体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

「しばらく不在にします」と伝えるべきは誰か? —渡り鳥プロジェクト—

f:id:atsushimatsuoka:20160927234454j:plain

暑い季節は涼しいところへ、寒い季節は暖かいところへ。快適な環境を求めて移動しながら、どこでも同じように働けることをめざす「渡り鳥プロジェクト」。

連載第5回(前回はこちら)は、苦い思い出話をひとつ。フリーランスとして働く者として、決してやってはいけなかった「事件」を振り返りつつ、なぜそれが起きたのか、どうすれば良かったのかを考えていきたいと思います。その考察が、ひいては渡り鳥生活を始めるにあたっての「気をつけたいポイント」になるはずです。決してフリーランスの人だけに限らない、社会で働く誰しもが他人事ではいられないお話。デザイン会社も経営するフリーライターの松岡厚志がお送りします。

信用を失った、苦い過去の記憶

あれは上京してまだ日が浅い頃。フリーライターとしては順風満帆、やり遂げた仕事の評判が次の仕事を呼ぶという好循環にありました。そんな中、現在は仕事のパートナーでもある妻と出会い、家族を呼び寄せてハワイで結婚式を挙げました。帰国後は友人たちと東京湾をクルーズする派手な結婚パーティーを開催。船内はイケイケのクラブと化し、ウェディングドレス姿の妻も上機嫌でワイングラスをくゆらすなど、この世の春を謳歌していました。要するに、公私ともに絶好調だったわけです。

f:id:atsushimatsuoka:20160927010526j:plain

その勢いのまま、今度はグアムに行こうと画策。ハワイで式を挙げてからまだ幾月も経っていないのに、さらなるリゾートを求めて国外に飛び出しました。今にして思うと完全に浮かれまくっていたんですね。3泊4日と短い日程ながら、南の海で呑気にぷかぷか浮かんでいました。

そうしてグアムから成田空港に帰ってきた僕は、グアムとは真逆の気候に辟易しつつ、バッグからケータイ(当時はガラケー)を取り出して電源をオンにしました。すると留守番メッセージが何通も入っていました。同じ人から何回も電話があったようで、あるメディアの編集者Tさん(仮名)の名前が表示されていました。メッセージを順番に再生してみます。

ピー。「Tです、お仕事をお願いしたい案件がありますので、折り返しご連絡いただけますでしょうか」

ピー。「Tです。お仕事の件です。お電話聞かれましたら連絡ください」

ピー。「Tです。折り返しお電話ください」

ピー。「電話ください」

・・・あかん、めっちゃ怒ってる。吹き込まれたメッセージの語気がどんどん強まって、「なんで電話つながらないんだよ」という先方の怒りが息づかいから伝わってきます。「なんで無視するんだ」「わたしの仕事から逃げているのか」と。世の中には生活がだらしなく、人間関係も疎かにして、ある日突然「飛ぶ(=音信不通になる)」ライターも珍しくありませんが、僕の場合は逃げも隠れもしておりません。ただ、グアムでスカイダイビングに興じていただけです。ただ空を飛んでいただけです。

f:id:atsushimatsuoka:20160927010624j:plain

まじめな話、なぜ電話がつながらなかったのか。その理由は3つあります。

1 2 3 4次のページ
リクナビNEXTジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy