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広島カープ本の編集者に、イチオシのカープグッズを聞いてみた

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2016年日本プロ野球の話題の中心にいたのは、広島東洋カープだったと言っても過言ではない。

89勝52敗、貯金37は球団史上最高の成績。2位の巨人と17.5ゲーム差をつけての独走状態。日本一は逃したものの、セ・リーグ優勝を決めた試合後の黒田博樹投手の涙は、カープファンだけでなく、プロ野球ファンすべての心に深く印象付けるものだった。

そんなカープは球場の外でも盛り上がりを見せていた。その一つが豊富でユーモア溢れるグッズだ。

特に、投手のプロ入り初勝利であったり、サヨナラヒットであったりといった記録達成の際に製作される「記念Tシャツ」は、デザインが出るまでの驚くべきスピード、ユーモアさも相まって大人気。ほとんどが枚数限定のため一瞬で売り切れるので、レア度も高い。

そんな記念Tシャツをカタログ化したのが、扶桑社から出版されている『広島東洋カープ2016 記念Tシャツ図鑑』である。Tシャツのデザインを辿っていくことで、今年のカープの戦いぶりが分かるというすぐれモノだ!

日本シリーズ、優勝パレード、そして侍ジャパンで見せた鈴木誠也選手の“神ってる”満塁本塁打など、シーズンが終わっても興奮冷めやらぬカープファンが楽しめる一冊と言えるだろう。

■生粋のカープファンが編集を担当

この『広島東洋カープ2016 記念Tシャツ図鑑』の編集を担当した福井優子さんは生粋のカープファン。折があれば球場に観戦に行き、日本シリーズでは札幌ドームまで足を運んだ。

「両親が広島出身だったこともあり、子どもの頃からずっとカープファンです。これまでは女性誌の編集をしていたのですが、今年の4月に書籍編集部に異動になり、カープ関連で何か本ができないかなと思って企画を考えていました」

カープ本の企画を考える過程で、同じくカープファンである福井さんの上司と話すうち、カープの記念Tシャツが面白いから、それをネタに本ができるのではないか? という話が持ち上がった。

「今年は、新井(貴浩)選手の2000本安打カウントダウンがあり、早い時期からたくさんのTシャツが発売されていたので、Tシャツだけで1冊作れるのではないかと。ファンの方々やOBの方の声も盛り込み、大人から子どもまで楽しめるファンブックのような1冊にしようと思いました」

新井選手の2000本安打カウントダウンTシャツは、本人の背番号にちなんで「あと25本」からスタートし、その背番号の選手とコラボレーションするデザインになっている。「あと21本」ならば中崎翔太投手、「あと15本」ならば黒田投手。また、山本浩二さん、衣笠祥雄さんら歴代のレジェンドも登場する。

もちろん、サヨナラヒットTシャツ、岡田投手らのプロ初勝利Tシャツから黒田投手200勝記念Tシャツ、ビールかけTシャツなども完全網羅。読んでいるだけで、今年のカープの活躍ぶりが分かってしまうのだが、福井さんにとって最も印象深い試合はなんだったのだろうか。

「リーグ優勝を決めた試合はもちろんなのですが、4月26日、新井さんの2000本安打達成の試合は印象深いです。その日は神宮球場で観ており、エルドレッド選手、鈴木選手、堂林選手の3者連続ホームランが飛び出して大勝。翌日の27日には、これも神宮で野村祐輔投手がプロ初完封で快勝して、早くも今年はいけるのでは? と感じました。

あとは、6月5日のマツダスタジアムでのソフトバンク戦。延長12回裏に丸佳浩選手がサファテ投手からサヨナラヒットを放った試合です。そのときのTシャツのデザインは丸選手の敬礼ですね。この試合も現地で観ていたのですが、その日のうちに東京に戻る予定だったので、帰りの新幹線に間に合うかどうかが心配でした(笑)」

■編集者がオススメするカープグッズはまさかの「アレ」!

カープグッズの豊富ぶりは12球団随一と言える。シューズメーカー「VANS」や『ウォーリーをさがせ!』といった異色コラボグッズから、55万円もする「グラブ革ソファ」といった限定品も話題になった。以前はカープ坊やを全面にあしらったギターもあった。

そんな中から、福井さんにオススメのカープグッズを教えてもらった。

「これは、編集という仕事をする上で本当に役立っています」

真っ赤なボディにカープのロゴ。よく見かける3色ボールペンだ。なるほど、確かに編集者としては原稿に赤入れをしたり、何かメモをする際にさまざまな色を使えた方が…

「いえ、そうではなくて、これ実は3色じゃないんです。全部赤なんです。ただ、ペン先の太さが違う(0.5mm・0.7mm・1.0mmがある)ので使い分けが可能です。校了紙の細かいキャプションに赤字を入れるときなどにも、すごく便利ですよ」

じっくり見てみると、本当だ。全部赤だ。すごい。

実はこのボールペン、2015年に登場したグッズなのだが、発表当初はSNSなどで話題になった。その多くは「3色全部赤」に対するツッコミだったが、「意外に使い勝手はいいかも?」という感想もあった。

編集の仕事に携わっている人はちょっとほしくなるボールペンだ。

最後に福井さんに、名前が一文字違いの福井優也投手に対する期待の言葉を聞いてみた。

「初対面のカープファンの方と名刺交換をすると、必ず突っ込まれますね。カープに縁がある名前ですねって(笑)。今年、投手キャプテンを任された福井投手は、菅野投手と投げ合った8月24日の巨人戦などで素晴らしいピッチングを見せてくれましたが、怪我などの影響もあって本来の力を出しきれなかったシーズンだったのではないでしょうか。黒田投手からも多くのことを学んだと思うので、来シーズンはさらなる活躍を楽しみにしています」

カープファンにとっては夢のようだった1年。だが、すでに来年のセ・リーグ連覇、そして忘れ物となった日本一に向けての準備は始まっている。

『広島東洋カープ2016 記念Tシャツ図鑑』はこの1年間を振り返ることができる。ユニークなデザインを楽しむもよし、印象深い試合を思い出すもよし、読みどころたっぷりの一冊だ。

(金井元貴/新刊JP編集部)

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