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逆境をチャンスに変える!ホンダ創業者・本田宗一郎の「5つの教え」

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「商品が売れない時代になった」と言われて久しい。最近は円高傾向でもあることから、日本の製造業はますます厳しい状況に置かれている。このままでは冬のボーナスが心配…と暗い気分になる前に、厳しい時代を生き抜いてきた先人の教えを聞いて、逆境をチャンスに変え、売れる製品を生み出していきましょう。

■本田氏のスタートは、自動車修理工場での子守だった

町の小さな工場を「世界のホンダ」にした本田技研工業(通称ホンダ)創業者・本田宗一郎氏。そのスタートは、自動車修理工場への丁稚奉公からでした。最初は車に触らせてもらえず、社長の赤ちゃんの子守から始まったといいます。

その後、工場ののれん分けを許された本田氏は、数々のピンチを乗り越え、41歳の時、ホンダの前進となる本田技術研究所を設立。その後も革新的なアイデアを数多く打ち出し、会社をどんどん大きくしていきました。その著書『会社のために働くな』(PHP研究所刊)から、「逆境からの抜け出し方」を学んでいきましょう。

■【教え1】お客さんは進化する。「クレームも進化」する

お客さんから何の苦情が出ないからといって、それでお客さんが満足していると思うのは大間違い。専門家、つまり製品を作っている側は、商品に対し、常に不満を持っていなくてはなりません。もし、お客さんから不満を言われたら、「どういうところに不満があったか」を真摯に聞き、すぐそれに答えられるようにしておくこと。専門家である作り手は、そのための日々の勉強が大事なのです。

そして、今はお客さんからクレームがなかったとしても、お客さんのレベルは常に進歩していることを忘れてはなりません。お客さんがもっといいものを見たり、製品を使い続けるうちに、クレームが生まれてくることが多分にあるのです。お客さんが持つ「これでいい」という判断基準は相対的なもので、絶対的なものではない。お客さんの心とは非常に移り気なもの。他社がいいものを作ったり、自分の希望が全部満足されないと、すぐにそっちに行ってしまう危うさを持っています。これを常に肝に銘じていない企業は、世の中から取り残されてしまうのです。

■【教え2】モデルチェンジは「売れているとき」にやる

多くの会社は売れなくなってからモデルチェンジします。しかし、ホンダは違います。「売れているときにモデルチェンジをする」のです。その理由は、売れなくなってからモデルチェンジをしても、いろんな矛盾が重なりあって、身動きが取れなくなり、思ったようなモデルチェンジができなくなるから。値下げにしても同じです。ライバル会社より先に、値下げすれば、「月産○万台突破記念」など、自由な名目をつけて行うことができます。しかし、ライバルに先んじられて仕方なく値下げすると、苦し紛れの理由しかつけられなくなり、お客さんは「ライバル会社が値下げしたから値下げしたんだろう」と思ってしまう。それでは、せっかく値下げしたのに、商品は売れなくなってしまいます。何事も、先手先手を考える。必要に迫られてからやっても遅いということです。

■【教え3】デザインは芸術とは違う

デザインと芸術は大きく違います。芸術とは、「いつ何時、だれが見てもいい」と思うもの。長い年月耐えるだけの価値を持っているものをいいます。対して、デザインは「今の時に生きる人」の心をつかむものです。つまり、過去のデザインを見てもいいと思われないし、未来のデザインを見てもいいと思われません。それがデザインの本質です。

商業デザインをする人は、「今のデザインだけが時代に受け入れられるものである」ということを理解した上でデザインする必要があります。では、今の時代に受け入れられるデザインをするには、どうしたらいいでしょうか。それは、「時代をよく見ること」。そのためには、「大衆の中に入ること」が大事です。同時に「ものを固定して考えないこと」「環境を支配するくらいの気構えがあること」も大切です。

■【教え4】技術を高めたいなら、人間を理解しろ

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技術は人間に必要だから貴いもの。何の役にも立たない技術なら、何の価値もありません。そのためには、人間を理解することが大事。それが技術の根本原則なのです。どんなにいい技術を持ち合わせていても、人間のために使わないのなら、技術がないのと同じこと。それならば、高いお金を払って学校に行っても仕方ない。

人間というものは、ものを知っていたり、地位についたりすると、それにこだわり過ぎる癖があります。しかし、過去の実績を大事にして、何の進化も前進もしないのも、やはり技術がないのと同じことです。本田氏の場合は過去や地位に「こだわる癖」がないから、ここまで伸びることができたと言っています。

■【教え5】成功したければ、失敗せよ。そのためには「試すこと」

人生において、「見る」「聞く」「試す」。この3つはとても大事なこと。そのなかでも「試す」ことは最も大切です。本田氏は、見たり聞いたりもする以上にいろんなことを自分で試してきたそうです。もちろんその分、失敗も多かった。しかし、それが成功へのチャンスにつながっていきました。成功と失敗はいつも表裏ということですね。ホンダが伸びた理由はこれ以外にないと本田氏は言います。自分がいろんなことを率先して試みているから、社員も安心して新しいことがやれる。だから試すことは本当に大事なのです。

いかがでしょうか。ホンダ式「厳しい時代を抜け出す方法」。日本の製造業をけん引してきた本田宗一郎氏の教えは、今の時代にも通じることがありますよね。ぜひ、実践してみてください。きっと道が開けるはずです。

参考文献

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『会社のために働くな』(本田宗一郎著 PHP研究所刊)

取材・文/牛島モカ

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