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【日本酒ライター友美がゆく! 東京の蔵元が通う地元メシ】本場香川の味を受け継いだ「讃岐うどん店」店主は野鳥博士!

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こんにちは、メシ通レポーターの友美です。今回やってきたのは西東京、東村山市です。「東村山音頭」で有名なあそこですよ。では行ってみましょう!

紹介してくれたお店は、ちょうど東村山と東大和の間にあります。最寄駅は「八坂駅」か「小川駅」だけど、「久米川駅」からバスが便利でおすすめですよ。

西東京で、本場の讃岐うどん「手打ちうどん こげら」

こちらが外観です。黄色いテントが目印!

後ろを振り返ると、広大な緑の地が。ここ東京です。

大切なことなので、もう1度言います。ここは東京です! 全国でご覧のみなさま、東京って言ったって広いのです。

3蔵目:東京都・東村山「屋守」豊島屋酒造

紹介してくれたのは、地元東京・東村山で「屋守(おくのかみ)」「金婚」「十右衛門」「金婚正宗」というお酒をつくっている豊島屋酒造の専務・田中孝治さんです。

「金婚」は、明治天皇の銀婚式をお祝いするお酒として命名された、とてもめでたいお酒だそうです。そして他にも「金婚正宗」という銘柄があり、明治神宮、神田明神の東京二大神社両方に御神酒として納められている日本酒です。まさに東京の顔。象徴するお酒というわけです。

420年前(1596年)、江戸の神田鎌倉河岸が、豊島屋酒造の発祥で、初代十右衛門さんは、超マーケティング戦略に秀でた人だったそう!

酒店の横に、一杯飲み屋さんを始めたり、それまでムダにしていた桶を転売し商売にしたり、樽酒を結婚式に用いる習慣も、豊島屋酒造が生み出したといわれています。

選べる楽しみ。うどんの種類は4種類、食べ方も4種類

「こんにちは~。毎度お世話になってます、小笠原さん」

「田中さん、こんにちは!」

「友美ちゃん、こちらが店主の小笠原浩二さんだよ。基本的には1人で接客と調理をやってるの」

「よろしくお願いします! オススメは何ですか?」

「かけうどんの『ひやあつ』だね。うどんが冷たくて、だしが熱いの。これだと、だしが程よくぬるくなるから、最初からだしの味わいがわかりやすい。本場の食べ方なんだよ」

「わたし猫舌なのでうれしいです。それください!」

食べ方は、 あつあつ(うどん熱、だし熱) あつひや(うどん熱、だし冷) ひやあつ(うどん冷、だし熱) ひやひや(うどん冷、だし冷)

メニューは、 かけうどん(だしのかかったうどん) しょうゆうどん(だし醤油と大根おろしがかかったうどん) ざるうどん(ざるうどん用の特製だしにつけて食べるうどん) 釜玉うどん(麺を釜から直接あげ、生卵とだし醤油を絡めたうどん)

から選べる。初回は、小笠原さんオススメの「かけうどん」「ひやあつ」でツウぶっていただきたい。

もちろん、うどんと一緒に「屋守」を飲むことができる

注文が決まったところで……。うどんができるのを待つ時間に「屋守」をいただくことにしましょうか。

▲屋守 170ml 500円

「昼からコップ酒っていうのも、なかなかオツだよね」


その都度手打ちしてくれる、歯ごたえ味わい抜群の讃岐うどん

「その都度打ってくれるんですね?」

「そうなの。工程上、さすがに1食ずつってわけにいかないけど、5食分くらいずつ毎回打つんだよね」

どんどんできていくうどん。

「なんで武蔵野うどんの地で、讃岐うどんなんですか?」

「昔たまたま、本場香川の味を直接継承した十条にある『讃岐うどん いわい』さんで教わったんだよね。その時は自分で店をやるとは思ってなかったけど、せっかくだからこの味を伝えなきゃ! と思って、オープンしたんだよ。だからうちは、香川のお店と使う材料も作り方も一緒。それでオープンするなら、長年住んでいるこの辺がいいなって思ったの」

「まさに現地の味、なんですね! ココまで近くで、うどんができ上がっていく様子が見られるのは東京では珍しくてうれしいですね! 楽しくて、待つ時間も退屈しないです!」

「(お酒飲んでるせいもあるんじゃないかなぁ……)そうそう、それにお客さんと話しながらまったり営業してるよ」

シンプルで、ほっとする柔らかいだしの味わい。秘密は日本酒蔵の仕込み水

▲かけうどん(並) 300円

きました、きましたっ!

