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「アルバイト」と「パート」に法律上の違いってあるの?

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求人広告を見ていると、ある時は「アルバイト」、またある時は「パート」と、呼び方が違う募集があります。別々の呼び名があるからには、何か違いがありそうですが、募集内容を見ている限りでは、いまひとつよくわかりません。そこにはいったいどんな違いがあるのか、アンケート結果を元に、法律や労働条件などいくつかの視点から、その違いを解説します。

【質問】

アルバイトとパートに違いがあると思いますか?

【回答数】

違いがある:49

違いがない:29

わからない:22

 

「違いがある」と思う人がほぼ半数

アンケートでは、約半数の人が、何らかの違いがあると思っているという結果でした。 【違いがある】

・パートタイムは、アルバイトよりも勤務時間が長いイメージがある。また、アルバイトは学生等若い人がやっているが、パートは中年以降の方がやっている感じがする。(30代/男性/学生)

・勤務しなければならない日数や時間と、さらに保険に加入できるかという違い。(20代/女性/学生)

・アルバイトは短期があるようにその時だけの仕事のようだと思う。パートはずっと時間を決めて働くというイメージがあるから。(20代/女性/学生)

・アルバイト<パートのイメージがある。実際重要なことを任されるのはいつもパートさん。(10代/男性/学生)

・パートはいつも決まった時間に来る。アルバイトはシフトで決まるイメージがある。 また、在籍年数もパートの方が長く、また職務上の責任もアルバイトよりも大きいと思う。(20代/男性/学生)

実際の経験上で感じている部分が多いのではないかと思いますが、アルバイトよりパートの方がより責任が重く、正社員に近い働き方をしているというイメージがあるようです。

主に勤務時間や在籍期間の長さ、職務上の責任の重さなどから、そのように感じているようです。社会保険への加入や労働条件にも違いがあるのではないかという回答もありました。

 

残り半数は「違いがない」、「わからない」という回答で二分

【違いがない】

・アルバイトとパートの違いは会社の人が勝手に作った分類なので 法律的な違いはないから(10代/男性/学生)

・勤務時間もお給料もあまり変わらない気がするので、違いはないと思います。(20代/女性/学生)

・一般にアルバイトは学生等の他に本業を持っている人で、パートは本業を持っていない女性であると言われているが、法律上アルバイトとパートには違いは存在しないから。(20代/男性/学生)

【わからない】

・アルバイトは学生やフリーター、パートは主婦の方のイメージです。本業が別の人はアルバイトかとも思ったけど、それだとフリーターの説明がつかなくなって結局分かりません。(10代/女性/学生)

・私のアルバイト先だとパートもアルバイトも同じくくりで明確な違いがわからない(20代/女性/学生)

・アルバイトとパートの求人を見てもほとんど違いが判らず、唯一わかるとしても勤務時間くらいしか区別できないから。(20代/男性/学生)

こちらも、実際に体験した職場環境の中では、あまり違いがなかったということから、そのように感じているということのようです。

その理由としても「何となくそうではないか」ということで、はっきりとした根拠を持った上での回答は少ないようです。

 

「パート」と「アルバイト」に、法律的な違いはない

法律では「パート」「アルバイト」のどちらとも、「1週間の所定労働時間が通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定められていて、法律の上での区別はありません。

「パート」「アルバイト」という別々の呼び名があるのは、あくまで募集する企業側の都合で、例えば「パート」は主婦で「アルバイト」は学生対象としていたり、勤務日数や時間数の違いで「パート」「アルバイト」を区別していたりということがほとんどです。それぞれの企業の管理上の都合で分類しているというのが実態のようです。

 

違いがないのは福利厚生面、社会保険の面でも同じ

待遇面で違いがあると思っている人は多いようですが、労働基準法では正社員・契約社員・パート・アルバイトなどの区別はなく、すべての働く人は「労働者」とされています。

ここでの福利厚生についても、「パート」でも「アルバイト」でも、フルタイムで働く正社員と同じ権利が保障され、所定の条件によって、有給休暇の取得や社会保険の加入が義務付けられています。

平成27年4月からは、パートタイム労働者が公正に処遇されることを目的に「パートタイム労働法」が改正され、正社員と同じ仕事内容にもかかわらず、労働日数や時間数によらない待遇差、福利厚生や教育訓練での差別的な取り扱いは禁止されています。

気になる点があれば、会社にきちんと確認してみると良いでしょう。

 

違いがないということは、みんなが同じ意識で働く必要があるということ

このように、仕事を行う上では「アルバイト」と「パート」の違いはほとんどありません。もちろん仕事上の権限や立場に違いはあるでしょうが、それは「アルバイト」「パート」だからということには関係ありません

また、正社員と同じような権利が認められているということは、それに伴う責任もあるということです。立場の違いに関わらず、同じ職場で一緒に働く仲間として、お互い協力していくことが大切だと思います。 【アンケート概要】

■調査地域:全国

■調査対象:【職業】学生

■調査期間:2016年09月09日~2016年09月23日

■有効回答数:100サンプル

■協力会社:ウィルゲート

小笠原 隆夫(おがさわら たかお)

■人事コンサルタント

■ユニティ・サポート代表

SI企業にて開発SE・リーダー職を務めた後、同社内で新卒及び中途の採用活動、人事制度構築と運用、社内研修の企画と実施、その他人事関連業務全般、 人事マネージャー職に従事。

2007年2月に「ユニティ・サポート」を設立し、同代表。以降、人事コンサルタントとして、中堅・中小企業を中心に、 豊富な実務経験と管理者経験を元に、組織特性を見据えた人事制度策定、採用活動支援、人事戦略作りの支援など、人事や組織の課題解決・改善に向けたコンサルティングを行う。パートナー、サポーターとして、クライアントと協働することを信条とする。

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