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金属アレルギーや虫歯など差し歯のリスクをどう回避するか

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「歯は一生モノ」といわれているが、自分の歯がなくなってしまったときどうすれないいのだろうか? 差し歯について、ご紹介します。

 入れ歯は歯根がなくても作れるが、差し歯は残っている歯根の上に、硬質プラスチックや金属の土台を作り、その上にかぶせものをする。歯根が残っている人は、「差し歯を選択するのが基本」と山形屋歯科坂上委員の坂上俊保さんは言う。

「歯の根っこが残っていれば、歯茎がやせにくい。歯茎を健康に保ち、噛む力を維持するためにも、できるだけ歯は抜かないほうがいいのです」(坂上さん)

 しかし、歯根の状態によっては、入れ歯を勧めることもあるという。

「差し歯は土台となる部分の歯根が虫歯になったり、歯周病になるリスクが高く、あとになって結局抜いてしまうことが多いんです。また、歯根が残っていても、状態がよくない場合は、金属で蓋をして、歯の根は生かしたまま入れ歯で覆うという方法もあります」(坂上さん)

 保険診療の差し歯では、金銀パラジウム合金という金属が用いられるが、治療に使用されるそうした金属が、金属アレルギーを引き起こす問題は近年、あちこちで指摘されている。

「金属に直接触れる部分や近接した部分に炎症が起こり、レース模様の白い斑点やかぶれなどができる扁平苔癬という病気も金属アレルギーが原因だといわれています。『がんではないですか?』と患者さんから尋ねられることもあります。手や足に湿疹ができるなど、血液を介して全身に症状が出ることもあります。不安な場合は、事前に金属アレルギーのテストを受けていただいて、それらを含まない素材を使います」(坂上さん)

 さらに、経年劣化による虫歯も問題視されている。

「時間とともに銀歯と歯の間に隙間ができて、そこに虫歯菌が入り込みやすい。その結果、根元が虫歯になり、抜歯が必要になることが多い」(坂上さん)

 保険適用外の自由診療では、強度や審美性を考慮し、選ぶことができる。

「自由診療の差し歯では、内部は金属で表面にセラミックを焼きつけたメタルボンド冠、透明度が高く前歯によく使われるオールセラミック冠、メタルボンド冠の金属の代わりに白色のジルコニアという素材を使ったジルコニア冠があります。金属アレルギーの心配もなく、変色することもありません」(坂上さん)

 安全面でも審美の面でも、自由診療の差し歯が優れていることは一目瞭然だ。しかし、一部の患者には自由診療の差し歯が作れない場合があるという。

「切端咬合という、上下の歯の先端がぶつかり合う噛み合わせの人には、自由診療はお勧めできません。セラミックがすぐに割れてしまうことが目に見えているからです。審美性は劣りますが、割れる心配が少ない保険診療のほうがいいでしょう」(坂上さん)

 さらに、治療費も考えものだ。一部負担金が8000~1万円程度で受けられる保険診療に対し、自由診療では10倍以上の治療費がかかる。

「前歯にも奥歯にも適用できる強度と審美性を持つジルコニアは、当院は12万5000円くらい。しかし、30万円以上する医院もあります。治療費の設定は歯科医の自由ですから、新しく病院をつくったばかりなら借金を返すために高めに治療費を設定することはない話ではありません」(坂上さん)

 差し歯の治療をめぐっては、治療して間もないのに差し歯自体が壊れる、外れる、土台から抜けてしまうといったトラブルも多い。事前に治療内容や、保障期間、料金を確認して、納得する病院を選ぼう。

※女性セブン2016年9月22日号

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