東京の夜空で星を見つけるコツとは?

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東京の夜空で星を見つけるコツとは?
J-WAVE日曜朝6時の番組「WONDER VISION」(ナビゲーター:平井理央)のワンコーナー「OPINION」。9月25日のオンエアでは、国立天文台から渡部潤一さんをゲストにお迎えしました。

気温的にも涼しくなり、秋を感じ始めた今日この頃。秋といえば昔から「月がきれいに見える季節」と言われていますが、この季節は星もよく見えるのでしょうか?

「そうですね。夏に比べて温度が下がりますから、空気中の水蒸気が少なくなって透明度が良くなるんですね。ですので、月の光も星の光も冴え渡るということになりますね」(渡部さん、以下同)

人間は昔から星空にロマンを感じてきましたが、そこに理由はあるのでしょうか?

「なかなか哲学的な問題ですね(笑)。やっぱり、我々が見ることのできるもっとも雄大な景色なんです。星の光はそれこそ何十年何百年とかかって地球に届いていますから、そういう時間の長さと、人間の人生の短さを比べてしまったり、あるいは、輝いている星のところに私たちは行くことができませんので、“手が届かない”ということに対してなんらかの思いを持つのでしょうね」

確かにこれだけ科学が発達していても、人類はお隣の火星にすらまだ降り立ったことがありません。未知の世界にはロマンやいろいろな想像が働いてしまいますよね!

小学生の頃から天文学者を志していたという渡部さん。受験生時代には、FMラジオを使って星空観測をしていたそうですが、そんなことが可能なのでしょうか?

「普段は聞こえない遠くの局に周波数を合わせておくと、普段はザーというノイズなんですけど、流れ星が飛ぶと、流れ星って大気中に電波を反射する“電子の雲”を作るんです。それで遠くの局が一瞬聞こえるんですよ」

その時間はコンマ数秒だそうですが、そんな現象が起こるのですね。その電波がクリアになる瞬間を数えると、その日の流れ星の数がわかるのだそう。ちなみにこの方法は曇っていてもできるそうです。試してみたくなりますね!

夏や冬には大三角など、明るくて目立つ星がありますが、秋の星空の見どころはどんなところでしょうか?

「秋は寂しいんですよ。実は一等星が一つしかないんですね。その一等星も南の空の低いところにポツンとあって『南の一つ星』なんて言われていますが、非常に寂しい星空なんです」

そんな中でも、秋を代表する星はあるそうです。

「真上を見上げると、そこに四角形を成している星があって、『秋の四辺形』と言われています」

この四辺形が秋の星空のランドマーク的存在なのだそう。星座でいうと「ペガサス座」。これを中心にしていろいろな星を探していくことができます。とにかく真上の「四角」を見つけてみましょう! ちなみにこれは二等星なので、東京で見つけるにはかなり空気が澄んでいないと難しいそうです…。

そして、星空を見るときに渡部さんはこんなアドバイスをくださいました。

「コツの一つは“目を慣らすこと”なんです。明るいところからパッと出ると、暗闇に慣れないですよね。慣れるまで5分〜10分かかるので、我慢しているとジワーっと見えてきますので、東京でも試していただくといいんじゃないかと思います」

皆さん、秋の星空を楽しむコツは…ガマンです(笑)。せっかく空気が澄んで、外に出ていてもまだそれほど寒くない季節です。ぜひ「星空の秋」を楽しんでみてください♪

渡部さんのいらっしゃる三鷹の国立天文台は、毎日一般公開されているそうで、10月21日(金)の午後と22日(土)には大きな公開企画があるとのこと。興味のある方はそちらへもぜひ足を運んでみてくださいね。

【関連サイト】
「WONDER VISION」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/wondervision/

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