚きました。私は今コーヒーショップで働いていますが、自分の都合に合わせてシフトを決められるんです。韓国では時間帯がはじめから決まっているので、コントロールできるのは助かります。

 

週1回休めるのも嬉しいよね。それなのにメキシコよりいい給料をもらえるんだから。

 

メキシコは休みないんですか?

 

休むとお金がもらえないから、みんな休まず働いて少しでも多く稼ぎたいんです。でも、がんばる気力が湧くから、休むって大事ですね。ただ、日本は時間を守らなければならないことにビックリしましたよ。メキシコでは20分30分遅れても問題ないけど、日本では遅刻しちゃダメなのね(笑)。

 

イギリスでも遅刻はダメだよ(笑)。

 

あと、食品工場で働いていたことがあるんだけど、おそろいの制服があるのもいいですね。カッコよくてうれしかった。それから、工場に入る前に必ず滅菌するのも驚きました。

 

日本はきっちりしているよね。僕は英会話教室の講師をしているけど、ビザが切れる2か月前に会社が声をかけてくれて、書類も全部用意してくれたんです。僕は入国管理局に行くだけでよかった(笑)。ただ、労働時間によって国民健康保険か社会保険かが変わってくるし、医療費もかかるのはどうかと思う。イギリスはみんな同じ保険料を払っているし、医療費は無料なんですよ。

 

家の近くで芝刈り、洗車……こづかい稼ぎもバイトの内!?

 

イギリスは教育費も医療費も無料なんて、うらやましい! 日本に来て、改めて気づいた母国ならではのアルバイトはありますか?

 

韓国ではフードデリバリーサービスがポピュラーで、運転免許を取ったら配達員になる人が多いですね。でも、男性ばかり。女性はスーパーのレジやレストランのホールスタッフです。……って、日本とあまり変わらないかも。

 

ギリスもそうだよ。

 

世界共通なんですね(笑)。

 

イギリスでアルバイトができるのは16歳からなんだけど、新聞配達とベビーシッターだけは16歳になる前からできるから、早く自立したい子はやってますね。近所の家で庭の芝刈りや洗車をしている子もいます。

 

メキシコシティでは、政府の方針でスーパーマーケットのレジ打ちは高齢者の仕事となっています。あまり動かなくていいし、力仕事でもないからね。10年ほど前までは高校生や女性がやっていたのですが、今は高齢者ばかりですね。

 

歳を重ねても働けるような職業に就いてもらう、ということなんですね。うーん、勉強になりました。今日はいろいろとお話いただき、ありがとうございました!

 

まとめ

韓国、メキシコ、イギリス、そして日本。同じ“お金を稼ぐ”という行為でも、その背景は国の事情で全く異なることがわかりました。日本人は当たり前と感じることにも、「驚いた」「うれしかった」という留学生の皆さん。逆に、私が想像もしていなかったようなバイト事情もありました。グローバルな視点は、日本の環境を見つめ直すきっかけになりそうですね。

  取材協力:長沼スクール 東京日本語学校

http://www.naganuma-school.ac.jp/jp/

取材・構成・文:千葉こころ 撮影:関口佳代

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