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ひとり語りや絶叫のサッカー解説、賛否が分かれるところ

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 女性セブンの名物アラ還記者「オバ記者」こと野原広子が、世の中に怒りをぶちまけるこのコーナー。今回は、サッカーの解説に物申す!

 * * *
「うわ~っ、何言ってんだよ!」──。殴られたから殴り返すような勢いで、私がテレビ画面に野太い声を投げつけたのは、9月6日夜のW杯アジア予選の日本対タイ戦のこと。

 前半戦は、解説者の「今日はどんどん積極的にシュートを打ってほしいものですね」「(敗戦した)1戦目のことを考えてもしょうがないですから」を、そりゃ、そうだと、軽く聞き流していたのよ。

◆興奮して大騒ぎ、乱暴なタメ口… わが耳を疑った

 それが後半戦のホイッスルが鳴って数分後、度を越した。

「ああ~っ」「ほれ、行け」「よしよしよ~し。うぉ~っ」「うーん、ナイスだねぇ」

 目の前の試合に興奮して、騒ぐ解説者もどうかと思うけど、それだけじゃない。

「いいや、あれ、入っててオフサイドって言われるよりいいや」「ハンドだね、これハンドハンド。ハンドだよねぇ」「ジャッジのことは言いたかないけど、言いたくなっちゃうね」

 乱暴なタメ口に、わが耳を疑ったわ。人の感情を苛立たせるのは、「何を言うか」ではなく、「どんな言い方をするか」だというけれど、まさにそれ。せっかく勝ったのに、試合が終わったら、リモコンを床に投げつけてたもんね。

◆怒鳴り合うと血圧が上がり、女っぷりも下がる

 だけど翌日、少し不安になる。私自身、サッカー選手やサッカー文化になじめないところがあったんでね。

 たとえば、「今日のね、試合はね、ぼくとしてはね」と、「ね」で区切る選手の話し方。成田空港をランウェイにした海外組。それと、外国の有名選手の全身タトゥー。

 これらを「カッコいい」と思う人がいるように、あの解説を「いいね!」とする人もいるのだろう。サッカー熱の足りない私は、その勘所を見つけられていないんじゃないかと思ったわけ。

 で、さっそくスポーツクラブのインストラクター嬢に「どう思う?」と聞いてみたら、「面白いですよねぇ、あの解説者。酔っ払い親父と言う人もいるけど、それがいいんですよ。私は好きです」と言うんだわ。

 でも、ネットを見ると、その真逆の、「最も視聴率の高いサッカー番組で、最も低レベルの中継が行われている。日本サッカーの汚点」とクソミソの人もいて、どうやら賛否が分かれるところらしいね。

 私の理想のスポーツ解説者はというと、声がきれいで滑舌がよい、マラソンの増田明美さん。選手の心理や、履歴などバックボーンもよく調べていて、どんなレースも飽きさせない。

 これぞ解説だと思っていたけど、流派が違うのかも。いわばあちらは、「一緒に絶叫して騒ごうよ」組。それもサッカーの一面だと言われたら、ひと言もないんだけどね。

 これから大試合のたび、テレビ画面相手に声を張ることになるのかと思うだけで血圧が上がるのよ。汚い言葉を吐くと女っぷりも下がる。しかし黙って見ていたら、もっと体に障る。

 こんなオバさんの嘆きをテレビ局はどう考える。どうかご一考を。

※女性セブン2016年10月13日号

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