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インスタ世代も夢中! 「写ルンです」でレトロかわいい写真が撮れルンです!

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ミラーレス一眼などの本格デジカメが世間に浸透しつつあるなかで、最近、若者のあいだでは、インスタントカメラの魅力が再認識されているそう。その代表ともいえるのが、今年7月に誕生30周年を迎えた、富士フイルムの「写ルンです」。アラサー世代には懐かしい名前ですが、20代前半にとっては「知っているけれど、使ったことはない」という人も多いかもしれません。

じつは「写ルンです」が再ブームを巻き起こしているきっかけのひとつが、インスタグラム。モデルや写真家などを中心に「写ルンです」で撮った写真をインスタにアップする人がじわじわと増え、その独特な風合いに「おしゃれ!」と注目が集まっているようです。

デジカメ主流の今、なぜ「写ルンです」は若い世代を虜にしているのでしょうか? リバイバルの秘密を探るべく、自身も「写ルンです」を使った作品を数多く手掛ける写真家の木村和平さんに、その魅力を尋ねてみました。

「『写ルンです』は、フィルム独特の色味や質感を持った写真を手軽に撮ることができます。元々インスタのフィルターはフィルムの色味や質感を継承したものであるという点と、高価なフィルムカメラを買わずとも手軽に手に入る点が、若い世代もなじみやすかったのかもしれません。また、『押すだけ』というシンプルさも究極の魅力です。デジカメだと、ピントを合わせたり光の量を調節したり…と設定が必要ですが、『写ルンです』は撮りたいと思った瞬間にボタンを押すだけ。“いまこの瞬間がシャッターチャンス!”という時こそ、『写ルンです』の瞬発力が活きると思います」(木村さん・以下同)

予期せぬハプニングの瞬間をおさめられたり、作りこんでいない感じが出せたり…。気軽に撮れるインスタントカメラだからこそ、貴重な1枚も残せるんですね。また、デジカメにはないこんなメリットも。

「規定の枚数を撮り終わらないと現像できないじれったさも、今の若い世代にはかえって新鮮なのでしょう。どんな写真が写っているか分からないワクワク感も、デジカメでは味わえない面白さです」

本来は古いはずの「写ルンです」が、スマホ写真に慣れたデジタル世代にとっては、かえって新しい魅力になっているんですね。

「写ルンです」でフォトジェニックな写真を撮ろう!

自分も「写ルンです」で素敵な写真を撮ってみたい! …今回はそんな人のために、「写ルンです」の特性を活かした撮影テクを木村さんに特別に教えてもらいました。

撮影テク(1) 明暗ハッキリの場所で撮ると、深みのある世界観に!

「デジカメのなかには撮る場所に応じて明るさやシャッタースピードを勝手に補正してくれるものもありますが、『写ルンです』は、暗いところは暗いまま、明るいところは明るいまま、明暗の差がはっきりと正直に出るのが特徴です。この写真は、窓から光が差し込んでいる室内で人物を撮ったもの。コントラストが強く出て、情緒ある印象的な写真に仕上がります」

撮影テク(2) 手作りフィルターで世界観UP。ピンボケもいい味に!

「僕がよく使うテクニックのひとつがこれ。『写ルンです』のレンズの上から半透明のビニールや薄いフィルムを貼り、その状態で撮影すると、ぼんやりモヤがかかったような風合いを演出できるんです。スマホのカメラでもできないことはないですが、フィルムの方がネガの粒子をつたって滑らかに光が広がる印象があります。特別な道具はいらなくて、おしぼりが入っていた袋やお菓子のパッケージについていた袋をクシャクシャっと丸めて…など、使えそうなものなら何でもOK。僕はレンズにワセリンを塗ることもあります。リップクリームなんかも使えそうですね」

なるほど。オリジナルのフィルターをつけて撮るというのはいいアイディア!

「ちなみにデジカメやスマホにはマクロモードがありますが、『写ルンです』は1m以上離れないとピントが合わない特性があります。そのため、食べ物や花など近くの物を撮影するには本来不向き。ですが、ピンボケもかえっていい味になったりするので、とにかく自由に好きなものを撮ってみてください」

撮影テク(3) 明るい日中に、あえてフラッシュを焚いてみよう!

「これは昼間にあえてフラッシュを焚いて撮った写真です。手前の花にフラッシュの光があたって、独特の空気感を作り出しています。ちなみに『写ルンです』では、夜と室内は基本的にフラッシュを焚いて撮るのが◎。夜景など遠くのものを撮影する時にはあまり役に立ちませんが、被写体が近くにある時はフラッシュを炊かないと、ほとんど暗く写ってしまいます」

撮影テク(4) ドラマティックな雨粒で、まるで時間がとまったみたい!

「雨の日も『写ルンです』の魅力が活きるシチュエーション。この写真は、雨が降っている夜にフラッシュを焚いて撮影しました。雨粒がフラッシュの光を反射して、幻想的な輝きを放っているように見えます」

撮影テク(5)人物撮影にぴったりな、最高のコミュニケーションツールに。

「でかでかと一眼レフを構えられると被写体は“撮られている”という意識がでてしまうものですが、良い意味でチープなルックスの『写ルンです』だとその意識をギリギリまで薄くできるので、表情が柔らかくなるんです。カメラを意識していない感じが、その人をより魅力的にしていると思いますね」

何気ない風景のはずが、「写ルンです」で撮るだけでいっそう愛おしい一枚になりそう。“古くて新しい”不思議な魅力に、どっぷりハマってしまいそうです!

(取材協力・写真提供)

木村和平

1993 年、福島県いわき市生まれ。ファッション誌、広告、アーティスト写真、CDジャケットなど様々なカルチャーで活躍する写真家。これまでに写真集『piano』、『楽譜』を発表。いま最も注目される若手写真家の一人。

木村和平 公式サイト

取材・文/池田香織(verb)

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