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森星ら若手女性タレントにファッション業界注目の理由

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ファッション業界と芸能界の最新事情を解説。

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「ファッションショーのお仕事は、やったほうがいいんじゃない?」とは、かつて小泉今日子が20代前半の観月ありさにしたといわれるアドバイスである。

 歌手としても女優としても順調にステップアップしていた観月にとってモデルの仕事は、当時の尺度としては逆行したと思われかねなかった。所属事務所とて、モデルの肩書なんて要らないから女優へ…と戦略をたてていたのではないか。

 が、小泉今日子は当時から私服のセンスが良いことや、ファッション界からのオファーがあることのかっこよさをちゃんとわかっており、「やったほうがいい」と、その大切さを観月に説いたというワケだ。なんという先見の明だろう。

 これまで、女優の肩書を欲しがったモデルはとても多かった。特に赤文字系雑誌のカバーモデルの多くはドラマに主演することを「アガリ」だと信じて疑わなかったふしがある。『JJ』出身の賀来千香子はその“元祖”であり、賀来より一世代下の『CanCam』の藤原紀香や長谷川京子、『ViVi』の松嶋菜々子らも続いた。

 パリコレに出られるような本物のファッションモデルは別として、日本の雑誌専門モデルは、女優のほうが絶対格上だとされていたからだ。

 しかし、ここにきて、状況が変わってきた。特にこの数年、海外のハイブランドが若い女優やタレントを次々“指名”してきているのだ。

 いちばんに思い出されるのは、11年、GUCCIが武井咲とパトロネージ契約したこと。これは同社が日本に上陸して以来初のことだった。

 GUCCIは、80年代、日本における第一次ブランドブームに流行っていた印象が強いが、武井と契約を結んだことで、若年層に強くアピールしたものだ。

 武井といえば、今年7月期のドラマ『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)でティファニーの全面協力を得ていたことも記憶に新しい。ちょうど若い層に同社のアクセサリーが売れ始めていた時期と重なって、「効果は絶大だった」と聞いている。

 そして11月25日、朝日新聞の広告特集でデンマーク発のジュエリーブランド・PANDORAのモデルをしていたのは岡田結実だった。その前日、表参道で行われた同社の「チャームキャンペーン」イベントのトークショーゲストにも呼ばれていた岡田。

 目鼻立ちがハッキリしていることと、まだ16歳ということで、ふだんバラエティーに出演しているときはナチュラルメイクで通している彼女が、件の広告のメイクでは濃いブラウン系のシャドーやラインで大人の女性に変身。黒ニットやジャケット、レザーの穴あきドレスに身を包み、PANDORAのジュエリーを着けている全4カットは、とてもじゃないが16歳には見えなかった。広告の企画・制作はWWDジャパン。これはもう立派な“ファッション仕事”と言える。

 先日、ファッション界の重鎮に話を聞いたところ、ハイブランドがモデルとして若い女優やタレントを起用する傾向が増えつつあるのだと聞いた。

 若い頃、ブランドブームを経験した大人の世代にブランド品は「放っておいても売れる」とか。しかし、その世代には既に「行き渡っている」こともあり、先細りは見えている。

 そこで何とか若い層を掘り起こそうと、ターゲットと同年齢の女性芸能人に白羽の矢が立つというワケだ。

 もちろん、誰でもいいということではない。モデルとして起用するので、ルックスは最重要項目。プロフィルやイメージももちろん大切になってくる。

 果たして、いま、ハイブランドの担当者らに“お気に入り”なのは、中条あやみなのだという。

 ハーゲンダッツやNTTドコモdポイントのCMでおなじみの19歳。英国人の父と日本人の母をもつハーフ美少女で、169cmの長身と小顔がトレードマークだ。

 これまでドラマや映画にも出演しているのだが、『Seventeen』のモデルだったことや、ファッションショーに出演していることがしっかり経歴に記されている。しかも「ランウェイ」という表現だ。

 そしてもう一人、ファッション界が注目するのが森星。モデルでタレントの森泉を姉にもつ、つまりはファッションデザイナー、森英恵氏の孫。母のパメラさんも、すぐ上の姉も元モデルという家系だ。

 姉の泉は、英恵氏がパリコレを退く際のショーで、フィナーレとなるウェディングドレスを着てツーショットでランウェイに登場したことがワイドショーでも話題になった。

 その後、セレブな“タメ口”タレントとしてバラエティーで人気の泉は、モデルとしての仕事が激減している。彼女のタレント性のほうが面白がられていることと、「ファッション仕事を辞めてはいけない」という昨今の風潮まで本人も事務所も「待てなかった」ようにも思う。

 が、松濤幼稚園→幼稚舎から大学まで慶応で学び、姉と同じくパリの社交界に出入りしていた本物のセレブでありながら、姉と10歳違う=一世代異なる森星は、“ファッション仕事”が重要視されるいまの時代に「間に合った」と言える。

 水原希子に代わって、17年1月号より『25ans』のカバーモデルをつとめるのを始め、海外のハイブランドから、日本のファッションブランド・ADEAMまで、モード系もお嬢さま系も見事に着こなす森星。夏帆、小松菜奈と共に、多くのスターを輩出した資生堂『INTEGRATE』のCMキャラクターにも選ばれている。

 26日オンエアの『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)で、今年のハロウィーンで『華麗なるギャッツビー』の扮装をしたことや、自宅に「養蜂場の方がアドバイスに来て、ちゃんと許可もとって」母のパメラさんが蜂蜜づくりに凝っているという話。さらには行きつけの『コスメキッチン アダプテーション』(東京・恵比寿)や、『リーボック クロスフィット ハート&ビューティ』(東京・西麻布)を「行きつけ」として紹介していた森星は、姉と同じくバラエティータレントとしても引く手あまただ。

 が、この先、バラエティーに専念するとは思えないし、ましてや女優を目指すとも思えない。ファッション業界から多くのオファーがあることはもちろんのこと、ハイブランドが若い層に目を向け、世の中で“ファッション仕事”が持てはやされるいまの時代に、年齢やネームバリューがぴったりハマっているからだ。

 女優やタレントとして売れても、“ファッション仕事”も続けるのがトレンドであり、カッコイイとされるいま、森星、中条あやみ、そして岡田結実に続くのは誰か? ファッション関係者も、芸能関係者も注目している。

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