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11月11日は「ポッキーの日」 ポッキーが5年で売り上げ50億円菓子に成長した理由

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 11月11日が「ポッキー&プリッツの日」…というのは、若い世代を中心によく知られていますが、実はこの「ポッキーの日」以外にも、この日は「ピーナッツの日」や「チーズの日」、さらには「サッカーの日」「おりがみの日」、もっと珍しいところでは「鮭の日」や「きりたんぽの日」「チンアナゴの日」など、実に様々な記念日として制定されています。こうした記念日についてまとめている一般社団法人 日本記念日協会の公式サイトで公開されているデータベースによると、同日の記念日は実に37件! つまり、11月11日は「ポッキー&プリッツ、ピーナッツでチーズできりたんぽで、同時に鮭でチンアナゴで…な記念日」なのです。

 さて、そんな記念日の中で、大々的なテレビCMや各種キャンペーンなどの効果もあって、今や抜群の知名度を誇る「ポッキー&プリッツの日」ですが、そのスタートは1999年11月11日からと、比較的新しい記念日の1つ。ちなみに、ポッキーそのものは1966年、プリッツの方は、3年早い1963年のデビューとなっています。

 長い歴史を持ち、「誰もが知っている定番商品」が、「誰もが大好きな大ヒット商品」にまで成長した秘訣については、ポッキーブランドの育成に尽力した小林正典さんの『結果を出すのに必要なまわりを巻き込む技術』(ポプラ社)で詳しく説明されています。

 江崎グリコ株式会社チョコレートマーケティング部部長を務める小林さんは、同社入社後、9年間の営業経験を経た後にマーケティング職となりますが、彼らのチームに与えられた課題は「新分野を探索し、商品ラインナップの領域を広げること」(同書より)でした。しかし「当時のグリコはチョコレート菓子の分野ではポッキーなどで一定の地位を築いていましたが、スナック菓子については弱者」で、小林さんらはその差別化こそが突破口になると考えたものの、無論、当初は試行錯誤の連続。「1週間で100個新しいアイディアを出したり、試作を繰り返したり」といった日々が続いていたそうです。そして、そんな苦難に満ちた努力の末にようやく誕生したのが、同社の大ヒットスナック菓子「チーザ」でした。

 同商品の誕生&ヒットを皮切りに、そこから続々と主力商品のブランディングや新規商品の開発に奔走することとなった小林さんのチームは、やがて、売り上げが横ばい状態となっていたという定番商品「ポッキー」ブランドの育成に着手することとなります。アンケート調査を行ってみると、「ポッキー」は定番商品であるものの、積極的に食べているのは子供の頃だけで、「おいしいのはわかっているけど最近は食べていない」「子供が小さいときは一緒に食べていたけれど、子供が大きくなってからはあまり食べていない」という、”ポッキーから遠ざかっている大人”の多さに、小林さんたちは気づかされます。そこで小林さんは、彼らライトユーザー層に「自分事化」してもらうことが重要だと考え、「お客様の生活シーンの中に、『この商品は私にぴったりかもしれない』『こんなときにポッキーを食べるといいかも』と思ってもらえるしかけをつくる」こと、すなわち、”手にとってもらえる工夫”を徹底的に研究することとなったそうです。

 常に「三振するなら空振りしろ」(同書より)という想いでチームのメンバーたちに発破をかけ続けた結果、たった5年の間にその売上げを50億円まで伸ばすという成果を挙げ、また「ポッキー&プリッツの日」についても「『ポッキーを食べて盛り上がろう』というムーブメントを、SNSが生活の一部になっている若い人を中心につくることができた」と語る小林さん。

 今年で50周年を迎える「ポッキー」と、17年目を迎えた「ポッキー&プリッツの日」。今日、この記念日を楽しむ多くの人々の姿は、彼らの狙いと努力が結実したことを証明していると言えるかもしれません。

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