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降圧剤服用の65歳男性 血圧下がるも半年後脳梗塞発症

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 都内在住のAさん(65歳、男性)は、サラリーマンだった40代の頃から血圧が高めだった。若い頃はまだ月3~4回のゴルフのお陰で体を動かす機会があったが、昨年、腰を痛めてしまってからはめっきり運動する機会も減り、収縮期(上)の血圧は150mmHgを突破。医者から降圧剤を飲むよう勧められた。Aさんが語る。

「『カルシウム拮抗剤』というタイプの降圧剤を処方され、1日1回の服用を始めました。飲んだその日からみるみる血圧が下がって、上で135mmHg、下は80mmHgと健康な人と変わらないレベルまで下がったんです。これで安心だと思っていました」

 ところが、話はそれで終わらない。半年後、予想だにしない事態が訪れる。

「時々、呂律が回らなくなったんです。すぐ治まるので気にも留めず放置していたら、ある日突然、猛烈な吐き気と頭痛に襲われた。救急車で病院に搬送されると、診断結果は『脳梗塞』。即手術となり、命は取り留めましたが、顔の右半分と右手に麻痺が残ってしまいました」(同前)

 脳梗塞は降圧剤の代表的な副作用だといわれている。『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏が解説する。

「脳梗塞は脳の血管に血栓ができて障害が起きる病気です。血圧が高いと脳梗塞の原因となる小さな血栓を押し流すことができるので詰まらずに済みますが、Aさんのように降圧剤で急激に血圧を下げると、流しきれない血栓が停留して肥大し、血管を詰まらせて脳梗塞を引き起こすのです」

 Aさんが服用していた「カルシウム拮抗剤」は、血管を拡張することで血圧を下げるタイプのものだ。降圧剤は大きく分けて前述した「カルシウム拮抗剤」に加え、「利尿剤」「ARB」「ACE阻害剤」「アルファ遮断薬」「ベータ遮断薬」「アルファベータ遮断薬」の7種類に分類される。

「利尿剤」は国内で最も多く服用されている降圧剤で、体内の塩分と水分を排出することにより血液量を減少させて血圧を下げる。「ARB」は血圧を上げる物質の生成そのものを阻害する。「ACE阻害剤」は末梢血管を拡張して血圧を下げる。「アルファ遮断薬」は交感神経のアルファ受容体に作用して、太い血管を拡張する。「ベータ遮断薬」は交感神経のベータ受容体に作用して、末梢血管を拡張する。「アルファベータ遮断薬」はこれら2つの遮断薬を組み合わせたものだ。タイプ毎に効果が異なれば、副作用も違う。

※週刊ポスト2016年12月9日号

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