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さあ、タンゴセラピーをやってみよう!基本編vol.1「歩く」

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アルゼンチンタンゴの踊りの中に、セラピー的要素があることは前回説明いたしましたが、「タンゴセラピー」という言葉がではじめたのは、2006年頃でした。2009年、アメリカのワシントン大学医学部の「タンゴの後退運動や左右への歩行運動はパーキンソン病に効果があり、反復運動はアルツハイマー型認知症に効果がある」という研究発表から、広く知れ渡るようになりました。

タンゴの基本動作は歩くこと 

前後左右への歩きが、タンゴの基本です。つまり、皆さんが普段行っている「歩行」を音楽に合わせて行うことが、タンゴセラピーの基本なのです。私たちの歩行と、高齢者の歩行、そしてアルゼンチンタンゴの歩行は何が違い、どのような効果があるのでしょうか?前回に引き続き、タンゴセラピーとは?というところから、実際にタンゴセラピーをやってみよう!というテーマで書かせていただきます。

前回記事:Ladies and Gentlemen!ふれあい、音楽、歩きのタンゴセラピーを介護現場に!

年齢の変化や、病気の症状によって変化する歩行

加齢により、歩幅の減少や、歩行スピードが遅くなること、各関節の可動域が少なくなることが、さまざまな機関により発表されています。そして、パーキンソン病やアルツハイマー型認知症といった高齢者になりやすい病気でも、その病気特有の歩きの変化が見られます。

パーキンソン病の場合は、手足の震えや身体の動きの遅れ、関節の曲げ伸ばしの抵抗や身体のバランスが取りにくくなること、アルツハイマー型認知症では認知機能衰退が進むとともに歩行が緩慢になり、デュアルタスクのある際にはさらに緩慢になることが発表されています。
(参考文献:国際アルツハイマー病会議(AAIC 2012)研究報告記事)

タンゴセラピーでの歩行

タンゴセラピーは、ボランティアスタッフや施設職員が、しっかり安定したポジションで組む、もしくは抱擁して歩きます。通常行わない左右方向への歩行や、後退方向への歩行も行います。2人で一緒に歩くため、ひとり歩きよりもバランスがとれ、杖や歩行器を使っている方でも安心してできます。

なお、片麻痺がある方や車椅子から立つことのできない方でも、手を取り合って揺れる動きで、その場で立位を取ることが可能となる場合もあります。

左右・後ろへの歩行の効果

左右方向への歩行には、脚を横に広げたり閉じたりする動きが基本となります。その際に使う筋肉は、広げるときの中殿筋や、閉じるときの内転筋です。これらの筋肉を強化することは、安定して立つことにつながります。
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そして後ろへの歩行は、大腿二頭筋を中心に、アキレス腱やヒラメ筋などを動かすことや、普段の動きとは違う筋肉の連携があることから、前方向の歩きよりも脳の活性化につながります。
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さらに、ペアで行うので、見えない後ろへの不安が解消され、安心して歩くことができます。

リズムに合わせて歩くことでの効果

アルゼンチンタンゴのステップというと、複雑に足が絡み合うことを連想される方もいらっしゃると思います。しかし、タンゴセラピーでは、誰もができる歩きや簡単なステップを音楽のリズムに合わせて行います。このリズム運動が、セロトニンという精神面に影響を与える神経伝達物質を分泌させます。セロトニンには、不安や怒りといった感情が暴走しないようブレーキをかける精神安定効果があり、抗重力筋に刺激を与え、姿勢が良くなる、睡眠サイクルが安定するといった効果があります。

さあ、やってみよう!

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