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漫画『トリコ』の「オートファジー」解説に注目集まる

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『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載中の島袋光年氏の人気漫画『トリコ』に、ノーベル賞を受賞した大隅良典氏の研究テーマ「オートファジー」を扱った回があることを知っているだろうか? 難しい本テーマだが、同作品のファンを中心に「『トリコ』で学んだ!」という声が挙がり、話題になっている。

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『トリコ』は、カリスマ美食屋・トリコが、未知なる味を求めて探求するグルメ漫画。「グルメ時代」という世界設定のもと、世界中を冒険し、幻の食材「GOD」をめぐる戦いが描かれる。食事の作法や生命活動など、様々な要素が盛り込まれた同作品では、「オートファジー」について50話でその説明が登場している。

同作品には、“能力を驚異的に伸ばすことができる「グルメ細胞」を人体に結合させた人間は、圧倒的な生命力を手にする”という設定があり、主人公・トリコもグルメ細胞を取り込んだ人物のひとり。そんな細胞を宿した彼は、死闘続きで飢餓状態となってしまい、「オートファジー」を発動するという話が50話で語られる。作品内の説明によると、「オートファジー」は「栄養飢餓状態に陥った生物が自らの細胞内のたんぱく質をアミノ酸に分解し一時的にエネルギーを得る仕組みである」と記述されているのだ。

ノーベル医学生理学賞が発表された10月3日、Twitterには、

「オートファジーはトリコで学んだ人たくさんいるよね!」
「ノーベル賞取った人が言ってるオートファジーって単語、トリコで学んだ(ドヤ)」
「オートファジー(自食作用)とかトリコで学んだ知識がノーベル賞で聞けるとは思わなかったぜ」
「我々世代のジャンプ読者はオートファジーと聞いた瞬間に『トリコで学んだんでキリッとなる』」

と、『トリコ』で登場していたから知っていた! と自信満々にツイートする人が続々と登場。さらに、少年漫画にノーベル受賞のテーマが盛り込まれていたことを知ったユーザーからは、

「オートファジーでノーベル賞取る前のトリコを読む僕『オートファジー?なんぞこれ?』
読んだ後『なんて科学的で知的な書物だ。さすが島袋先生。』」
「トリコはよく なんで無駄にちょっと科学的な要素入れようとするん?アホか? とか言われてたけどノーベル賞のおかげでぐうの音も出ない」

などと、“作品の見方まで変わった”との意見も寄せられている。なお一方で、

「オートファジーでノーベル賞受賞とのことですが、そういやトリコでネタにしてたなあと調べてみたら阪大の医学系研究室のサイトで話題にしてて笑った」
「トリコの『グルメ細胞…オートファジー』原理は掲載当時の細胞化学学会にかなり衝撃を与えたらしい…大阪大学や国立感染症研究所まで言及してる」

と、掲載当時に研究者の界隈で話題になっていたことも報告されている。

実は2010年、細胞生物学を研究する大阪大学の吉森保教授のホームページで紹介されていたようで、「(『トリコ』でオートファジーを扱ったことは)Nature, Scienceに論文出すよりずっとインパクトがある」「作者の島袋さんはどうやってオートファジーを知ったのか。不思議。しかも大変正確に把握されている」と絶賛していた。

こうした事実もあってか、大隅氏のノーベル賞受賞を記念し、集英社は10月12日まで「オートファジー」を取り上げた48~50話の3話分を「少年ジャンプ+(プラス)」(サイト・スマホアプリ)で無料公開している。

本格的な科学知識が盛り込まれていることでも定評があったという『トリコ』。もしかすると、今後もノーベル賞を受賞するほどの科学的価値のある情報が盛り込まれるかも?

(山中一生)

(R25編集部)

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※コラムの内容は、R25から一部抜粋したものです
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