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普及のカギに?「VR酔い」の原因・対策とは

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まるで自分がその場にいるかのような没入感を得られるVR技術。ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などで仮想現実を体験できるが、実は普及を目指すうえでポイントとなる問題がある。それが「VR酔い」への対策だ。

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最近では、コンテンツがどれほどVR酔いを引き起こすのか、スコアリングサービスを行う企業も登場。在籍するテスターが開発中のコンテンツを体験し、その反応から「酔いやすさ」を数値化。ユーザーが快適に楽しめるコンテンツづくりを支援するという。

さて、ここで疑問になるのが、VR酔いの実態。そもそもVR酔いとはどんなものなのか。上述のスコアリングサービスを提供するデジタルハーツの山科真二氏に取材し、詳しい話を聞いた。

■そもそも「VR酔い」とは何か?

「VR酔いとは、プレイするうちに吐き気や胃の重みなど、いわゆる“乗り物酔い”と同じ症状が引き起こされる現象。VR画面の奥行きや重なり、動作スピードの違和感など、さまざまな要因があります」

自分の生身の感覚と画面内の動きに差があったり、映像の切り替わりが遅かったりするとVR酔いは誘発されやすいという。そもそも“酔い”自体、感覚の差で起こる現象で、それはVR酔いも共通している。

「止まったエスカレーターの上を歩くと、変な感覚になりますよね。これは自分の経験則と現実が一致せず、三半規管が混乱するためです。あるいは、止まっている電車に乗っている時、向かいの電車が動くと、自分の車両が動いている感覚になりますよね。これも、視覚からとらえる情報と現実に差が生じています。こういった感覚の不一致で“酔い”は生まれるといわれており、VR酔いも同じ原理だと考えられます」

VR酔いが起こりやすい場面として挙げられるのは、ジェットコースターに乗っている際の映像など、自分の操作なしに画面が大きく動くケース。予測しにくい動きであればあるほど、酔いやすい傾向にあるようだ。

■VR酔いを回避する方法はある?

ただし、VR酔いにはかなり個人差がある様子。また、当日の体調や“慣れ”も関係するようで、この辺も乗り物酔いと同様だ。さらに、ユーザーがきちんと対策することで、「乗り物酔いほど深刻にはならない」という。

「乗り物酔いとの大きな違いは、いつでも回避できること。船や車は目的地まで行かなければならず、酔いを『耐えざるを得ない時間』が生じますよね。それが症状を悪化させます。VRはいつでもストップできるため、酔い始めたとしても一度そこで休憩すれば、乗り物酔いほど深刻に酔うリスクはありません」

また、乗り物酔いと原理は近いため、「酔い止め薬を服用すれば、効果が出る可能性は高い」とのこと。もちろん、そこまでしてプレイするかどうかは自己判断だが、対処法のひとつとして知っておくと良さそうだ。

一方、最初から激しい動きのVRをプレイすると「酔いやすくなる可能性がある」と山科氏。「企業展示会などの体験ブースにあるVRコンテンツは、やさしいつくりのものが多いので、まずはそういったもので慣らすのがベストです」とアドバイスする。

「開発側もVR酔いには気を遣っており、たとえば5~10分でプレイを一区切りできるような構成のコンテンツが多く見られます。長時間のプレイを避けて休憩点をつくることで、VR酔いが起こりにくいよう配慮していますね」

魅力的なコンテンツだからこそ、酔いへの対策をきちんとして、VRを快適に楽しんでもらうことが大切。そのためには、ユーザーも開発側もVR酔いへの正しい理解が必要だ。それはきっと、VRの普及につながるだろう。

(有井太郎)


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(R25編集部)

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※コラムの内容は、R25から一部抜粋したものです
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