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単純労働の外国人確保に道 問題点は?

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技能実習制度で単純労働を行う外国人労働者は既に入ってきている現状

政府は、「介護」「育児」「建設」など人手不足に悩む業種に単純労働を行う外国人労働者を受け入れるための法整備を目指すとの報道がありました。
現状はどうなのでしょうか?また問題は無いのでしょうか?

現在、技能実習制度(建設、農業、食品製造など許可された業種、介護は許可されていない)での外国人労働者数は21万にも上っています。本来の目的は、最長3年間、日本で技術を学びそれを本国へ持ち帰ってもらうという発展途上国への技術移転です。その目的を理解し、沿うように事業を行っている事業所もありますが、実際には日本人がやりたがらない3K職種などに低賃金で使える労働者として受け入れている、というのが大半です。
そのため、残業代が払われない、最低賃金を下回る、など問題も多く、何よりも平成25年には実習生のうち5,803人が行方不明になっています。
そのまま不法就労していると思われます。

そんなこともあり、民間のブローカーなどが介在する技能実習制度を縮小し、政府が関与して2国間協定を結び、分野別の受入数を管理していくことで、単純労働の外国人を適正に受け入れる新たな制度を構築しようとなった訳です。
ただし、外国人労働者の受け入れには、「日本人の働き口が奪われる」、「治安が悪化する」など慎重論もあり、実現するかはまだ何とも言えません。

単純労働の外国人労働者受け入れは必要か?

日本の15~64歳の生産年齢人口は2013年で7,883万人と32年ぶりに8,000万人を下回り、2040年には、5,787万人まで減少することが予想されています。
65歳以上の人口は2013年で3,207万人から2040年には3,868万人に増加が見込まれています。
生産年齢人口が減少する中、ますます高齢者が増加し、介護などの担い手が不足することは明らかです。
このような状況では、単純労働の外国人労働者の受け入れはやむを得ないでしょう。

政府が関与すれば本当に大丈夫か?

慎重論以外にも、こんな懸念も予想されます。
いくら政府が関与したところで、行方不明になって不法就労する人は出てくるでしょう。
そのような人も不法就労しながらも日本で生活基盤ができてしまったり、例えば受け入れ期間中に子供ができたりしまった人たちを期間終了とともにそのまま帰国させることができるのか、強制的にやれば国際的な問題になってしまうのではないか。
またそのまま日本に居続けた場合に年を取り、働けなくなれば社会保障を誰が払うのか、など様々な問題も起こるでしょう。
これらを上手く解決しながら、受け入れていくようにしなければなりません。

安価な外国人労働者に安易に頼ってしまうと、それこそ生産性の向上が疎かになってしまうことも心配されます。
建設現場などでもロボットがビルを建てていく工法なども開発されたりしているようですが、このような生産性向上を全ての業界が努力をして、労働力人口の減少に立ち向かう必要もあるでしょう。

(影山 正伸/社会保険労務士)

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