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「木曜7時」の僅差視聴率バトル 台風の目と勝負の行方は?

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 木曜夜7時のテレビ番組が今、「0コンマ」単位で熾烈な視聴率戦争を繰り広げている。10月13日の数字を見ると、視聴率順に、『プレバト!!』(TBS系)が10.8%(関東地区/ビデオリサーチ社調べ)、『VS嵐』(フジテレビ系)が10.7%、『日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』(テレビ朝日系・以下『ハナタカ』)が10.6%、『あのニュースで得する人損する人』(日本テレビ系・以下『得損』)が10.4%と超接戦だ。さらに10月20日には、順位が入れ替わり、『ハナタカ』が10.9%、『特損』が10.7% 、『VS嵐』が9.5%と激戦を繰り広げているのだ(TBSはドラフト特番で8.7%)。

 今、「日曜夜7時」が熱いと言われており、『THE!鉄腕!DASH!! 』(日本テレビ系)、『日曜もアメトーーク!』(テレビ朝日系)、『クイズ☆スター名鑑』(TBS系)、『もやもやさまぁ~ず2』(テレビ東京系)と四つ巴の上に、11月6日から始まる『フルタチさん』(フジテレビ系)も加わればさらなる激戦が予想されるのだが、そんな「日7」以上にヒートアップしているのが、実は「木7」というわけだ。
 
 目下、この時間帯で台風の目となっているのが『ハナタカ』だ。

 この番組はタイトルにもあるように、番組による独自の統計で割り出した「日本人の3割だけしか知らないこと」を次々と発表していくというシンプルな作りの知的好奇心バラエティーだ。

「グーグルで”一回転”と検索すると画面ごと一回転する」、「自動販売機に『売り切れ』と表示されたあとも、必ず中に1本だけ残っている」など思わず人に言いたくなる事実が満載。

 9月末までは日曜夜7時の枠で放送されていたのだが、『いきなり!黄金伝説。』の終了を受けてこの枠に移ってきた。
 
 この移動には「裏番組に対抗するため、類似番組を敢えてぶつける」という戦略が見え隠れする。

「今までは『黄金伝説。』というチャレンジドキュメント的なバラエティーを放送していましたが、裏番組である『得損』『プレバト』と同じ、知る喜びをメインにした番組を敢えて持ってくることで、これまで11%~12%を取っていた両番組から視聴者を切り崩すことに成功したといえるでしょう」(テレビ関係者)
この「類似番組後出し戦法」は、テレビ業界では視聴率アップのためこれまで使われてきた手法だ。

 テレ朝では土曜の夜8時の枠で、日テレの『世界一受けたい授業』の裏に、同じ講義形式の『池上彰のニュースそうだったのか!!』をぶつけている。最近では『サンデージャポン』の視聴率を初めて同じニュースバラエティー『ワイドナショー』が上回ったことが話題になった。過去で言えば『関口宏の東京フレンドパークⅡ』を、その後始まった同じアトラクションバラエティー『ネプリーグ』が倒した例もある。類似番組でなぜ、競合相手の番組の視聴率を上回ることができるのだろうか。

「大きな理由のひとつは、冒険しなくて済むから。例えば、ワイドショー番組の視聴者は、視聴心理として『その週にあった出来事を知りたい』という思いが前提としてあるため、裏で同じような番組がやっていると、『つまみ食い』で見てみようという気が働くのです。つまり全く違うジャンルの番組をぶつけるより、少し形を変えれば一定のお客さんが見込めるというわけなのです」(テレビ関係者)

 もちろん、もともと放送年数が経って経年劣化していく番組に対し、後発の番組のほうが新しく見えるということもるだろう。こうして結果的に視聴者に自然な形で比較させ、審判をゆだねさせ、戦いを有利に持ち込むという狙いがあるのだという。
 
 こうしたテレビ局の編成戦略によって僅差で争われるようになった「木曜夜7時」。今後はどんな展開を見せるのだろうか。

「『ハナタカ』は往年の人気番組『トリビアの泉』(フジテレビ系)を彷彿とさせる豆知識もの。ネタが枯渇していくのは否めない。また『得する人損する人』は現在、無名あるいは売れない若手芸人を起用し、例えば万能家事芸人の『家事えもん』や、パン作りの上手い『バタコやん』といった家事や料理に特化したキャラクターを生み出しています。この形でどこまで飽きられずに続けられるかがカギになってきます。

 その中で一番パワーを秘めているのはやはり『プレバト!』でしょう。梅沢富美男、東国原英夫、さらにはFUJIWARA・藤本敏史といった芸能人の意外な才能を発掘しているだけに、今後も『爪を隠している』タレントがまだ出てくる可能性は大いにあります。さらに講師である毒舌の女流俳人・夏井いつき先生の人気も高まっていますが、こうしたタレント性のある講師陣たちがどんどん登場してくると、両輪が絡み合い、長寿番組化していくでしょう」(前出の関係者)
 
 いずれにしても、またテレビを見る楽しみが増えた。(芸能ライター・飯山みつる)


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