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VRで変わる映画 次々と登場するコンテンツまとめ

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ハリウッドをはじめ国内外で映画やプロモーションにおいてVRが取り組まれています。また、それに呼応するように、これまでのスタジオだけでなく、映画のような(シネマティックな)VR体験をつくる、新たな映像表現に取り組む新興のスタジオが増えてきました。

360度見回せ、誰の視点も介せず、自分視点で空間をまるごと楽しむことができるVR。ある程度傍観者として見る従来の映画とは異なり、能動的にストーリーに関わることができます。
「見る映画」から「体験する映画」へと進化する映画。新たなメディアの可能性を感じながらも、その表現手法は誰もが模索しているところです。

そこで今回、Oculus Story Studioの『Henry』など、おすすめのVR映画・VR作品をまとめました。今すぐに視聴体験が可能なVR映画も紹介していますので、ぜひ物語に参加してみてはいかがでしょうか。

体験できる“没入型”映画『Henry』『The Rose And I』『INVASION!』

いずれの作品もVRで視聴でき、映画の世界の中に丸ごと自分が入る体験になっています。
3D映画とは全く違った体験で、怖さも、悲しさも、驚きも自分ごととして感じるほど。

エミー賞受賞作品・Oculus Story Studio制作『Henry』


オリジナルのVR作品としては初めてエミー賞を受賞した『Henry』。針のせいで友達がいないハリネズミ、ヘンリーの誕生日を描いたハートフルコメディ。6分ほどの短編VR映画です。ストーリーはヘンリーの部屋の中で進んでいきます。物語が進む中でヘンリーと顔を見合わせたり、悲しそうな顔をしているヘンリーと、目があったり。映画の中のキャストとしてではないのですが、映画の中に存在している――まるで守護霊のような気分で見ることができます。

『Henry』はOculus Story Studioの作品としては2作目で、1作目は後ほど紹介する『Lost』、3作目『Dear Angelica』が年内公開を目指して制作中です。

・制作:Oculus Story Studio
・監督:ラミロ・ロペス・ダウ(Ramiro Lopez Dau)氏(ピクサーでメリダと恐ろしの森のアニメーションなどを担当)

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VR界のピクサーを目指すPenrose Studioの『The Rose And I』


『星の王子さま』をモチーフにした短編アニメーションです。クレイアニメのような質感の宇宙にぽっかりと浮かぶ小さな星が舞台。星に咲くバラと王子様の短いですが、様々な角度から物語を楽しめることができる作品です。

次回作『Allumette』は『マッチ売りの少女』をモチーフにしており、850万ドル(日本円で8.5億円)の資金を調達しトライベッカ映画祭でも高い評価を受けています。Oculus Rift、HTC Vive、PlayStation VR対応予定です。

・制作:Penrose Studio
・監督:アレックス・ウー(Alex Woo)氏(Pixerにてストーリーアーティスト)、ジミー・メイデン(Jimmy Maidens)氏(PDI/DreamWorksにてライティング)、Eugene Chung(Oculusにて映像・メディア部門のリーダー)

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トライベッカ映画祭でも注目・Baobab Studio制作の『INVATION!』

白うさぎと侵略してきた異星人とのやり取りを描く短編アニメーション。白うさぎや鷹の動物のリアルな動きと、アニメらしいコミカルな動き・表情に思わずディズニーを連想してしまうほど。くりっとした大きな目と”目が合う”新鮮な感覚をもたらします。

エリック氏は昆虫のアリが活躍する冒険ファンタジー映画「アンツ」や、「マダガスカル」の監督・脚本を手掛けた事で有名。また、Baobab StudioはZynga元副社長のモーリン・ファン(Maureen Fan)氏がCEOで、昨年末に600万ドル(当時レートで約7.2億円)の資金調達をして制作しています。

・制作:Baobab Studio
・脚本監督:ドリームワークス・アニメーションの元ディレクター、エリック・ダーネル(Eric Darnell)氏。

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Oculus Story Studio制作没入型映画『Lost』


『Lost』はOculus Story Studioの第一作目の没入型映画です。
うっそうとした森の中で、ロボットのような生命体と遭遇する6分ほどの没入型映画。暗い森の中でほっとするような蛍の光、何かが近づいてくる根源的な恐怖。世界の中にいる状況ならではの感情が沸き起こります。

