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これからの都心鉄道[3] 小田急・東武・西武、私鉄の改革

これからの都心鉄道[3] 小田急・東武・西武、私鉄の改革

JRや東京メトロなど、主要鉄道の駅改修工事や混雑解消が本格化している。乗客がより快適に利用できるよう、変化していくことはありがたいこと。しかし、それは主要鉄道だけに限った話ではない。小田急や東武、西武などの、いわゆる“私鉄”でも同様の取り組みがなされているという。そこで、具体的な取り組みや影響について、鉄道ジャーナリストの渡部史絵さんに話をうかがった。【連載】これからの都心鉄道

住まい選びに大きな影響を及ぼす通勤事情。今後数年~10年後などの未来に向けて、都心の鉄道がどんな風に変わるのか? 路線ごとの便利になるポイントや特徴を紹介します。

神奈川と東京をつなぐ小田急線 「複々線化」でラッシュが変わる

JRや東京メトロなど、主要鉄道だけで、事足りる人も少なくないだろう。そのため、JR山手線の新駅開業(田町―品川間)や東京メトロの大規模な駅改修工事などは、度々耳にする。しかし、それ以外の私鉄の情報は、利用者以外にはなかなか伝わりにくい。実は、気が付いていないだけで、さまざまな取り組みが進行中だそう。とくに、小田急線は大きな動きがあると渡部さんは言う。

「小田急線は、『複々線化事業(和泉多摩川~東北沢間の10.4km、2017年度の使用開始を目標)』や『駅舎の建て替え(東北沢駅・下北沢駅・世田谷代田駅)』などがあります」(渡部さん、以下同)

あまり聞きなれない「複々線化」とは、いったいどんな取り組みなのだろう?

「『複々線化事業』は、ラッシュピーク時間帯の混雑緩和や所要時間短縮を目的としたサービス向上のためのもの。和泉多摩川~東北沢間の10.4kmのうち、和泉多摩川~梅ヶ丘まではすでに完成しています。この複々線が完成すれば、列車の増発が可能に。線路を上り下り2本ずつ設置することにより、各駅停車と急行列車の待ち合わせ退避がなくなり、所要時間の短縮になるのです。現在、小田急線のラッシュ時は、列車が慢性的に渋滞しており、なかなか駅に着かない状態。複々線化と同時に、各停列車が8両から10両になり、輸送力が増強されるので、乗り入れ先の千代田線・常磐線への直通も増えれば、神奈川地区から都心に抜ける列車も増え、飛躍的に便利になります」

複々線化による所要時間(向ケ丘遊園―新宿間)は、急行列車の場合、着工前は33分だったのが、完成すれば21分となり、10分以上の短縮になるそう。また、2018年3月には、抜本的なダイヤ改正を実施予定で、平日ピーク時間帯の運転を27本から36本、千代田線直通列車も、現在の5本から12本を目安に調整予定なのだとか。

通勤・通学が楽に!? 西武鉄道の新型通勤車両とは

私鉄各社では、新型車両の導入が進んでいるという。東武鉄道の新型特急電車や座席指定列車、西武鉄道の新型通勤車両などが挙げられるが、利用客にはどんな影響があるのだろうか。

「東武鉄道では、『スペーシア』や『りょうもう』に続く新しい特急として、新型車両の500系が2017年に登場する予定です。500系は、『さまざまな運行形態で運用可能な、速達性と快適性を持った特急列車』というコンセプトのもと、開発されています。1編成あたり3両の短い編成ですが、これを分割・併合することで、途中駅での列車の分割運転も可能になります。今まで入線が難しかった支線への運用も可能になるかもしれません」

また、東武東上線の座席列車「TJライナー」(着席整理券の購入が必要)にも変化があったそうだ。以前は、夕方以降の時間帯に池袋発の下り列車として停車駅を限定して運行していたが、朝の運用も開始したのだとか。

「『TJライナー』が朝の運用を開始したことで、座って通勤・通学できるようになりました。また、東武東上線と西武池袋線では、東急東横線との直通で『Fライナー』という速達列車が登場。乗換先の終電が繰り下げされ、便利になりました」

ほかに、西武鉄道の新型通勤車両も気になるところ。「通勤車両」というだけあって、ビジネスパーソンへの好影響を期待せずにはいられない。

「2017年春の運用開始に向けて、製造が始まっている新型通勤車両・40000系では、すでに東武東上線で採用されている『座席転換シート(ロングからクロスシートに転換可能)』を導入予定です。また、この車両を利用して、西武線から副都心線、東急東横線、みなとみらい線へと直通する座席指定列車の計画もあります。平日の通勤・通学だけでなく、休日のレジャー移動などにも画期的な輸送サービスが期待されます」

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