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クラウニングが認知症高齢者の五感を刺激し、脳を活性化させる!

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こんにちはクラウンアンバサダーの金本麻理子です。10月に入ってからめっきり秋らしくなってきましたね。今回はクラウニングがなぜ認知症高齢者の感情を動かすことができるのか、お話したいと思います。

1年ぶりの訪問にも関わらず感動の再会!

10月の3連休、私たちのクラウンチームは神奈川県の高齢者施設を訪問したり、地域のイベントに参加したりと、クラウン三昧!?でした。その中で今年で3回目、1年ぶりに訪問した施設に、私たちを覚えていてくださる利用者の方がいらっしゃいました。私の顔を見ると、「あー!!」と声を挙げて小躍りしながら迎えてくださり、感動の再会ができました。

車いすに乗っていた小柄のおばあさんは、私がいつも持ち歩いている赤ちゃんのお人形を覚えていて、とても懐かしそうでした。去年お会いしたとき、このおばあさんは殆どお話することがなかったのですが、まるで自分のお孫さんを見るようにそのお人形を長い時間大切に抱っこしてくれていたのです。

1年ぶりの再会であっても、利用者の方が私たちの訪問を覚えていてくださるのは嬉しいやら、びっくりするやら!

なぜ、私たちクラウンを覚えていてくれたのか?

私たちが素のままで現れたとしたら、どのくらいの人たちが「クラウンの人だ!」と認識できるでしょうか。たぶん、顔を見ても覚えている人はほとんどいないかと思います。

赤鼻をつけて、赤や黄色やピンクなどの派手な衣装をまとっていることが、記憶の中にある何かしらの場面をよみがえらせるのです。

そこから記憶が辿られて、以前一緒に何か楽しいことをした、遊んだ、ワクワクするようなことをしたという感覚から、段々と思い返せてきたのではないでしょうか。

クラウンがやっていること

私たちクラウンが、認知症のおばあさんやおじいさんとの係わりで特に大事にしていることは、五感を刺激して感情を動かしてもらうことです。五感を刺激することで、脳の機能が触発されて活性化します。さらに、色彩による五感への刺激は、認知症の方のQOL(生活の質)を高めるのに有効とも言われています。

カラフルな色の衣装やおもちゃで視覚に訴え、歌や楽器、声を使って聴覚に、手の温もりに触れて肌の感覚に訴えながら感覚に働きかけるようなアプローチを常に仕掛けています。

だから、思わず口を抑えるほどの大笑いをしたり、ずっと手を握って涙をこぼされることもあるのです。ときには「あっちいけ!」と、ものすごい勢いで払いのけられることもあります。でも、それは感情を動かしていると言うこと。

私たちクラウンは、「こんなことは嫌だー!」という気持ちや怒りが悪いこととは思っていません。笑うのも良し、泣くのも良し、怒るのも良しなのです。色々と制限がある日常生活の中で、自分の感情すら制限してしまうこともある方々が、私たちクラウンの存在で感情を開放できることが大切だと思っています。

ワクワクに年齢は関係ない!

いくつになってもこども心、遊び心はあります。たとえ認知症になってもあるはず。そこを引き出すのが私たちクラウンの役目です。楽しい気持ちや、ワクワクとファンタジーの世界にいる気分の私たちクラウンと触れることで、おじいさんやおばあさんたちもなにかしらの記憶を辿り、ワクワクした気持ちや想像の世界で遊ぶ気持ちがよみがえってくるのではないかと思っています。

この記事を書いた人

金本麻理子

東京都港区生まれ。幼稚園教諭、在宅訪問介護士を経て現在はケアリングコーチとして医療・福祉従事者、教育者を中心にサポートしている。その他、美容専門学校、医大生、NPO団体、医療・福祉従事者向けの「ケアリングクラウンの観点から考えるコミュニケーション」の講演会、ワークショップなどを開催。子育て中のお母さんたちへのグループコーチングのファシリテーターも行っている。
2003年11月アメリカ映画「パッチ・アダムス」のモデルとなったDrパッチに逢ったことが転機となり、彼と共にロシア、中国、チベット、イタリア、エクアドル、アメリカなどの施設や病院などをクラウンとして訪問し、日本でもケアリングクラウンの活動を広めている。現在Clown one Japan というケアリングクラウングループの代表を務め、全国の高齢者施設、病院、児童養護施設、被災地などを訪問している。◆ブログ「パッチ・アダムスからもらったギフト you are great!」◆Clown one Japan Facebookページ

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