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ネットゲームでもお馴染みの「鯖落ち」。なぜ起こる?

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サバが空から落ちてきた!?

「鯖(サバ)落ち」という言葉を聞いたことはあるだろうか。最近では、ポケモンGOが一大ブームになり、たびたび「鯖落ち」したようだ。もちろん、空から魚の鯖が落ちてくるわけじゃない。「サーバー」=「鯖」につながらなくなることを「鯖落ち」というのだ。

ポケモンGOならずとも、ネットにつなぐ必要があるゲームをしているとき、あるいはメールを送ろうとしたとき、はたまた炎上中の誰かさんのブログを見にいこうとしたときなどに、「サーバーへ接続できませんでした」とメッセージが出て、なーんにも見れない・・・・・・そういう経験は誰にでもあるのではないだろうか。すなわち、それが「鯖落ち」だ。

「鯖落ち」に遭遇したときに、それが自分だけの現象で、「もしやスマホが壊れたんじゃ!?」と心配になった人のために、「ダウンディテクター」なるサイトがある。そこでは、同時刻にどのサーバーに障害が起きているかを教えてくれる。「ダウンディテクター」で障害が報告されていたら、あなたのスマホの故障ではなく、サーバー側の問題だということになり、ホッと安心できるというわけだ。では、いったい、サーバーとはなんなのだろうか。

「ダウンディテクター」のサイト内に表示されているポケモンGOの障害発生マップ。黄色で表示されている地域が、この時点で「鯖落ち」が頻繁に起きているところだ

鯖落ちの原因は長い行列にあり

球技でのサーバーとは、サーブをする人だ。つまり、ボールを相手コートに入れる人。あるいは、レストランでサーバーというのは給仕する人のことで、あなたの注文した料理をテーブルに並べてくれる人だ。同じように、ネット上でのサーバーは、あなたのリクエストを受けると、お望みの情報やサービスをデータベースから選び出し、あなたのパソコンやスマホに送ってくれる専用のコンピュータのことだ。

さまざまなネット上のユーザー(クライアントともいう)がアクセスし、そのユーザーのリクエストに応じ、さまざまなデータやサービスを提供するのがサーバー(イラスト中央のコンピュータ)だ

サーバーにも目的別にいろんな種類がある。WEBサーバーはウエブサイトのデータのやり取りをしてくれるものだし、メールサーバーとはメールのやり取りをしてくれるもの。とはいえ、ハードウエアが異なるのではなく、サーバーに搭載されているアプリケーションが目的によって違うのだ。では、「鯖落ち」はどうして起こるのだろうか。いちばんの原因は次のようなものだ。

たとえば、ポケモンGOの場合は、ゲームを進めるのに必要なデータがサーバーから送られてきて初めてゲームをスタートできる。ところが、いざポケモンGOをやるぞとアイコンをクリックしたのに、「サーバーへ接続できませんでした」となるのは、そのとき、ポケモンGOの専用サーバーへアクセスしたあなたのような人が世界中に溢れかえっていたことが考えられる。つまり、サーバーの前に何十万人、何百万人が行列をつくって順番待ちしていたというわけだ。

サーバーもコンピュータだから、その能力以上の命令が殺到したら処理が追いつかず、お手上げになってしまう。もちろん、ポケモンGOのように、はなから大勢の人が同時にアクセスすることが見込まれている場合は、対応するサーバーは何十台、何百台と用意する。そういった対策をしても「落ちる」のだから、いかに膨大な数の人が一気に殺到したかということだ。

サーバーを格納する巨大データセンター

では、サーバーとはどんなカタチで、どんなところにあるのだろうか。

サーバーは大事なデータを守るために、自然災害にも耐えられる安全な場所に設置されるのが普通だ。個人や会社向けにサーバーをレンタルする企業が数多くあるが、たとえば、世界最大のサーバー会社といわれるエクイニクス社は、15カ国33都市に、多くのサーバーを格納したデータセンターと呼ばれる巨大な施設を持っている。参考情報のURLからデータセンター内のバーチャル見学ができるので見てみるといい。

また、GoogleやFacebook、Appleといった世界的なIT企業は、自社で巨大なデータセンターを所有している。Appleは、iCloudとiTunes用のサーバー群を設置するために、アメリカのノースカロライナ州に、東京ドームとほぼ同じ広さの巨大なデータセンターを持っている。驚くのは、隣接する40万平方メートル(これは東京ドームおよそ8個分)もの土地に、このデータセンターに電力を供給する太陽光発電設備が広がっていることだ。ちなみに、あの環境保護団体のグリーンピースが、このAppleのデータセンターをもって、「再生可能なエネルギーの利用がもっとも革新的で積極的な企業がAppleだ」と称賛した。

ノースカロライナ州に建設されたAppleのデータセンターとその電力を支える太陽光発電設備。なんて広大なんだろう!!

これはGoogleのデータセンターの様子。データセンターの内部がよくわかる

データセンターの中には何百台、何千台というサーバー専用コンピューターが設置されている。それらは整備しやすいようにモジュール化され、ラックに収納されている。何重にもバックアップが図られ、少しでも異常があればサーバーのハードディスクはすぐに新しいものに交換される。

もちろん、セキュリティも厳重だが、それに劣らず空調も重要だ。24時間休みなく動き続けるサーバーが発する熱を下げるために、常に冷房が稼働しているのだ。サバは魚で、サーバーは機械だが、共通点がひとつだけある。・・・・・・それは、どちらも冷やしておかないと使い物にならないということ。おあとがよろしいようで。

関連リンク

ダウンディテクター
エクイニクスIBXデータセンターバーチャルツアー

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