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カーツさとう 前立腺がん「PSA検査」初体験記(第1回)

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 2015年に「国立がん研究センターがん対策情報センター」から発表されたがん罹患率の短期予測では、10年前の3倍、年間9万8400人もの男性が前立腺がんになるという。これは胃がんや肺がんを抑えて男性におけるがん罹患者の1位である。そうした中で、前立腺がんを早期発見するにはどうすればよいのか。ライター・カーツさとう氏が、前立腺がん検査に初挑戦する!

 * * *
 男が今、一番気にしなけりゃいけないことといえば、なんといっても“前立腺がん”である。

 なにしろ前立腺がんといえば、日本人男性がかかりやすい癌ランキングで、胃がん、肺がん、大腸がんを抜き去り、いまや一躍トップの座に躍り出たおっそろしいヤツなのだ。

 しかし前立腺がん治療の世界的権威・頴川晋(えがわ・しん)慈恵医大教授の書いた『前立腺がんは怖くない』(小学館新書)によれば“簡単な検査で早期発見ができる”という。こりゃあ検査受けないとな~と思ってた所!! なんだかまァちょうどいいタイミングで、オレの住んでる川崎市の『国民健康保険特定健康診査のご案内』という、漢字だらけの封筒が届いた。

 いわゆる会社の健康診断とかのないオレみたいな国民健康保険だけの自営業者も、年に一回、安く健康診査が受けられますよという案内である。そしてよく見ると“同時にがん検診も安く受けられる”ということが書いてある。

 よし! 毎年一回受けられる、この市の検診も5年以上受けてないから、それも受けて、同時に前立腺がんも含めたがん検診しちゃうか!! と、53才ならではの健康意識がスルスロットルで加速していく。

 ところがである!! 市の案内にある、安く受けられるがん検診の種類っていうのが、肺がん、大腸がん、胃がんに子宮がん、乳がんの5種類のみ…。

 ただちょっと調べると、この手の住民検診に前立腺がん検査を含めている自治体は全国7割になるそうで、まぁそこらへん川崎市は遅れてるのかもしれない。いや遅れてるぞ、アンタ絶対!

 ところで『前立腺がんは怖くない』によれば、前立腺がんの可能性を検査するPSA(腫瘍マーカー)検査は採血だけで済むという。ってことは、市のがん検査に前立腺がんが含まれてなければ、市の健康診断自体が採血してガンマGTPとか調べるワケなんで、肺がんや胃がんの検診のように費用が安くなるワケではないが、費用を別負担すれば健康診断と同時に前立腺がんの検査もしてくれるに違いない!

 ということで、封筒に同封されていた市の健康検査を受けられる病院リストの中から自宅に近い病院を選んで「市の健康診査と同時にがん検診も受けて、さらに前立腺がんの検診もしてくれるか?」と電話してみる。

 まずは5年程前に健康検査を受けた病院に聞いてみる。すると……。

「あ~市の検査に追加の検査を受け付けてません!」

 オノレの病院、遅れとるわ!! もう2度といかないッ!

 2軒目。

「大丈夫ですよ、ただし別費用がかかりますけど」

 アンタの病院、進んでるぜ!!  さっそく検査を受けることにする。

 ちなみに前立腺がんの検査費用は2720円であった。この2720円って一体がん検査の費用としては高いのか? 安いのか?

 前立腺がんを早期発見できるPSA検査。医療機関によってその費用は若干の違いはあるがおおむね2000~3000円らしい。そして、オレが聞いた病院では2720円であった。

 ちなみに他のがんの検査費用はいくらくらいなのだろうか? 今回オレが受けるがん検査の場合、市が費用を補助しているので肺がんはX線検査で900円、大腸がんはいわゆる検便で700円、胃がんが内視鏡検査で3000円という安さになっている。

 ところが地方自治体が費用をまったく補助してない場合、いわゆる民間の人間ドック的なヤツだったり、普通に病院行って「突然ですが検査してください」なんてお願いするとくくらになるか? というと、相場では、肺がんX線検査が3000円、大腸がんの検便検査が1000円、胃がんの内視鏡検査は1万5000円ということになってくる。

 自治体の補助なしで2720円という前立腺がん検査の価格、これらと比較すると、まぁバカ安とはいわないまでも決して高くないことが判ると思う。

 しかし、そんな価格よりもオレが感服したのは、その手軽さだった!

 病院との電話で検査の日を決定すると、続けてこんなことをいわれた。

「では検査までに大腸がんの検査に使う検便のキットをとりに来てほしいんですが……」

 エ~ッ、大腸がんの検査って検査の前に一度病院行かなきゃいけねぇ~のォ! いきなり面倒くさい……ちょっと考えてこう返事する。

「あのォ、当日、排便を我慢していきますんで、病院で検便取るってワケにいかないですか?」

 我ながらのナイスアイディアにクラクラしていると、こう返ってきた。

「あ、検便は日を違えて2回していただかないといけないのでそういうワケには……」

 ナイスアイディアあっさり撃沈である。そうか、検便って2回やるのか……。

 ということで、その日の夕方には病院にいき、検便キットを手に入れる。

 そして知ったんだが、昔の検便ってアルミの小さな容器みたいなヤツに便を入れたんだけど、今はなんだかずいぶんとハイテクっぽくなっている。しかし、そのキットを取りにわざわざ病院に行った面倒臭さを上回る面倒臭さが実際の検便作業では待っていた。

 だって外出中とかじゃ検便できないじゃない? キットを持ち歩いてもさ、やっぱり公衆トイレでこの作業はしにくいですよ。ということで家で排便するように排便コントロールをしなきゃいけない。外出中に催したら、もう家に帰るまで我慢しなきゃいけない。それも1回じゃなく2回も!

 そんな面倒臭い及び、本当に臭気も臭い作業を2度繰り返し、いざ検査の当日がやってくる。

(第2回へつづく)

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