体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

イライラ、頭痛、肌荒れ…PMSの症状に振り回されないためには?

f:id:ponparemall:20160825122602j:plain

生理前になると「なんとなくイライラする」「だるくてやる気が起きない」「頭が痛い」…など、体調不良になって、いつも通りに過ごせなくなることがありますよね。それは「PMS(月経前症候群)」と呼ばれる、生理前特有の不快症状なんです。

そんな、女性特有の不快症状に振り回されない体を手に入れるため、PMSに対する正しい知識と今すぐ始められる緩和策を、婦人科医・海老根真由美先生にうかがいました。

女性ホルモンの働きとPMSとの関わり

まずは、「PMS」がどういったものなのか、詳しく聞いてみました。

「PMSとは、『月経前症候群』という、生理が始まる約3~10日ほど前に見られる体の不調・不快感のこと。実は完全な原因の解明には至っていないのですが、排卵後に女性ホルモンの一種である“卵胞ホルモン(エストロゲン)と“黄体ホルモン(プロゲステロン)”が体内で増幅することが、おもな原因だと考えられています。これらホルモンの増加は女性が赤ちゃんを産むために必要な体の仕組みなんです」(海老根先生・以下同)

女性ホルモンが関係しているんですね。では具体的に、ホルモンがどんな働きをするの?

「エストロゲンは子宮内膜を厚くして赤ちゃんが着床しやすい環境を作ります。プロゲステロンは、つわりに備えて水分を体に貯めこんだり、食欲を増進させて栄養を体内に蓄えたり、体温を高く保って赤ちゃんを維持したり…と、体が妊娠する準備に入る状態を作り出します。妊娠後期にエストロゲンは黄体期の最大400倍、プロゲステロンは最大20倍近くまで増加することを考えると、ホルモン増加でPMSの症状で悩ませられる期間は“プレ妊娠”のような時期であるとも言えます。出産のためには大切な体の変化ですが、日常生活において一定の自分のペースを維持したい女性にとっては、PMSも生理同様、不自由さを感じてしまうんです」

f:id:ponparemall:20160825122628j:plain

排卵後にエストロゲンとプロゲステロンは増加し始め、黄体期を経て、生理開始前までに減少していきます

ライフスタイルの変化とPMS

近年よくメディアでも取り上げられるようになったPMSの問題ですが、PMSの悩みには現代女性のライフスタイルの変化が関係しているそう。

「女性は出産すると、授乳方法にもよりますが、妊娠と授乳を含めて約1年半~2年の生理空白期があります。昔は子だくさんでしたから、3人産めば最長で約6年間の無生理期間ができていました。出産を終えた体が元の状態に戻るころに次の妊娠が来れば、PMSの症状で日常生活が苦しいという期間はほとんどありません。仮に20代~30代にかけて6年間生理がないとしたら、その先は閉経のサイクルに入っていくので、体には別の変化が起き始めます」

しかし今の女性は、妊娠・授乳をすること自体が減ってきました。

「そうですね。現代女性の生き方の選択肢が増えて、初産年齢の上昇や出生率の低下を招いたことと、PMSの症状を感じやすくなったことは、大いに関係があると言えるでしょう。逆に言えば、子宮はホルモンバランスを整えて妊娠に万全な状態を作っているのに、妊娠しない期間が長すぎるんです。そのせいで、不快症状だけをすごくリアルに感じるようになってしまったとも言えます」

PMS悪化の原因は、生活の中に潜んでいた!

f:id:ponparemall:20160825122927j:plain

PMSのおもな症状は、体と精神面に現れ(上の図参照)、その症状の重さの度合いは人それぞれと言われています。海老根先生によると「体に出る症状の多くは、エストロゲンの作用によって体に水を蓄える“うっ血状態”と深く関係している場合が多い」そう。ただ、実際にPMSの問題を抱えてクリニックを訪れる患者さんの多くは、メンタルの悩みを抱えているのだとか。

「メンタル面での症状が重いと、“仕事に行けない”、“家から出られない”など社会生活に支障が出たり、限界まで我慢すると“生きることが辛くなる”状態になってしまうケースも出てきてしまいます。そのような場合は、抗うつ剤などを用いた治療で症状と向き合う必要があります」

そこまで追い込まれてしまうこともあるんですね。PMSの症状は30代がもっとも重いとも言われているようですが?

「個人差はあると思いますが、30代になって体の変化に追いつけないことが、そのように言われる理由のひとつではないでしょうか。10代は血管の拡張機能が上手く働いて血液循環が上手くいく。20代はPMSの症状が出ていても、順応性が高いので多少の無理もカバーが効く。しかし、そういった無理はずっとは続けていられないんです。また、大半の女性は“生理=耐え忍ばなければいけないもの”という概念を持っているので、長年に渡ってPMSの不快感や痛みを我慢し続けた結果、それが重い症状となって30代を迎えた体に出てきてしまうことも一因だと思います」

とはいえ、やはり「生理前の頭痛やイライラ感だけで、病院に行ってもいいのかな?」と、二の足を踏んでしまう女性は少なくないはず。

「医者は患者さんの悩みや症状を取り除くのが仕事なので、そこは気にしなくてよいですよ。PMSの症状に拍車をかけるのはストレスになります。PMS自体がストレスになって、そのせいで症状がさらに悪化してしまう前に、医師に相談して症状を取り除きましょう」

「我慢は解決にならない」ってことですね。

「それでも病院に行く決心がつかない場合は、まず自分のライフスタイルを振り返って、PMSに負荷をかけている原因(ストレス)がないか探してみてください。多くの女性は体に精神的・肉体的負担がかかりすぎると、生理にまつわる現象に体の不調が現れるもの。体を休めて健やかな状態に戻してあげることで解決するケースも多々あるんです。以前PMSで激しい頭痛を訴える患者さんがいらっしゃって、お話を聞いてみたところ、忙しくてほとんど睡眠が取れていないことがわかりました。なので、“たくさん寝ましょう”とアドバイスをしたのですが、それだけでPMSの症状が治ったんです。身近な原因ほど見落としがちなんですね。原因さえわかれば、自分で解決できることもたくさんあるんですよ」

今すぐ始められる“5つのPMS緩和策”

1 2次のページ
ポンパレモール、やってます。の記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。