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【イノベーターズ】「連絡帳をデジタル化し、次世代の子育て環境を創る男」森脇潤一

エンタメ

今回は「保育園の連絡帳」をICTを使ってイノベートした男の話である。

実際に子どもを通わせてるお母さんたちには言わずもがなだけど、保育園の連絡帳ってすごく大事なのである。ごはんとか睡眠時間とか体温とか、ちっちゃい子の場合はミルクの量とか、子どもたちが自分で言えないところをフォローして記入して、毎日、保育園に伝えるもの。保育士さんはそれを読み込み、それぞれの状況を把握し、その日になにをしたかを記して打ち返すことになる。

ただの連絡手段ではない。子どもを育て、見守るという同じ目的を持つ、保護者と保育士さんとの信頼関係を育み、心の交流が生まれる場所でもある。

「連絡帳って、子供の成長過程のつぶさな記録なんです」と森脇潤一さんは語る。リクルートマーケティングパートナーズ勤務、所属は事業開発グループという、会社員である。

「そんな貴重な情報を”連絡帳”というモノに依存させていると、そこに閉ざされて完結してしまう。デジタル情報に開放したら情報が輝きを増す。みんなに届くし、保育士さんの業務負荷も下がって、みんなハッピーになるんじゃないかと思ったんです。」

それが「kidsly」。保育園の連絡帳や、子どもたちの毎日の登園・降園をICTによって管理し家庭と園とでコミュニケーションを行う仕組みである。

サービスのパンフレットには導入をした保育園関係者から寄せられた事例がたくさん掲載されている

スマートフォンを使って、家庭からは子どもの毎朝の状態を素早く連絡できるし、保育士さんからのスタンプや写真入りのレスも届く。子どもを保育園に送ってから、通勤途中でも連絡帳を提出することができるのである。

ログは毎日残っていくし、保護者は最大4人まで登録できるから、お父さんはもちろん、離れて暮らすおじいちゃん・おばあちゃんも孫の毎日の様子をつぶさに知ることができる。

こんなふうに説明していても、誰もが幸せになれるようなポイントしか見えない。できてしまえば「あって当たり前」としか思えないサービスなのだ。森脇さんは「よく言われます」なんて笑っているけれど、ローンチしたのは、実は2016年の3月。

「kidsly」がこの世に生み出されるには、森脇さんの10年以上の社会人としての経験が必要だった。

機会格差をなくす世の中を目指すため退職

森脇さんがキャリアをスタートさせたのは広告代理店。仕事の内容は、原則的に、どこかの会社のつくったサービスや商品を世に広めていくというもの。それはそうだ。だって広告代理店、なんだもの。でもそこに、少なからず葛藤もあったという。手掛けるものの中には、100%全力で世間にオススメしたいとは思えないものもあった。クチコミサイトなどで悪し様に罵られているのを見つけて、腹立たしい思いをすることもあった。その書き込みが言いがかりならばまだしも、真理をついていた時ほどどうしようもなかった。改善点は分かっていても、自分たちではどうしようもないから。

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