知っておきたい、新築マンションの「期分け販売」って?

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知っておきたい、新築マンションの「期分け販売」って?

新築マンションの広告を見ると「第1期分譲開始」「最終期販売」などと書かれていることが少なくありません。いわゆる「期分け販売」というものですが、これはどのようなもので、どんな意味があるのでしょうか。

販売する側の物理的な制約が期分けの最大の理由

マンションで期分け販売が行われる最大の理由は、販売センターの広さや販売担当者の人数などに物理的な制限があるためです。モデルルームの案内から住戸の説明、住宅ローンの相談などをこなすには、それなりのスペースや人員が必要になります。特に数百戸もある大規模マンションでは一度にすべてを販売することが難しいので、何期かに分けて販売するケースがほとんどです。

建物が複数の棟に分かれていて完成時期が異なる場合は、建物ごとに販売期を分け、さらに「第1期1次」などと細分化するケースもあります。また100戸未満の規模でも、販売センターが小さかったり、販売担当者の数が少なかったりすれば、やはり期分け販売が行われることも珍しくありません。

売れ残りを少なくできる効率的な販売手法でもある

物理的な理由だけでなく、販売手法として期分けが用いられるケースもあります。というのも、一度にすべての住戸を販売して売り切れなかった場合、売れ残った住戸を売るために広告費や人件費などをかけなければならず、効率が悪いからです。

その点、期分け販売ならモデルルームオープンから登録(購入申し込み)までに集中的に経費をかけられるので効率的です、その結果、期ごとに販売住戸を完売しやすくなり、「第1期即日完売」などと広告に打ち出すことで、さらに販促効果を高められるでしょう。

第1期に価格の安い目玉住戸を販売するケースも

では、購入するときに第1期で買うのと、その後の期で買うのとでは、どんな違いがあるのでしょうか。分譲会社によっては第1期を完売しやすいよう、価格が安めな目玉住戸を多く販売するケースもあります。とはいえ、安い住戸にはそれなりの理由があるので、必ずしも自分にとって「お買い得」とは限りません。

販売期間が長期にわたるケースでは、その間に相場が変動して価格が上下することも考えられます。とはいえ、この先の相場が上がるのか下がるのかは判断が難しいので、気にしすぎると買い時を逃してしまうかもしれません。

なるべく早い期にコンタクトをとるのが成功の秘訣

物件によっては第1期に全住戸の7〜8割程度を販売し、第2期以降に残りの2〜3割を販売するケースもあります。その場合、第1期に申し込んだほうが住戸の選択肢が多くなるといえます。

いずれにしても、第1期から販売センターに足を運べば、第2期以降に販売される住戸の概要も分かるので、自分の希望に合う住戸を選びやすくなるでしょう。仮に第1期に申し込んで抽選に外れても、第2期以降の情報にいち早くアクセスできるため、希望住戸を購入するチャンスが広がるはずです。

つまり気になる物件を見つけたら、第1期であってもその後の期であっても、なるべく早く販売センターとコンタクトをとり、情報を収集することがマンション選びを成功させる秘訣といえるのです。

赤い花が付いていても申し込める場合もある

ところでマンションの広告などで「即日完売!」と書かれているのをよく見かけますが、これは、先着順の場合は販売開始日に、登録抽選の場合は登録期間の最終日までに、すべての住戸に購入申し込みが入ったことを示しています。申し込みから契約まで1週間ほど空くのでその間にキャンセルが入ることもありますが、その場合は抽選に落ちた補欠の人などが繰り上がって契約するのが一般的です。ただし契約後に買い替えがうまくいかずキャンセルが入ることもあり、即日完売のはずの住戸が再び販売されるケースもたまにあります。

また、販売センターに行くと部屋ごとに赤い花が付けられているのをよく見かけますが、これは契約済みか、申し込みが入った住戸を意味します。申し込みが入っていても、登録締め切りの前であれば申し込むことは可能です。赤い花を付けることで人気の高さをアピールする意味もありますが、これから申し込む人になるべく赤い花の付いていない住戸を検討してもらう意図もあるのです。花が付いていても申し込むチャンスがある場合もあるので、どうしても欲しい住戸であれば相談してみましょう。
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