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介護・介助だけではない!介護職員が行う介護業務外の仕事の話

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介護施設に勤務する者にとって、日々の介護業務以外に行う仕事の中に、話し合いや研修があります。施設の種類や規模により内容は多様ですが、ここではひとつの例として、私が勤務していた認知症グループホームの例をとりあげたいと思います。

そして現状の課題について、ご家族にも理解いただけると嬉しいです。

介護職員の話し合いとは?

毎日行われる朝礼と夕礼、そして月1回フロア会議があります。朝礼と夕礼の内容は同じで、一般的に「申し送り」と呼ばれ、多くの施設で行われています。

朝礼は夜勤者(夕方~翌朝までの勤務者)から日勤者(日中の勤務者)へ、夕礼は日勤者から夜勤者への報告が中心となりますが、内容によっては簡単な話し合いの場となることもあります。

各入居者のケア内容は、介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成するケアプランと呼ばれる計画に基づいて行われています。しかし、人が相手のため、状態の変化は日々当たり前に起きます。

そこで報告内容によってはケア内容の変更が必要で、その内容を介護支援専門員が中心となって決めていく話し合いの場になります。

ただ時間の制約(約15分)があることから、当面のケア内容を決定するだけとし、長い視点での検討が必要な場合については、フロア会議に議題を持っていくことにしていました。

フロア会議とは?

フロア会議は月に1回、約1~1時間30分の時間をとって行い、内容は申し送りに加えて、入居者以外での検討事項(こんな備品があれば…や後述の委員会活動からの提案など)があります。日々の朝・夕礼に比べ多くの時間を取ることができ、他職種(看護師など)の参加者が集まれることから、より多様で活発な意見交換の場になります。

ただ逆に言えば、介護支援専門員はそれらをまとめ、方向性や答えを出していく必要があるため、極めて重要な場であるとも言えます。

研修について

各職員は次の委員会に必ず所属することになっており、委員会で調べ、まとめた内容や外部で勉強してきた内容を発表し、参加者たちがその発表を聞いて学ぶ研修をおこなっていました。

委員会は、感染症対策、身体拘束等廃止、防災防火対策などがありました。感染症はインフルエンザをはじめ食中毒、体のかゆみを主な症状とする疥癬(かいせん)や下痢と嘔吐を主な症状としたノロウイルス等を対象としていました。身体拘束等は、目に見える拘束だけでなく、言動等による「見えない」拘束について、防災防火対策は年2回の避難訓練実施と災害時の必要備品について考える良い機会でした。

話し合いや研修の課題

これまで話し合いや研修について説明しましたが、課題もあると感じています。それは、職員不足の関係で、話し合いや研修をギリギリの状況でやっている施設が多いと予想しているからです。
       
職員に急な休みや欠員が出た場合、まず目の前の対応を優先することしかできなくなります。その結果、話し合いや研修を開催する時間を取ることができず、できたとしても参加者も限られた人数しか集まらない状態になり、偏った意見になることも少なくありません。

その結果、入居者への十分な対応ができなくなるという事態が起きます。

これこそ現在の施設の姿であると思います。

この記事を書いた人

魚谷幸司

昭和47年生まれ。東大阪市在住。大学在学中よりアルバイトで介護に従事する。卒業後は特別養護老人ホームやデイサービスセンター、認知症グループホームにおいて主任や副管理者等で勤務した後、本年1月に認知症支援事業所を起業。500人、20年以上に渡って認知症と呼ばれる方の声を聴き、今も向き合い続けています。また社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員を所持し5人の成年後見人としても活動しています。

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