Oculus Story Studioは早い段階からVRでのストーリーテリングを模索し、5つの教訓を残しています。また同社では2作目に『Henry』を制作しました。3作目『Dear Angelica』を2016年内に公開予定で制作中です。

・制作:Oculus Story Studio
・監督:ピクサーの元ディレクター サーシャ・アンセルド(Saschka Unseld)氏

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GoogleのR&Dチーム制作『Pearl』

トライベッカ映画祭にて発表された没入型映画『Pearl』。幼い娘と父親が車で旅をする様子を助手席から見るロードムービー。タイムラプスを見るように、親子とともにさまざまな思い出を過ごしている感覚になります。

トライベッカ映画祭ではHTC Viveにて展示されていましたが、現状ではYoutubeか『Google Spotlight Stories App』をダウンロード(Android版/iOS版)して見ることができます。スマホだけでも360度映像として鑑賞はできますが、ハコスコやGoogle Cardboardをつかうとより没入感の高いVR体験が可能です。容量が大きいため、wi-fiでのインストールをおすすめします。

GoogleのR&DチームであるATAPは「Google Spotlight Stories」プロジェクトとして、カエルと虫の暗闇の中の追いかけっこを描いた『Baggy night』、実写SFである怪獣映画『HELP』、クリスマスにサンタクロースが贈り物を届ける『Special Delivery』、氷上のアイスダンスを描いた『On Ice』などをAndroid向けの専用アプリ及びYouTubeで数多く公開してきました。

・制作:GoogleのR&DチームAdvanced Technology and Projects(以下ATAP)
・監督:パトリック・オズボーン氏(ディズニーのショートフィルムを担当した監督)

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ハリウッドの映画会社での参入事例

マーベル

アベンジャーズやハルクなどの多くのヒーローを有するアメリカの大手出版社マーベルは、GearVRやアトラクションで今までもいくつかVRコンテンツを公開しています。

ウォルト・ディズニー・カンパニー


ディズニーは360度映像を中心に投資やコンテンツの制作を行っています。VR映像制作会社のJauntやVR用の360度動画を配信するプラットフォームを運営しているLittlestar社へ投資を行っています。ノキアよりプロ仕様の360度カメラOZOの提供を受けコンテンツ制作を発表。『ジャングル・ブック』など360度映像を使ったプロモーションも積極的に行っています。

Legendary Pictures


アメリカの映画制作会社Legendary Picturesは、同社の映画の世界をVRで体験できるスマホ向けアプリ『Legendary VR』を公開しています。スマホだけでも360度映像として鑑賞はできますが、ハコスコやGoogle Cardboardをつかうとより没入感の高いVR体験が可能です。また、MRデバイスを開発中のMagicLeapへ投資をしたり、HoloLensを用いた新たな動画も公開しています。

インダストリアル・ライト&マジック

www.youtube.com/watch?v=lP5ZZI05A3g

2015年の6月映画「スター・ウォーズ」などのVFXのスタジオを手がけてきたインダストリアル・ライト&マジック(ILM)は、映画会社ルーカス・フィルム、音響の専門スタジオであるスカイウォーカーサウンドとともに、VRなどの制作を行うILMxLABを設立することを発表しました。第1弾となる作品『Trials on Tatooine』がHTC Vive向けに公開されています。また、ILMxLABは22億ドル(約2,600億円)もの巨額投資を受けているMRデバイス開発企業のMagicLeapと提携し、現実世界に「スター・ウォーズ」の映像を投影する動画も公開しています。

映画監督スティーブン・スピルバーグ氏


ジョーズ、E.T.、プライベート・ライアン、ジュラシックパークをはじめ数多くの名作の監督・製作総指揮として携わってきたスティーブン・スピルバーグ氏。
同氏がアドバイザーを務めるVRコンテンツの制作会社The Virtual Reality Company(以下VRC)は日本円で約23億円(現時点のレート)の資金調達に成功し、同氏とともに“家族向け”のコンテンツを制作中と報じられています。またスピルバーグ氏は2017年公開予定のVRが舞台のSF映画『Ready Player One(邦題:ゲームウォーズ)』の監督としても注目が集まっています。

映画監督リドリー・スコット氏


『エイリアン』『ブレードランナー』『オデッセイ』で監督を務めたリドリー・スコット氏。『オデッセイ』をテーマにしたVRコンテンツを公開したほか、別のVRコンテンツも制作中。『ブレードランナー』の続編は2017年公開予定となっており、どのテーマで制作されているのかにも期待が集まっています。

既存の映画をVRへ

世界一怖いVRゲーム『パラノーマル・アクティビティ』


全米のみならず日本でも多くの人を恐怖のどん底へ陥れた映画『パラノーマル・アクティビティ』の世界観をVRゲームにしたもの。2017年発売予定。
体験している様子はこちら

IGN Video from VRWERX on Vimeo.

