自家製ビールとビストロ料理を堪能! 「ブリューパブ テタールヴァレ」【大阪】
大阪発の本格「ブリューパブ テタールヴァレ」
こんにちは、メシ通レポーターの西尾です。
ここ数年クラフトビールが人気ですね。そのクラフトビールの小規模醸造所と、ビアダイニングを併設したものが、ブリューパブです。
関西ではまだ少数ですが、今回ご紹介するのが、今年4月にオープンした「谷町クラフトビール工場&ビアダイニング ブリューパブ テタールヴァレ(Brewpub Têtard Vallée)」です。
場所は地下鉄谷町線の天満橋駅と谷町四丁目駅の2駅のちょうど真ん中、谷町2の交差点を西に曲がってすぐ。大阪府庁や大阪法務局も目の前です。
大通りから曲がってすぐ。
カフェのようなお洒落な外観。
ランチ・カフェタイム・ディナーの通し営業で自家製のクラフトビールが、本格ビストロ料理と楽しめます。
オーナーでブリュワーの松尾弘寿さんは、飲食店で10年以上働いた後、このお店をオープンさせるために、未経験からビール業界に飛び込みました。「國乃長ビール」の壽酒造(大阪府高槻市)で3年間修業後、独立しました。
「クラフトビールは美味しいんですが、お店で飲むと、他のお酒と比べても高いですよね。メーカーから仕入れるから高いのなら、自分で造れば安くご提供できるかなと、思いました」。
オーナー兼ブリュワー(醸造家)の松尾弘寿さん(左)と、フランス料理出身のシェフ東埜剛之さん(右)。
ちなみに、朝11時のランチから通し営業で夜までやっているので、昼飲みにも最高です。
「僕自身、休みの日は昼からビールを飲みたい方なので(笑)。土曜は、クラフトビール店巡りの1軒目に来られる方もいますね」。
店内は、丸太の輪切りをつなげたような、オリジナルの大テーブルが目を引きます。その奥に醸造所が!
この中が醸造所になっています。
8月に醸造免許がおりて、いよいよ店内での醸造を開始しました。毎週1回、定休日の日曜日にビールを仕込みます。
醸造免許が下りる前は、修業先の壽酒造の敷地をお借りして、オリジナルレシピで醸造したビールを提供していたそうです。
「その時造ったビールの在庫も残り少なくなっていたので、結構ギリギリのタイミングでした。9月からは、ここで造った自家製ビールです」
限られたスペースに、コンパクトに醸造設備が並んでいます。
ある日の実際のビール醸造現場がこちら。
麦芽の糖分を抽出する糖化工程。大きな鍋にお湯と麦芽を入れ、しっかりかき混ぜながら温度を一定に保ちます。
沸騰させた麦汁を一気に冷却して、発酵タンクへ。酵母を入れて、1週間発酵させます。
こちらは、仕込みを終えて、冷蔵室で飲み頃を待つ貯蔵タンク。
店内で醸造する、自家製ビールの魅力
松尾さんが造るビールは、良い意味で尖り過ぎない、何杯でも飲めるような、食中酒として楽しめるクラフトビール。
「IPAなど、IBU(国際苦味単位)が高いビールが人気ですが、IBUが高すぎると、苦みで舌がマヒして、塩味が分からなくなるんです。飲み疲れせず、色々と楽しんでいただきたいですね」。
IBUは高いものでも30台。日本酒でいうなら、程よい辛口タイプといったところでしょうか。
ビールのサイズは3種類、グラス(200ml)378円・ジョッキ(350ml)540円・UKパイント(560ml)756円と、かなりお値打ち。いろいろと飲み比べたい、酒飲みの気持ちをよくご存じですね。スーパードライも同価格です。
自家製クラフトビールは常時3種類。この日は、白がケルシュ、琥珀がベルジャンペールエール、黒がポーターでした。
ビールのレシピは仕込みごとに変えるそうなので、ビールとの出会いは一期一会。それならばと、3種類をグラスで飲み比べます。
どのタイプにも言えることですが、最初の一口、ノド越しが最高、というビールではなく、じっくり飲んで、料理と合わせて美味しい、食中酒タイプのビールです。
主役級のビストロ料理!
料理はどれも、しっかりボリュームはありつつ、味付けは濃過ぎず。きちんと感のあるビストロ料理です。単品で食べても当然美味しいのですが、ビールと合わせると、もう、グラスが止まりません。
毎日5kg仕込んでも売り切れるという看板メニュー、8割以上の方がオーダーするという塊肉ロースト。日によってビーフやポーク、ラムなど変わりますが、この日はローストビーフでした。
このキレイな断面図。表面の焼き加減、中の熱の通り具合もジャストです。
オーブンと特注グリルでじっくり3時間かけて焼き上げる自家製の塊肉ロースト(1人前/50g 486円。写真は100g 972円)。
肉のうま味がビールを誘います。ひとり2人前はペロリといけるでしょう。
マッシュポテトも、グレービーソースをつけると、実に良いアテに変身です。
卵にバターとチーズのシンプルな組み合わせが、なぜこれほど人を魅了するのか……。九条ネギたっぷりオムレツ 648円。
九条ネギの苦みが良いアクセントになっていて、ホップが効いた「琥珀」とベストマッチでした。
コース料理の人気メニューから、グランドメニューに昇格したというエビとホタテのピリ辛ホットソース 864円。
シーフードもクラフトビールとはもちろん好相性です。飲み口が軽く、まろやかなうま味のスッキリ「白」でしょうか。
肉々しさ満点の田舎風パテ 486円。さっぱり紫キャベツのシュークルートの名脇役ぶりも光ります。
程よい苦みと香りに、しっかり飲み応えがある「黒」との濃い味×濃い味で間違いないでしょう。
ブリューパブの魅力は、工場で造りたての自家製ビールを、良く合う料理と一緒に楽しめること。
ビールと料理の両方が高次元なテタールヴァレなら、ビールビギナーでも、クラフトビールとの幸せな出会いができること請け合いです。
お店情報
谷町クラフトビール工場&ビアダイニング
ブリューパブ テタールヴァレ(Brewpub Têtard Vallée)
住所:大阪府大阪市中央区大手通1-1-2 アトランティス21ビル1F
電話番号:06-6809-5229
営業時間:11:00~23:00(ランチ11:00~14:00、カフェ14:00~17:00、ディナー17:00~23:00)
定休日:日曜日
ウェブサイト:http://brewpubtv.com
※金額はすべて消費税込みです。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。
書いた人:西尾明彦
外食ライター&コピーライター。食と酒を中心に、堅めのビジネス系など執筆中。趣味は酒蔵巡り。北は北海道から南は四国まで50蔵以上を訪問。大阪在住のきき酒師。
HP:大阪のコピーライター西尾事務所
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