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りりこ、17歳。孤高な日常と妄想の交差点~最終回~【高校生ノベル】

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ーりりこ、大学入学。そして…

一日一日と暖かくなり始め、春の日差しが心地よく感じられる季節となりました。皆さん、ご入学おめでとうございます。新たな一歩を踏み出される皆様におけましては、期待と不安が混ざり合うお気持ちかと思われます。なーんちゃって。

やっと春が来た。日本に帰ってきてから春は二回目だけど、相変わらず桜というものはどうしてこうも美しいのだろう。「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」って言うように、春になると毎日ニュースで花の咲き具合を報道して、いつ散っちゃうかとかをそわそわ気にしてる国なんて今も昔も日本くらいでしょ。それくらい桜が日本人にとって、深くて神聖な存在ってことだよね。

そういう私はというと、晴れて慶應義塾大学経済学部の1年生になりました。入学して1週間が経ったけどなんか大学って、すごい。なんていうか、うん、すごい。高校とは比べものにならないほどの人がいて、その分だけ考え方と価値観があって。それなのに一気にいろんな人と出会うから、他人との距離感がわからない。まるで社会ってものをぎゅっと凝縮したような、そんな感じ。

この1週間はサークルの新入生歓迎会とか授業の仕組みとかいろんな手続きとかで本当に忙しかった。あんまりワイワイがやがやするの好きじゃないけど、新しい世界には自分からどんどん踏み込んでいかなくちゃ。オープンに、新しい世界を受け入れる。

そんな中で私が入りたいと思ってるサークルが一つだけあった。それは、シネマ研究会。部室で映画見てそれについて語ったり、映画自分たちで撮ったりするらしい。なんかやっぱり飲み会とかみんなで派手に遊んだりとかするサークルはね、うん、さすがに新しい世界を受け入れるとはいっても私には合わない。

シネ研の新歓にこの前行ったんだけど、そこでなんと予備校の隣のクラスにいた子にあったの。本当にびっくりしたし、ちょっとかっこいいなーと思ってた子だったから更にびっくりした。

トイレに行って帰ってきた時に「あれ、もしかしてりりこ・・サン・・?」って言われて、驚いて振り返った。

「え・・?中込くん・・??」

(中込くんも慶應なんだ・・・立教目指してるって聞いてた・・・てか、中込くんはかっこいいしキラキラしてるからもっとフットサルサークルとかにいるイメージだったよ。なんでシネ研?)

「隼人でいいよ!りりこさんとずっと話したかったんだよね!なんか帰国子女だし、頭いいし・・・その・・・・き、綺麗だから・・・なかなか・・・話しかけられなかったんだよね・・・笑」

「ええええええええええええ!!!まって、まって。それ私のセリフ!!ってか中込くんなんでここに?」

「俺、立教目指してたんだけど途中で進路変えたんだよね。こう見えても俺、哲学とかも好きなんだよね。こんなの友達に言わないけど・・笑 ・・・引いた?」

「え・・・私も好き・・・!!!!特に現象学とか、人間のアイデンティティーとか!」

「本当?!じゃあフッサールとかでしょ!!よかった~!引かれたらどうしようかと思ってたんだよね!今度りりこさんと・・・」

「りりこでいいよ」

「あ、うん・・。じゃあ、りりこ・・、今度一緒に駒場の文壇カフェとか行かない・・?」

「私、文学とかあんま精通してないけど・・」

「大丈夫。絶対気にいると思うよ。それに、俺、もっとりりこのこと知りたいからさ」

「なっ・・・えっ・・・・うん・・」

私の大学生活はまだ始まったばかりだ。

END

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大学生ライター

あぐり

アメリカの大学に9月から入学する新大学1年生。着物や歌舞伎などの日本の伝統文化とサブカルチャーが大好き。多趣味でハマったらどっぷりハマる性格なので本当に色んなジャンルの「オタク」界隈を通り抜けてきました。

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