新ジャンルを開拓した『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の世界観をVRで

www.youtube.com/watch?v=DQJ2-Og554c

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の続編『ザ・ウッズ』が9月米国で公開されることに先立ち、同作の世界を楽しめるVRコンテンツが公開されました。ブレアウィッチ360度動画特設サイト(英語)にてスマホとブラウザ向けに公開されています。

映画『ピクセル』をVRゲーム化

www.youtube.com/watch?v=R6RMykfEzvo

『ピクセル』は80年代に発売されたゲームキャラが襲撃してくる地球を舞台にしたハリウッド映画。VRゲーム『ピクセルVRバトル』は、スマホに対応しており無料でインストール可能。スマホだけでも遊ぶことはできますが、ハコスコやGoogle Cardboardを使うとより没入感の高いVR体験が可能となります。

VRアトラクション施設THE VOIDで映画『ゴーストバスターズ』をモチーフのコンテンツ


THE VOIDはVRを用いた室内を歩き回って遊ぶタイプのアミューズメントパークです。似たような形態で広い空間でVRを体験する施設としては日本でもZERO LATENCY VRがあります。7月からNYの蝋人形館マダムタッソーにて映画『ゴーストバスターズ』をモチーフにゴーストを退治するアトラクションが開設されています。

IMAX


IMAXはVR映画を始めとするVRコンテンツ体験スペースを、2016年内にアメリカの計6か所で開設することを発表し、年内にも米・ロサンゼルスに1つ目のVRセンターを開設する見通しです。VRセンターではStarbreeze社が開発しているハイエンドのVRデバイスStarVRを採用予定。
StarVRはスウェーデンのStarbreeze社が2015年から開発しているデバイスで、210度の水平視野角に加え、両眼合わせて5K相当の解像度を誇っています。

また、IMAXは映画撮影にも使えるプロ向けカメラ「IMAX VR Camera」をGoogleと共同開発することも発表しており、VRでさらなる上質な空間を作り上げる準備が着々と進んでいます。

国内の映画のVR体験の例

Jホラー舞台をめぐる恐怖をVRで――『劇場霊360°』

www.youtube.com/watch?v=qCqQ1-yKizw&feature

『劇場霊』は「リング」の中田秀夫監督が手掛けたホラー映画です。ある人形が舞台に入った日を境にスタッフや主演女優が怪死をとげていく、恐怖の世界観を『劇場霊360°』では再現されています。コンテンツは劇場の上からずっと見ているタイプ。自分の周りで様々な音がして恐怖を掻き立てられる演出に思わず叫ぶ人も。全国のGalaxyShopにて体験が可能です。

東京を襲う災厄『シン・ゴジラ』スペシャルデモコンテンツ for PlayStation®VR


『シン・ゴジラ』は7月29日(金)より全国公開されているゴジラシリーズの最新作。PS VR用デモコンテンツでは、実際の映画用に製作されたゴジラシリーズ史上最大となる全長118.5メートルのフルCGゴジラと対峙できます。PS VRにて10月13日から無料で期間限定配信予定。

ヒロインのカノンになって世界観を堪能『ライチ☆光クラブ360°Promotion Movie』

www.youtube.com/watch?v=Y9AsXiHxGvU

『ライチ☆光クラブ』は古屋兎丸のロングセラーコミックを映画化したもの。廃墟の秘密基地に集まる9人の男子中学生と1人の少女、1人のロボットの愛憎渦巻く妖艶な世界観が体験できます。スマホアプリ『VR Cruise』( Android版 / iOS版 )をインストールして、アプリ内から再生可能。そのまま見ることも、ハコスコやGoogle Cardboardをつかってより没入感の高いVR体験をすることもできます。

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