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「誰でも使いやすい」を実現した2つのシンプルモデル。開発の裏にある”徹底したお客さま目線”とは?

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auが個性的な端末を出し続けるワケ

2016年夏、auは「大きく変わります」と宣言し、”期待を超える感動水準の価値提供”を目指してきた。

過去にも、特定のユーザー層に向けた個性的な端末を世に送り出している。『TIME & SPACE』ではこれまで、そういった端末に焦点をあて、その開発の舞台裏を探ってきた。

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いずれの端末も、それを求める人にはこのうえなく便利なものだ。なぜauはそういった個性的な端末の開発を続け、幅広いラインナップを揃えているのか? それはauが”お客さま体験価値向上”の取り組みのなかで、「すべてのお客さまに今までよりも、もっとコミュニケーションの喜びを感じてほしい」と考えているからだ。

今回は、そんな思いから開発された2端末、フィーチャーフォン「かんたんケータイ」とスマートフォン「BASIO2」に焦点を当て、その開発の背景を探ってみることにしよう。

【かんたんケータイ】目指したのは「取扱説明書を読まなくても操作できるわかりやすさ」

まずは「かんたんケータイ」について。これは主に親世代に向けて、「使いやすさ」「聞き取りやすさ」を重視して開発されたフィーチャーフォンだ。

2016年夏モデルのフィーチャーフォン「かんたんケータイ」

開発を担当したKDDIプロダクト企画部の高橋宏明と山海一哲によると、かんたんケータイの開発にあたってまず行ったのが、ユーザーの声を改めて聞き直すことだったという。

かんたんケータイの開発を担当した、プロダクト企画部の高橋宏明(左)と山海一哲(右)

「お客さまからのご要望でもっとも多いのが、取扱説明書がわかりづらいというものでした。お客さまはわからないことがあるから取扱説明書を読まれるわけですが、取扱説明書を読んでも理解できないというご意見がとても多いのが現実です。その改善策として、取扱説明書を改善することはもちろん大切ですが、それは本質ではありません。お客さまは別に取扱説明書を読みたいわけではなく、端末を自由に使いたいわけですから」(高橋)

「そこで私たちは、考え方を改めました。取扱説明書を改善するだけではなく、取扱説明書を読まなくても操作できるようにする。これがあるべき姿だと考えたわけです」(高橋)

「体言止め」をやめて「文章化」する

取扱説明書を読まなくても、操作できるようにする。その具体的な策として打ち出したことのひとつが、メニュー表示を体言止めではなく文章化することだった。

従来のフィーチャーフォンのメニュー表示は体言止めだったが、かんたんケータイでは「電話を使う」「メールを使う」など文章化することで、誰でもわかりやすくした

「体言止めをやめ、文章化することで、文字数が増えてしまうというジレンマはありました。しかし、『受信ボックス』とあるよりも、『受信したメールを見る』と書かれていたほうが、誰にとってもわかりやすいことは明白ですよね。かんたんケータイではそんなわかりやすさをなによりも重視しました」(山海)

文字が大きければいい、というわけではない

また、文字の表示サイズをどれくらいの大きさにするかにも腐心したという。

「この端末の開発を進めるなかで、改めてお客さまに調査をしたわかったことは、文字は一律に大きければいいというものではないということ。また、これまでのフィーチャーフォンは、一度文字の表示サイズを設定するとすべてそのサイズになっていましたが、シーンによって読みやすい文字の表示サイズが違うということもわかりました」(山海)

「たとえば、着信画面では、突然電話がかかってきたときにパッと画面を見ることになるため、文字は大きいほうがいい。一方で、メールのように腰を据えて見るときは、文字は多少小さくても一度に多くの文章が読めるほうがいい。そのように、着信画面はより大きく、メール等はすこし小さく、設定画面のときはほどほどの大きさで・・・・・・といったように、かんたんケータイではメニューごとに文字のサイズを変えています」(山海)

どのくらいの文字サイズが読みやすいか、帰省する社員に持ち帰ってもらい親世代のアンケート調査を行った

テンキーやソフトキーも改善

携帯電話の操作の要となるテンキーソフトキーも改善を図った。

「テンキーは十字キーまわりのキーを2つ減らし、それによってスペースが空いたぶん、発信キーと終話キーを大きくしました。こちらもただ大きければいいわけではなく、どれくらいの大きさで、どういった形状がいいのか、試作を重ね、実際にシニアの方に使っていただきながら、検証を重ねました」(高橋)

発信キーと終話キーの大きさは従来機種に比べて38%アップした

キーは数多くのサンプルをつくったうえで検証を重ねた

「また、ソフトキーはどうしても字が小さくなってしまうという課題がありました。それをできるだけ大きくするために、従来5つあったボタンを3つに減らしたうえで、中央を小さくして、左右を大きくするという方法をとりました。それによって、文字のスペースを広げているんです」(山海)

よりシンプルでわかりやすくなったソフトキー

親世代に寄り添った検証

かんたんケータイの開発にあたってもっとも苦労したのが、親世代の気持ちに寄り添うことだったという。

「親世代の方々の気持ちを想像することはできますが、実際にその立場にはなることはできないわけで、そこがもどかしく、難しいところです。ただ、私たちも単に想像するだけでなく、実際に親世代の方々に徹底的にヒアリングするのはもちろんのこと、60代以上の75%以上が罹患すると言われている白内障の症状を疑似体験するゴーグルをかけてみたり、手先の感覚の衰えを再現する手袋を用いたりなど、親世代の方々の気持ちに寄り添えるよう、できる限りのことはしました」(高橋)

