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朴槿恵大統領と「女帝」と元夫 「青瓦台の三角関係」

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 韓国の朴槿恵大統領を追い詰める知人への機密情報漏洩スキャンダル。10月29日には韓国検察が青瓦台(大統領府)を捜索。朴氏は国民に謝罪して人事刷新を約束したが、韓国国民の怒りは収まらず、退陣を求めるデモ隊は日に日に膨れあがっている。

 朴氏と崔順実(チェスンシル)氏(60)の“親友関係”の端緒は朴氏の父・朴正煕(パクチョンヒ)政権時代にさかのぼる。

 最初に朴氏に取り入ったのは、崔氏の父で「韓国のラスプーチン」と呼ばれた宗教家の崔太敏(チェテミン)氏だった。

 1974年に母の陸英修(朴正煕の妻。韓国は夫婦別姓)が暗殺されて悲嘆にくれる朴氏に、太敏氏は「陸女史が枕元に立ち、『娘に私の思いを伝えてほしい』と言われた」という慰めの手紙を3度送ったことで、2人は急接近した。翌年、朴氏は太敏氏が設立した宗教団体・大韓救国宣教団の名誉総裁になった。以降、毎週のように太敏氏が催す集会には、常に朴氏の姿があった。

 1979年に朴正煕大統領が暗殺されると、落胆した朴氏はますます太敏氏への傾斜を強めていく。崔太敏氏とはいかなる人物か。

「朴正煕政権が倒れた後の戒厳司令部が作成した捜査資料によると、崔太敏は警察官から突如として宗教家に転身、6回の結婚と7回の改名を繰り返した“怪人”として知られていた。シャーマンを自称し、降霊術などを駆使して失意の朴槿恵に取り入った。

 1990年には朴槿恵の妹と弟が当時の盧泰愚大統領に『姉は騙されている』という手紙を出して大騒動になった。この手紙を朴槿恵は自らへの告発と受け取って弟妹を遠ざけるようになり、ますます崔太敏への依存を強めていった」(韓国人ジャーナリスト)

 太敏氏は1994年に死去したが、朴氏と男女の関係だったという噂が後を絶たなかった。2007年にハンナラ党が開いた大統領候補の検証委員会で太敏氏との関係を問われた朴氏は、「(崔太敏との間に)隠し子が実在するなら連れてきてはどうか。DNA検査を受けてもいい」と返答した。

「2012年には朴槿恵の親族にあたる金鍾泌(キムジョンピル)元首相が『朴槿恵は崔太敏の隠し子を産んだ』と語ったと韓国メディアが報じた。崔太敏の側近だった韓国人牧師は、『朴槿恵と私は肉体的な関係のある夫婦ではないが、魂のつながりがある夫婦だ』と崔太敏から聞いたと主張している」(同前)

 40歳差の男女がどのような間柄だったのかは知る由もない。だが、太敏氏の死後、その身代わりのように朴氏に取り入ったのが娘の崔氏と、その夫の鄭允会(チョンユンフェ)氏(61)だったのである。

 セウォル号事件の際に朴氏との密会が囁かれた鄭氏だが、彼と朴氏を近づけたのは崔氏だったとされる。

「日本食レストランのオーナーだった鄭允会は、朴槿恵が国会議員になる前年の1997年に彼女の秘書となった。韓国内では朴槿恵に鄭允会を秘書とするよう勧めたのは、崔順実だったと指摘されている。夫を送り込み、独身の朴槿恵の信頼を得ることで自らの地位を確保しようという魂胆です」(韓国紙記者)

 その後、鄭氏は秘書室長になるが、2007年に朴氏がハンナラ党の大統領候補になると、「崔太敏一族と交流があるのは問題だ」と指摘され、鄭氏は秘書室長を辞した。だが、その後も朴氏は、「彼は優秀だ」と主張して身近に置いた。いつしか鄭氏は「青瓦台のラスプーチン」、「夜の大統領秘書室長」と呼ばれるようになった。

 セウォル号事件後の2014年5月、鄭氏は崔氏と離婚する。朴氏がその事件当日、鄭氏と密会したという噂があるとする産経新聞の記事(執筆した加藤達也前ソウル支局長がソウル中央地検に名誉棄損で起訴された)が出たのは、この直後である。この記事では鄭氏の名前は出ていない。

 離婚の理由は不明だが、離婚に際し2人は、「夫婦時代に知り得た一切の個人情報を口外しない」との誓約を交わしたことが当時報じられている。

 2014年11月の大統領府文書流出事件で拘束されたパク・グァンチョン警視正は、検察に「我が国の権力序列は、1位が崔順実で2位が鄭允会。朴槿恵大統領は3位に過ぎない」と発言したとされている(韓国紙「ハンギョレ新聞」より)。

「青瓦台の三角関係」は崔順実を頂点とするいびつなピラミッドだった。

※週刊ポスト2016年11月18日号

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