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ドラクエXのチート行為は犯罪になるか?

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ドラクエXのチート行為は犯罪になるか?

 オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」でチート行為が問題になっています。チートとは、直訳すると「ズル」。ゲームの世界では、本来とは異なるプログラムを起動させたりして、ゲームを優位に進めてしまえる行為を指します。

 ドラゴンクエストXにおいては、ゲームキャラクターが武器の生成を行える機能があります。本来であれば、ほとんど生成することができない有用な武器を、ゲーム会社が用意していないプログラムを外部から用いるなどして、どんどん生成するというものです。
 簡単に言えば、ゲームでドーピングが行われているようなものとなります。

 話が脇道にそれてしまいましたが、こうしたチート行為は昨今、ネット上の掲示板で発見されるやいなやゲーム運営会社に”通報”され、プレイヤーはアカウント削除などを通じて、プレー資格を剥奪されるなどの対応が取られています。

 さて、こうしたチート行為は何らかの犯罪になったりはしないのでしょうか?
 この点、古くは三国志III事件というものがあります。これは、ゲームデータ改造ツールを販売した会社をゲームメーカーが特許権侵害で訴えた事件です(東京高判平成11年3月8日)。もっとも、これは特許権侵害の事案であって刑事事件ではありません。

古い判例に刑事事件がない理由としては、行為の形態にマッチする法令がないために、刑事犯として処罰できないという部分があるためです。
 もっとも昨今では、電子計算機損壊等業務妨害罪(刑法234条の2)などの法令をもとに警察が摘発に動いたケースがあります。

 これは、コンピューターや電磁的記録を破壊して、そこで行われる業務(ゲーム)を妨害すると罰せられるものです。
 もっとも、チート行為のやり方によっては、プログラムを解析して、プログラムの弱点を突いた「やり方の工夫」でチート行為が成立する場合があり、電磁的記録を「破壊」したといえるかどうかが微妙なケースもあるため、犯罪として処罰するのが難しいと言えます。
 また、そもそも犯罪として処罰すべき内容なのか(厳密に言えば、守るべき法益が何か?)という点も考えるべきものがあります。

 このように、チート行為を犯罪として取り扱うにはなかなか難しい課題があると言えます。
筆者としては、ドラゴンクエストと言えば、「復活の呪文」で特定の内容を入力すると非常に強力なキャラクターでゲームを始められるというメーカー公認の裏技を思い出すばかりで、プログラムを解析することができることに驚きを禁じ得ないのですが、メーカーとプレーヤーの進歩に法律がついていっていない事例といえるのではないでしょうか。

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