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自分の興味や個性をアピールすることが大切! Kiiのエンジニアが語る、理想の転職を成功させるコツ

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勉強会がきっかけで、独学でプログラミングを学ぶ

清水さんは2008年に大学の文学部を卒業後、新卒で独立系のIT企業に就職。しかし家庭の事情で半年ほどで退職し、しばらくは食料品スーパーの店員などで働いていました。仕事としてのエンジニアのキャリアは空いてしまいましたが、勉強会などに積極的に参加し、独学でプログラミングを学んでいました。その後アパレル会社の社内SEを経て、現在Kii株式会社にて勤務しています。

「そもそも大学が文系だったので、就職するまでプログラミングには全く関わりがありませんでした。ただ、兄がエンジニア寄りの研究者で、普段からコードの話などをよく聞いていたのと、小さい頃に父からIBMのパソコンを与えられて遊んでいたので、親しみはありました。新卒で入社した会社では、家庭の事情で短い間しか在籍していなかったこともあり、プログラミングに楽しさは見出せなかったのですが、その後参加した勉強会がきっかけでプログラミングの楽しさに目覚めました」

(Kii株式会社 清水 琢さん)

最初に参加した勉強会は「Sphinx」というドキュメンテーションビルダーの勉強会とのこと。その勉強会のタイトルは「Sphinx+翻訳 Hack-a-thon」。そこはSphinxに興味がある人だけでなく、翻訳に興味がある人やドキュメントに興味のある人の参加も推奨しており、間口が広く設けられています。

清水さんは文学部の英米文学専攻だったので、翻訳にも興味があったそう。「翻訳だけでもいいですよ」という触れ込みだったので、試しに行ってみようと思ったのが、ここに通うようになったきっかけだそうです。

「勉強会は『会社の業務とは関係なく、好きな人が集まっている世界』というのが居心地がよかったですね。大学のような身内の友達だけじゃなくて『見知らぬ人間だけど同じ方を向いている』人たちが集まっているというのが自分の心に響きました」

本格的にプログラミングを始めるようになったのは、Python界隈の勉強会がきっかけだそう。兄がPythonを使っていたこともあり親しみやすく、Pythonの勉強会を選んだのだと清水さんは語ります。

「新卒の研修の頃は、C言語やJavaをやっていましたが、いまいちピンときませんでした。でもPythonはC言語と比べると高級な言語で、やりたいと思ったことがすぐできるので、とても楽しく感じました。言語で達成できる度合いが増えるとモチベーションも上がりますからね。とはいえ、いきなりPythonから始めてもうまくいかなかったと思うので、会社でC言語を学んだあとに勉強会で触れることができたのはタイミングがよかったと思います」

何ができるかと、何を求められているかがマッチングした

前職では社内SEで、どちらかというとフロントエンド寄りの仕事だったそう。しかし、ある時自分にはバックエンド、サーバー寄りの仕事のほうが向いているし好きだと気付いたそうです。そこでモヤモヤしていた時に、CodeIQ経由でKiiからスカウトメールが届いたのだと清水さんは言います。

「スカウトメールが来たとき、当時は自分があまり得意でないJavaやC言語をやっている会社だと表に出ていたので、貢献できる自信がありませんでした。ですが、石塚さんとカジュアル面接で話をしたときに、バックエンドの運用、DevOpsのOps、オペレーションの部分ができる人、特にAnsibleに触れる人を求めていると聞いたんです。丁度そのころの自分はAnsibleを触っていたので、すごくマッチしていると感じました。表に出ている情報だけではなく、実際にこういうところに困っていて、どういうことを求めているかをきちんと話してくれる会社というのは、応募する側からすると、とても好印象でしたね」

清水さんを面接したKiiの石塚さんは、彼を採用した理由についてこう語ります。

(Kii株式会社 執行役員 技術統括 石塚 進さん)

「正直に言うと、そのころの私たちはリクルーティングに苦戦していて、どういう人を採用したいかを社内で何度も話し合っていました。求めていた人材は、サーバーのオペレーションができる人。それもただのオペレーションではなくて、先ほども話題に上がったAnsibleやPuppetのように、コードを書いてインフラを動かすことができる人がほしいと考えていましたが、なかなか見つかりませんでした。例えばインフラのエンジニアでLinuxも詳しい反面、コードは全然書けないとか、あるいはコードはバリバリ書けるけど、リリース後のことは分からないとか。大抵そのどちらかに分かれてしまうので、ちょうど中間の人というのがなかなか見つからないんですよ」

丁度そんな時、Ansibleについて勉強していた清水さんを見つけたそうです。確かにキャリアは少ないですが、本人が一人で熱心に勉強していたことや、やりたいこととマッチしている部分を感じたので採用したと石塚さんは語ります。スキルの部分だけでなく、モチベーションや、これからの伸びしろも重視しているということでしょうね。

「現在地とベクトルという言葉があるのですが、ベクトル、成長への目線が上を向いていて、なおかつ現在地がそこそこの位置にあるのがベストだと思っています。ある程度技術的に固まっていて、好き嫌いが明確な人は一見優秀ですが、一緒に歩いていけるかどうかが不安でもあるんですよ」

自分ができること、興味があることをちゃんとアピールするのが大事

採用した一番のきっかけは、自己紹介文に書かれたある一行の文だと石塚さんは語ります。

「やはり採用を決めた一番の理由は、自己紹介にAnsibleのことを書いていて『これに興味があるんだ』ということをちゃんと見せてくれたところが大きいと思います。この一行の文がなければどうなっていたか分かりません。もちろん履歴書も見ましたが、彼がいう通りあまりサーバーサイドを業務でやっていなかったので、書類だけで落としてしまっていた可能性もありますね」

それぞれ、エンジニアごとに尖った部分や興味をちゃんと書いてもらえると、採用する方としても分かりやすいし、マッチングも考えやすいと石塚さんは言います。自分は何が好きで何を目標にしているのか、ちゃんと伝えることが大切だということですね。

また、石塚さんはCodeIQの問題に対して「満点を取った問題よりも、点数が低かった問題が見たい」と語ります。

「難しい問題に挑戦して、点数が低かったほうが、その人のクセや考え方が見えるんです。満点を取った問題では、レベルは分かってもベクトルがわかりません。難しい問題の場合は、間違え方で普段どんな思考をしているか想像できるんです。正しいコードはどうしても定型になってしまうので、足切りはできても回答者の個性が見えないんですよ。残念なことに、大抵は自分が完璧に解ける問題にしか挑戦しない人が多いので、みなさんにはどんどん問題に挑戦して、大いに間違えるようにしてほしいと思います」

清水さんは応募する際にプレゼンのスライドのリンク先も添付していたそうです。スライドもコードと同じで、内容によって何を考えているかが分かるんですね。清水さんのスライドを見ることで、Ansibleというものをどのように理解して、どのように伝えているかというのがよく伝わってきたと石塚さんは言います。

最後に、CodeIQで自分に合った仕事を見つけた清水さんから、転職を考えている方々へのメッセージを送ります。

「私がAnsibleについて書いたように、アウトプットを出してそれを自分のブログや発表会で残し、アピールすることが大事だと思います。コードをひたすら書くのもいいですが、一度自分を見つめ直して、相手に伝えられるようにしましょう」

(インタビュー&執筆:今井辰実/撮影:酒井栄太)

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