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赤旗にAKB48や藤原紀香、相葉雅紀ら大物芸能人が出る理由

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「しんぶん赤旗」の謎のひとつが、日本共産党の政党機関紙にもかかわらず芸能人やスポーツ選手がたびたび登場することだ。しかも、登場するのは話題性があり有名な人物ばかり、ついにはAKB48まで登場、その起用の秘密に迫る。

〈私たちの世代が一人ひとり意思のある一票を投票することによって日本の政治はより良いものになると思います。この本が、少しでも日本の政治に関心を持ち、社会について考えるきっかけになったらうれしいです〉

 一昨年の9月、こう締めくくられたインタビューが「しんぶん赤旗日曜版」に掲載された。登場したのはアイドルグループ・AKB48のメンバーの内山奈月だ(現在はグループを卒業)。赤旗と旬のアイドルの組み合わせは、当時大きな話題となった。

 今年に入り、ジャニーズ事務所の人気アイドルグループ・嵐の相葉雅紀が日曜版4月3日号に登場したこともファンたちの間では騒然となった。

 アイドルだけではない。これまで赤旗では日曜版を中心に女優の藤原紀香、俳優の役所広司、阿部寛、狂言師の野村萬斎、落語家の笑福亭鶴瓶などのほか、白井健三、伊藤美誠、内村航平など今回のオリンピックで活躍したスポーツ選手も登場していた。

 AKB内山の記事は憲法学者との共著『憲法主義』に関する著者インタビューで、憲法を暗唱できるアイドルとして売り出していた内山に話を聞くものだった。

 これはいわば赤旗・共産党の“政治臭”がする記事だったが、他の芸能人・スポーツ選手の場合、多くは当人の出演作品への思いや生き方を語るものに終始。反戦や平和に触れた内容もあるが、共産党の意向に沿った政治的主張はほとんど見受けられない。

 いち政党機関紙が、なぜエンタメ雑誌のように第一線で活躍する有名人をラインナップし、こうした紙面を作成できるのか。

◆ゴシップを扱わないことで信頼を得ている

 そこには赤旗編集局におけるテレビ・ラジオ部や学術・文化部、スポーツ部、日曜版編集部の存在がある。赤旗は政党機関紙でありながら一般紙を購読しなくても間に合う総合新聞のスタイルを取っている。そのため「文化・芸能やテレビ・ラジオ欄にも力を入れている」(若手記者)。

 担当する記者はベテランが多く、テレビ局や芸能プロダクションとのパイプも確立していて情報を得やすいという。そうした活動が、映画の主役級タレントの単独インタビューなどにつながっている。

 ポイントは、「政党機関紙」という点だ。紙面で芸能人のゴシップやスキャンダルには一切触れない。

 大手芸能事務所関係者は「スポーツ紙や週刊誌のように一方では持ち上げて、一方ではスキャンダラスに取りあげることがないから、安心してタレントを出せる」という。

 しかも文化的観点から語るページがあるため、芸能人本人からも好評だ。かつて森光子は芸術論を語れる赤旗を気に入り、担当記者とも良好な関係を築いていた。そのためか日曜版の創刊45周年、50周年などの節目にコメントを出していたほどだった。

 党員でない芸能人や事務所は赤旗への登場で、政治色がつきイメージダウンになることを嫌うのではないか。

「事務所に入社したての頃は『赤旗?』と訝しんでいましたが、私も業界に馴れて少し考えが変わりました。とくに日曜版は100万部媒体ですからプロモーションとして割り切れば良い取引相手です」(別の芸能事務所のマネージャー)

 AKB48や藤原紀香らビッグネームが出たことで、“前例主義”の芸能事務所側でも出しやすくなったという側面があるだろう。

 むろん、赤旗サイドにも、旬の芸能人やスポーツ選手が紙面に登場することで購読者を増やし、一般への共産党アレルギーを薄めようという狙いがあることも透けて見える。ひいては党員獲得につながるとすれば、芸能事務所とのパイプ作りを怠らない赤旗の担当部署は、しっかり党に貢献しているということか。

※SAPIO2016年10月号

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