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幻の「お好み焼きの天ぷら」を求めて【大阪】

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あれは幻だったのか

私がスタッフをしている大阪の中津にあるミニコミショップ「シカク」の店長が巴大樹さんだ。

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▲右が巴さん。ちなみに左は副店長のたけしげみゆきさん

巴さんは大阪育ちでお店に食べに行くのも自分で料理するのも好きな方なので、いつも大阪に関する面白いグルメ情報をいろいろ教えてもらっている。そんな巴さんがある時「そう言えば、何カ月か前にスーパーの惣菜コーナーで『お好み焼きの天ぷら』っていうの売ってましたよ」と言う。

お好み焼きを天ぷらにする!? それが大阪の流儀なのかと驚いたが、どうやらそれは、さしてポピュラーな食べ物ではなく、巴さん自身も初めて見たという。しかし、さすがにその時は買わずにスルーしてしまったとのこと。

それからというもの、私は何度か巴さんに教わったスーパーに足を運んでみたのだが、そういったものが売っている現場に遭遇することはできなかった。それからしばらくして、またふと巴さんと「お好み焼きの天ぷら」の話になり、「あれなんだったんでしょうね」というところから、巴さんに、記憶をできる限り掘り返してもらった。

確か、純粋なお好み焼きではなくて、さつま揚げに近い感じの見た目で、丸くて平べったくて……。すみません。これ以上は分かりません。

さらに(今までなぜそうしなかったのかという話だが)スーパーに直接電話して問い合わせてみると、こんな回答が。

惣菜コーナーの商品は日々入れ替わりますので、数カ月前のものというとあまり正確なことが分からないのですが、「お好み焼きの天ぷら」というものに近いものですと、練り物の「お好み天」、「お好み棒天」かもしれませんね。

今も販売しているのかたずねたが、残念ながら再販は未定だとのこと。しかし、どうやらさつま揚げ、練り物の方向で間違いないようだ。「お好み焼きの天ぷら」ではなく「お好み焼き揚げ」あるいは「お好み焼き天」と呼ぶのが正しいか。

「お好み焼き天」を作ってみる

ネット上で「お好み焼きの天ぷら」「お好み焼き 天ぷら」などで検索しても手掛かりは見つからなかったのだが「お好み焼き さつま揚げ」で検索してみると参考にできそうな情報が集まった。

魚のすり身にキャベツやタコ、イカ、エビ、紅しょうがなどを混ぜ合わせて油で揚げると「お好み焼き天」といった感じのものができるらしく、実際にそういう商品を作って販売しているかまぼこ店などもあった。

よし! これなら私にも作れそうだ。そう思い、すり身を用意することに。すり身が味を左右しそうな気がしたので、少し奮発して枕崎産のすり身を通販でお取り寄せした。

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これを解凍してボールに入れます。

濃厚な磯の香り。きっとこのまま揚げるだけで充分美味しいのだろう。

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みじん切りにしたキャベツを追加! すり身500グラムに対し、1/3玉弱ぐらい入れました。

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そこにタコを細かく切って投入。「ボイル真だこ」を200グラム入れました。イカやエビも入れてみたかったのだが、どんな仕上がりになるか分からなかったので今回はシンプルにタコのみで。

一気にお好み焼きっぽくなってきた!

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お好み焼きっぽさを出すために、かなり重要な役割を果たしてくれそうな紅しょうがを投入。これはもう好みにあわせてだと思うが、私はあらかじめみじん切りになっているものを買って50グラム入れました。

賑やかになってまいりました。

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さあ、あとは深く息を吸い込んで混ぜる! 混ぜる!

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混ぜまくるっ!

この時点でこれは美味しい予感がしてきた。

さつま揚げのレシピはネット上にたくさんアップされているのでそれを参考に、150度程度の油で様子を見ながら3分ほど揚げることにした。色々混ぜ合わせたすり身を手の平サイズの薄く平べったい円に整える。両手にほんの少し油を塗るとすり身が手にくっつきにくくなるのでそうしましょう。

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投入!ジュワー!

