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都内の郵便局でダイレクトメール不正値引き

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都内の郵便局でダイレクトメール不正値引き

 都内の郵便局で、配達物として特定の業者から受注したダイレクトメール(DM)の数を少なく見積もり、不正な値引き契約を結んでいたことが内部調査で明らかになりました。
 この郵便局は、都内の発送代行業者から、この数年で約20億円分の配達業務を受注しており、不正な値引き契約による日本郵便の損害は億単位になる可能性があるそうです。現在、郵便法違反や、背任罪について検討しているとのことです。
 郵便物については、郵便法という法律が様々な規制をしています。今回は、この郵便法について見てみたいと思います。

 郵便法は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによつて、公共の福祉を増進することを目的として昭和22年に制定されました。

 日本では、「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供する」という上記目的を達成ため、郵便法により、日本郵便株式会社に郵便サービスの提供を義務づけています(法2条)。
 また、郵便のユニバーサルサービスの確保に支障を及ぼさないという観点から、手紙やはがきなどの「信書」は、総務大臣の許可を受けた信書便事業者に限って、その送達を認めています(法4条)。
 郵便法4条に違反すると、3年以下の懲役または360万円以下の罰金に処されることになっています(法76条1項)。

 「信書」とは、「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」のことを指しますが、この定義が曖昧でわかりづらく、一時期民間の運送業者のサービスを利用して信書を送る人が多いことが問題となりました。
 郵便法4条違反の場合、運送事業者だけでなく、差出人である個人も罰せられるおそれがあります。

 このような状況に照らし、運送事業者の中には、わかりづらいサービスを廃止した事業者もいました。なお、「信書」については、総務省がガイドラインを出しているので、ご覧ください。

 郵便法は、不法に郵便に関する料金を免れたり、他人にこれを免れさせた者について、30万円以下の罰金に処することを定めています(法84条1項)。
 さらに、郵便の業務に従事する者が、それらの行為をした場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます(法84条2項)。

 今回のケースでは、差出人である発送代行業者は1項に該当する可能性がありますし、不正な値引き契約を締結した当該郵便局の局員は2項に該当し、処罰されるおそれがあります。

 また、郵便法では間違って配達された郵便物の処理についても定めています。
 誤配達を受けてしまった場合には、その郵便物に誤配達である旨を表示してポストに入れるかその旨を日本郵便に通知しなければなりません。
 もし間違って開封してしまった場合は、開いた郵便物を補修して、開封したこと・氏名・住所等をその郵便物に表示しなければならないことになっています(法42条)。
 このような細かいことまでが法律に規定されているとは、ちょっと驚いてしまいますね。

元記事

都内の郵便局でダイレクトメール不正値引き

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