白内障の症状を疑似体験するゴーグルと、手先の感覚の衰えを疑似体験するグローブ

使いやすさをとことん追求しただけではなく、このかんたんケータイにはさりげない“遊び心”も盛り込まれている。

「親世代の方々は携帯電話に内蔵されている歩数計をよく使われるというデータがあります。今回のかんたんケータイでは、ただ歩数が表示されるのではなく、日々楽しみながら歩数計を使ってほしいという思いから、歩数計をよりリッチに、ゲーム感覚で楽しめるよう、“東海道五十三次”の機能を搭載しました。毎日の歩行距離に応じて、宿場町まで歩くと歌川広重の浮世絵がもらえるようになっています」(高橋)

歩数計と連動し、毎日の歩行距離に応じて東海道をバーチャルにたどれる「東海道五十三次」

また、このかんたんケータイは、高音質通話「VoLTE」に対応しているほか、耳当て位置を気にすることなく通話ができる「スマートソニックレシーバー」や、高音域の音を強調するなど好みの聞こえ方に調整できる「聞こえ調整」など、携帯電話の要である“快適な通話”のための様々な機能を搭載している。

携帯電話はスマートフォンよりも歴史が長く、プロダクトとして完全に成熟しきっている印象がある。しかし、徹底したユーザー目線に立ち、工夫を重ねれば、まだまだ改善の余地があるはず――今回のかんたんケータイは、そんな開発担当者たちの執念が結実した端末であると言えるだろう。

【BASIO2】「スマートフォンに変えてよかった!」と思ってもらえるように

続いて、スマートフォン「BASIO2」について、開発担当者に話を聞いてみよう。

2016年夏モデルのスマートフォン「BASIO2」

ユーザーを対象に行われたグループインタビューの様子

「BASIO2」は、シンプルさにこだわったスマートフォンとして2015年2月に発売された「BASIO」の後継モデル。初代BASIOでも親世代が安心して使えるよう様々な工夫がなされていたが、今回のBASIO2ではユーザーから寄せられた意見を分析、検討し、さらにシンプルで使いやすくなるよう改善が図られている

BASIO2の開発を担当した、KDDIプロダクト企画部の天野太郎(左)と三笠篤志(右)

「せっかくフィーチャーフォンからスマートフォンに変えていただいたのなら、その良さを存分に感じていただき、『スマートフォンに変えてよかった!』と思っていただきたい。しかし、初代BASIOをお使いのお客さまに話を聞くと、『スマートフォンとしての機能をきちんと使いこなせていない』と感じられている方がとても多かったんです。初代BASIOは見やすくて使いやすい端末を目指して開発しましたが、そもそもフィーチャーフォンからスマートフォンに変えることでどのようなメリットがあるのか、その提案が不足していたのかもしれない。私たちはそのような仮説を立てて、スマートフォンならではの魅力とは何かを改めて考えました」(天野)

「ちょっとしたすきま時間を活用して、フィーチャーフォンではできないリッチなことを外出先でこなせる。これがスマートフォンならではの魅力です。ただ、親世代の方々に話を聞くと、そもそもすきま時間という概念がない。外出先で急ぎでこなさなければいけない用事もない。時間はたっぷりあるので、なにかをやりたければ、家のPCで腰を据えてやりたい。そう考えていらっしゃる方がとても多いんです」(三笠)

カメラにスライドカバーを搭載。”開けて撮る”から誰でも使いやすい!

スマートフォンならではの、外に持ち出すことでメリットを感じられる機能とはなにか? シニア層にアンケートをとったところ、“カメラ機能”がもっとも求められている機能であることがわかった。そこで今回のBASIO2では、カメラ機能の全面的な見直しを図った。

BASIO2においてカメラ機能を見直すということは、画素数を高めたり、レンズ性能を向上させたりということを意味するわけではない。追い求めたのは“誰でも簡単に使える”ことだ。

「初代BASIOでは電話とメールの物理キーをつけたところ、『安心感がある』とご好評をいただきました。今回はその考え方をカメラにも応用し、カメラに物理キーとしてのスライドカバーを採用しました。カバーをスライドすることでオン/オフを切り替えられるカメラ機能は、auのスマートフォンとして前例がないことでした。そのため、形状や構造をイチから検討しなければなりませんでした」(天野)

BASIO2は背面にスライドカバーがついており、カバーの開け閉めによってカメラ機能のオン/オフが切り替えられる

開閉しやすいよう、カバーには指かかりを追加した

スライドカバーは完成に至るまで何度も試作が重ねられた

シャッターボタンには「シャッター」と記した。それも「わかりやすさ」「使いやすさ」を追求した結果にほかならない

すべてにおいて貫かれた”徹底したお客さま目線”

カメラ機能以外では、電話とメール専用のハードキーや、見やすく推しやすいホーム画面などは初代BASIOの良さをそのままに、BASIO2では文字入力操作のヒントを画面上に表示する「文字入力アシスト機能」を新たに搭載した。

ユーザーの操作のつまずきに応じてヒントを自動的に表示する「文字入力アシスト機能」

多機能やハイスペックを追求した端末が、本当に「誰でも使いやすい」とは限らない。ある人にとっては「多機能で便利」という端末が、ある人にとっては「多機能すぎて使いづらい」と感じることもあるだろう。特に親世代はデジタルデバイスの操作に不慣れな人も少なくないため、あまり多機能だと「使いこなせない」ということになりかねない。その点、今回取り上げた「かんたんケータイ」と「BASIO2」はその開発において、親世代をはじめとするあらゆる層が使いやすいよう、“徹底したお客さま目線”が貫かれているのだ。

関連リンク

かんたんケータイ
BASIO2

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