お好みで、天かす、ショウガ、胡麻などをかけて食べる。この、天かす美味い……。

「ここのだし汁は、うちの仕込み水を使ってくれてるんだよね」

「そう! 仕込み水をいただくようになってから、だしがより良くなったんだよね。東村山の水も悪くないんだけど、水ってホントに大切。水が違うと出汁が出にくい、とか味以外にも色々影響が出るんだよね。よりまろやかで飲みやすくて、美味しくなったと思う」

「豊島屋酒造の仕込み水って、どんなものなんですか?」

「そう言ってもらえるとうれしいね~。富士山系の水で、地下150mから引っ張ってほぼ純水にしているよ」

これは、美味い。胃弱のわたしでも、あと2杯くらい食べたいです。だしもさることながら、麺だけでも食べてみたい! と思えるほど、コシが強く歯ごたえが良い。そしてかむたびに、小麦本来の味と程よい自然な塩味が染み出てきます。

嗚呼、これはずっとずっとかみ続けたいほど美味いわ。

「こげら」その店名の理由と、鳥への愛情

この鳥が、コゲラ。

お店の周りはもちろんのこと、都心にも意外と生息しているって知っていましたか?

約20年前、大手飲食店で働いていた小笠原さん。ポスティングのため東村山周辺を歩いていた時、ぴょんぴょん飛び跳ねる不思議な鳥を見つけます。「あれはなんていう鳥だろう?」その帰り道すぐに、鳥辞典を買いに走って調べたところ「ツグミ」という名前が判明しました。

「野鳥がこんなに身近にいるんだ! 知らないなんてモッタイナイ!」高校時代は生物部に所属して、毎週狭山丘陵で虫を観察していた小笠原さんが、鳥に夢中になった瞬間でした。日本には500~600種類の野鳥が生息しているそうで、一時期は北海道などの遠方まで珍しい鳥を追い求めることも。

しかし、そのうち原点に立ち返り「身近にいる野鳥の営みを見守る」ことに良さを感じます。店舗をオープンさせる時も「鳥と虫が観察できる場所」という条件のもと、物件を探したというこだわりよう!

「店名の由来は、お隣、小平市の市の鳥だったこと。よく見かける鳥なので、地域の方から身近に感じてもらえるお店になるように。あと、コゲラって珍しく、一夫一妻制なんだよね。死ぬまで相手につれ添う鳥。だから僕自身、脱サラするまでは転勤が多くて、単身赴任ばかりして、家族に心細い思いをさせちゃったから。これからは側で家族を大切にしたいっていう思いもあって、つけたの」

「いい話だ……(涙)」

「コゲラは、本当に身近な鳥。目の前の原っぱにも来るよ」

「ここから見ただけで、わかるもの?」

「声、鳴き方や影で、大体の種類がわかるよ。あと、店内に双眼鏡も用意してあるからソレでのぞいたりして」

「お客さんから『こんな鳥見たよ』って言われたら、話だけでわかりますか?」

「うん。まぁ、都内にいる鳥っていうだけで絞られるからね。『こげら』って店名にしたら、もっと鳥好きのお客さんが来るかと思ったけど、開店から2年。今のところそんなことないんだよね……」

「わかりました! 書いておきます! 『メシ通』読者に、鳥好きがいるといいのですが……」

鳥好きの方、「手打ちうどん こげら」に急いで!!

(鳥好きの方に教えてあげる、でも可)

そんな、今はすぐそばで愛されている奥様の描く、「こげら」を題材とした漫画が、Facebookページで随時更新されているので見てください。

個人のうどん店って「入りにくいかな?」「とっつきにくいかな?」と思う人もいるかもしれませんが、そんな不安を払拭してくれますよ!

シンプルで、胃袋も心もあたたまる身近なうどん店「手打ちうどん こげら」。店主の小笠原さんの人柄もあって、ゆる~くいい感じのお店です。気構えせず、お腹をぺこぺこに空かせて行ってみてください! 500円もあればたらふく食べることができます。

また来ます。ごちそうさまでした!

お店情報

手打ちうどん こげら

住所:東京都東村山市富士見町2-6-72

電話番号:042-391-6717

営業時間:【ランチ】11:00~14:00 【ディナー】17:30~19:30(金曜日・土曜日のみ営業)

定休日:水曜日

Facebook:@udonkogera/

※金額はすべて消費税込みです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

紹介してくれた酒蔵情報

株式会社 豊島屋酒造

住所:東京都東村山市久米川町3-14-10

電話番号:042-391-0601

ウェブサイト:http://www.toshimayasyuzou.co.jp/

書いた人:友美

日本酒ライター/コラムニスト 。寒さに弱い北海道出身。「とっておきの1本をみつける感動を、多くの人に」という想いから、初心者向けのイベントやセミナーの主催や日本酒関連記事を中心に執筆。 Twitter:@otomi0119 Instagram @tomomi0119s

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