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ダークツーリズム連載【3】栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」

ダークツーリズム連載【3】栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」

TABIZINEライターのNaoです。人類の悲しみの現場を訪問する、「ダークツーリズム」(Dark Tourism)。ダークツーリズムとは、戦争や災害といった歴史的な悲劇が起きた場所をたどり、亡くなった人々を悼み、教訓を学ぶという旅のこと。この連載では、世界の歴史が残した負の遺産をご紹介したいと思います。

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第三回目は、かつて世界最大のモーターシティとして栄えた「デトロイト」。栄華を極めながらも産業の衰退と人口流出によって2013年に財政破綻。現在でもゴーストタウン化が進み、失業率、貧困率ともに高く「全米で最も治安の悪い都市」と呼ばれています。

栄華と没落のモーターシティ

【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
米国ミシガン州デトロイト。炭田・鉄山や水運に恵まれ古くから鉄鋼業が発達。1903年にフォード・モーター社のT型フォードの工場設立をきっかけに、GMやクライスラーも進出。全盛期には180万人を超える人口を有し、世界屈指の自動車産業の街として繁栄しました。

【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
しかし1967年にアフリカ系アメリカ人による「デトロイト暴動」が生じたことによって、白人高所得者層が徐々に街を離れ始めるなど、影も差してきました。さらに1970年代に入ると燃費がよく、コストパフォーマンスに優れた日本車のシェアが拡大。より安価な労働力を求める企業は生産拠点を国外へ移転。人口流出が深刻となり、デトロイトの景気は悪化の一途をたどってしまったのです。

【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
2009年、GMとクライスラー社の破綻によって、関連企業も次々と倒産。そしてさらに2013年にデトロイト市が財政破綻。180億ドル(約1兆8,000億円)もの負債を抱えました。ダウンタウンの工場やビルはそのまま放置されることに。

【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
近年は自動車産業の復活に伴って経済を取り戻しつつあると言われますが、高所得者層は郊外の高級住宅街に暮らす傍ら、低所得者層や移民は依然ダウンタウンに居住。街は荒れる一方なのだそう。

【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
【連載】人類の悲劇を学ぶダークツーリズム。栄華と没落のモーターシティ「デトロイト」
デトロイトの観光地や郊外では高層ビルやショッピングセンターが並ぶ一方で、ダウンタウンでは至る所で廃墟を目にします。朽ち果てた住居は、かつての栄光と影を感じずにはいられません。

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