ちなみに水気を含むものをたくさん練り込んだせいで結構油が跳ねました。お試しになる時はご注意あれ。

「お好み焼き天」を食べてみる

綺麗な円にするのは難しかったが、こんなものができました。

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やはり、お好み焼きというよりはさつま揚げに近い色味だ。そりゃそうか。

このまま食べることもできるが、「お好み焼き天」を販売しているかまぼこ店などの情報をまとめあげると、ソースとマヨネーズ、そして青のりを振りかけて食べるのが最高だとか。

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やってみました。マヨネーズさばきが少し乱れて申し訳ない。

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食べてみる。

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なるほどこれは! 完全にお好み焼き! です!

ソースとマヨネーズの味わいの裏に、どっしりとしたすり身のうま味が控えていて、厚みのある美味しさになっている。紅しょうがの酸味と食感も実にちょうどいいアクセントに。魚臭さはまったくないので、魚嫌いのお子さんにもいけるやつかもしれない。

「お好み焼き天」について教えてくれた「シカク」のみなさんにも味見してもらう。残念ながら店長の巴さんは出張中でいなかったのだが、副店長のたけしげさん、常連客代表のyamacotさん、はやとさんの3人に食べてもらった。おそるおそるだったが、みな「美味しい!」と好評価。

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「これは、ほぼお好み焼きですね!」という意見を始め「普通のお好み焼きよりもお酒に合いそう」「居酒屋さんに常備して欲しい」など、ありがたい感想も。予想以上の反響である。

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お好み焼きがどんなものを入れても成り立つ、器のデカさを持っているように、「お好み焼き天」も、何を入れても美味しそう(そもそも、さつま揚げ自体、お好みのものを入れていいものだというし)。いやー、これはなかなか可能性を感じるメニューだ!

「お好み焼きの天ぷら」も作ってみる

「お好み焼き天」の仕上がりに満足しつつも、やはり、最初に「お好み焼きの天ぷら」と言われた時に脳裏に浮かんだお好み焼きが天ぷらの衣をまとったイメージが頭を離れず、一応それも試してみることにした。

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大阪のスーパーでは必ず売っている、すぐにお好み焼きが作れるカップ入りのセットを購入し、お好み焼きを作る。

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家にあった薄力粉と卵と水を混ぜ合わせて天ぷらの衣を作り、そこにお好み焼きを潜らせて揚げる。

ジュワー!

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できた。

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ソースとマヨネーズと青のりを乗せてかじりつく。

あれ! これはこれで美味しい!

なんせ揚げたてなので衣サクサク、中は柔らかなお好み焼きの生地で、ここでもやはり紅しょうがが良い仕事をしている! よく考えたら「たこ焼きの天ぷら」があるというのは聞いたことがあるし、お好み焼きが天ぷらになってたって不思議じゃないのかも。これもまた居酒屋さんのメニューになって欲しい一品。

というか、もうこの「ソースとマヨネーズと青のり」というセットがそもそも無敵なんじゃないか? そう思い、最後は市販のさつま揚げにソースとマヨネーズと青のりをかけて食べてみる。

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見てのとおり、既視感強めのルックスに。

今まで試してきた「お好み焼き天」、「お好み焼きの天ぷら」には劣るが、これでじゅうぶん美味しい。ソースとさつま揚げだと少し甘みが勝つので、紅しょうがを乗せたらバランスが整いそうだ。

というわけで結論としては、「お好み焼き天」も「お好み焼きの天ぷら」もかなり美味しい、そしてソースとマヨネーズと青のりの力はすごいので色々なものにかけて食べたい、ということになった。

お好み焼きの世界はまだまだ広がりそうだ!

書いた人:スズキナオ

スズキナオ

1979年生まれ、東京育ち大阪在住のフリーライター。安い居酒屋とラーメンが大好きです。exciteやサイゾーなどのWEBサイトや週刊誌でB級グルメや街歩きのコラムを書いています。人力テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーでもあり、大阪中津にあるミニコミショップ「シカク」の店番もしており、パリッコさんとの酒ユニット「酒の穴」のメンバーでもあります。色々もがいています。 Twitter:@chimidoro

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