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血清学検査から分かる抗体の働き 知っておくべき血清数値の基礎知識

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血清とは、血液が凝固したときに出来る上澄みで淡黄色の液体成分をさします。 この血清の数値変化であらゆる病気が特定出来ます。 ここでは血清とその検査を見ていきましょう。

要チェック項目

□血清学検査で自分の抗原や抗体、免疫反応を把握することが大事 □血清学検査で主要な病気の早期発見、早期治療が可能 □血清学検査で血液型が分かることで、安全な輸血に繋がる

血清と血餅とは

血清とは

血清とは、血液が凝固したときに分離して出来る上澄みのことで、透明で淡黄色の液体成分をさします。 免疫の抗体を含み、主成分はアルブミンとグロブリン、これらの血清の数値変化で病態を考える参考になります。このアルブミンとグロブリンは、血清タンパクとも呼ばれています。 アルブミンは体内の栄養素と結合してそれら物質を運搬するといった働きがあります。肝臓で合成されることから、肝臓機能や体内の栄養状態の判定に大きく関わるために血液検査に利用されます。 また、グロブリンは免疫グロブリンとも呼ばれウィルスや細菌などの異物が体内に入ってきた場合などに抗体として働いてくれるのがグロブリンです。 細菌やウィルスなどのほかに、花粉やアレルギー物質など、あらゆる感染予防の役割を果たします。 グロブリンの数値が高いと、感染症や炎症、肝硬変から肝臓病など、腫瘍などが疑われるなど血液検査に利用されます。

血清と血漿の違い

血液中の血漿成分は、全血液量の55%を占めておりその90%が水分、約7~8%がタンパク質、0.9%が無機質、2%が糖質、脂質、尿素、尿酸、アミノ酸で成り立っています。 血漿は、採血後放置もしくは遠心分離時に血球成分の沈殿によって出来る上澄みのうち凝固因子を含みます。一方、血清は凝固因子、凝固部分を含まない場合に血清とされます。 採血時に、抗凝固剤を使った場合は血漿と血球成分に、抗凝固剤を使わなかった場合は血餅と血清とに分離します。

血清と血餅(けっぺい)との違い

血液が凝固、分離したときに出来る上澄みの透明な淡黄色の液体が血清と言いますが、その下層の凝固した部分が血餅(けっぺい)です。 血餅は、傷が出来た時に流血を抑え、傷口を守ってくれるかさぶたの役割をしてくれます。フィブリノーゲンという繊維素によって餅のようにベタベタしながら固まっていきます。 傷の治癒過程において非常に重要な役割をしています。

血清検査とは

病気の感染を調べる重要な役割をしている検査で血液中の異常から感染によって生じる抗体の有無などを調べる検査です。 この検査によって病気を診断します。大きくは、炎症・自己抗体、アレルギー、感染症などを調べる検査があります。 血清学検査は、血清中に病原体に抵抗する抗体があるかどうか、またそれがどのぐらいの量なのかを調べます。

炎症・自己抗体を調べる

ウィルスや細菌などの抗原(アレルゲン)が体内へ侵入することでそれと結び付く抗体を調べることで、病気感染の有無や感染原因などが判明します。

アレルギー反応検査・アレルゲンを調べる

あらゆる症状や病気の原因がアレルギー物質の反応によるものかどうか、またアレルゲン(抗体)が何なのかを調べる検査です。

感染症・免疫異常を調べる

あらゆる感染症や免疫異常による疾患を調べます。感染症の原因が炎症もしくは免疫異常かが判明します。 病気の診断には欠かせない検査で、B型肝炎や梅毒などの感染が主体原因の疾患や慢性関節リウマチ、膠原病など免疫異常におる疾患などの診断に利用されます。

血清検査でみられる検査項目と考えられる病気

CRP検査

血清中のたんぱく質の一種CRPが異常値を示すと、細菌感染症やウィルス感染症、心筋梗塞など様々な疾患の疑いがあります。

RAテスト

血清中のRF(リマトイド因子)の有無を調べるRAテストでは関節リウマチの診断に欠かせません。

抗核抗体

自己抗体の一種、自分で自分の細胞核を攻撃してしまう抗核抗体が陽性であれば慢性リウマチや慢性甲状腺炎、慢性肝炎などが疑われます。

特異的IgE抗体

特異的IgE抗体検査は、アレルギーの原因物質を特定するために行われます。

IgE

免疫グロブリンの一種のIgEが高い値を示すと、アレルギー疾患やアレルギー体質、寄生虫疾患などが考えられます。

HBs抗原・抗体

HBs抗原が陽性を示すことで、B型肝炎ウィルスに感染していることを示します。またHBs抗体が陽性を示す場合は、感染したことがあるがすでに抗体が出来ていて排除されていることを示します。

HCV抗体

HCVが陽性を示すことで、C型肝炎ウィルスに感染していることを示します。たとえ感染しても抗体が出来るのは1~2カ月かかるために陰性となることがあります。

HIV抗体

HIV抗体が陽性であるとエイズウイルスに感染していることを示します。

ASO

ASO検査で陽性を示すことで、溶血性連鎖球菌の感染が疑われます。

梅毒血清反応

トレポネーマ・パリダムといって、梅毒を起こす病原微生物に感染していないかを調べる検査です。陽性を示すことで梅毒が疑われます。

血清検査と悪性腫瘍との関係

腫瘍には悪性、良性とありますがガンと呼ばれる腫瘍は悪性腫瘍をさします。 血清中に悪性腫瘍から出される腫瘍マーカーが混じっていないかどうかを調べるのが腫瘍マーカー検査です。血清中の腫瘍マーカーとどれぐらい結びつく抗体があるかを調べます。 採取した血清にモノクロール抗体という試薬を入れることで調べることが可能です。 これが、適量の場合は陰性、基準値を超えて多い場合は陽性でガンの疑いが出てきます。感染症などのほかにガンなどの診断には欠かせない検査がこの血清学検査と腫瘍マーカー検査です。

血液型検査とは

血液型検査も血清学検査の重要な検査のひとつです。血液型を調べる一番の目的は安全な輸血を実施するためです。 この輸血は血液の疾患、病気治療において必要不可欠な治療法とされますので非常に重要な検査です。 病気以外にも大量出血などを伴う大けがや病気治療の緊急時など輸血で命を守ることが可能です。 以上の意味からも血清の検査、血液型検査は治療に欠かせない、基本的な検査とされます。

血清学検査で身体の免疫反応を把握することが大切

以上、血清における検査を見てきましたが少しでも気になる症状がある場合は病院を受診してください。 自分の身体の中にどういった抗体があるのか、病原菌や感染源を特定することは確実な治療と早期治療の第一歩となるために非常に重要です。 (監修:Doctors Me 医師)

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