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メル・ギブソン監督、映画『ハクソー・リッジ』とハリウッドでの「サバイバル」について語る

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「ハリウッドとメル・ギブソンの関係を一言で表現すると?」(記者)。

「サバイバルだ」(メル・ギブソン監督)。

9月4日(現地時間)、ヴェネツィア国際映画祭で開催された、平和をテーマとした戦争映画『ハクソー・リッジ』の満員の記者会見の席上、記者の質問に答えてギブソンはそう言った。本作品は、同日夜のガラ・スクリーニングにて上映された。複数のタブロイド紙でスキャンダル記事の見出しを飾っていたギブソン監督が、10年ぶりにディレクターズ・チェアに戻ることを記念する作品となった。

記者はさらに踏み込み、もっと若い頃に、俳優と監督の両方をやっていたら良かったと思うかと、尋ねた。

60歳になるギブソン監督は、「若い頃は若者の役をうまく演じられただろう」と言い返した。そして、自身のキャリアを思い起こし、「一般的に言えば、私は時間と共に安寧を作り上げてきたんだ」と続けた。

ギブソン監督は「全ての能力のカギとなるのは、緊張を解いてくつろぐことだ。年齢と共に人は退屈していくから、リラックスする必要がある。自分の受け持つ領域を知ることだ。それが上手くいけば、良くなることができる」と語った。

しかし、それがいつでも起こるわけではない。ギブソン監督は「時には、悪い方向に大きな一歩を踏み出してしまうこともある」と語り、続けて「私がそうだった。何か良いことをして、その後なぜか、良いとは言えないことをする。多分それが人生なんだ」とコメントした。

『ハクソー・リッジ』において、彼の信念に基づく力強いメッセージの大半は、作品の中心人物となる米陸軍衛生兵デズモンド・T・ドスを演じたアンドリュー・ガーフィールドに委ねられた。敬虔なセブンスデー・アドベンティスト信者のドスは、第二次世界大戦中に銃の携帯を拒否した。しかし、彼は沖縄戦において勇敢にも戦地から75名の命を救い、後に名誉勲章を受章した米国史上初の良心的兵役拒否者となった。

ガーフィールドは、「デズモンド・ドスが素晴らしいところは、彼が自分自身を分かっていたという意味で、非常にシンプルな人間であったということだ。彼は心の奥底で、自分は他人の命を奪うべきではないということを理解していた」とコメントした。

その後ガーフィールドは「今や、この美しい地球を血に染めるような多くの激しい暴動や分断、イデオロギーの戦いがある」と語り、「デズモンド・ドスは、『人にはそれぞれの生き方がある』という考えを具現化する素晴らしいシンボルだと思う」と続けた。

ギブソン監督は「現実とコミックのスーパーヒーローの違いは、現実のスーパーヒーローは、いかなるスパンデックス・スーツも身につけてはいないということだ」と語った。

また、監督は第68回アカデミー賞で作品賞など5部門を受賞した映画『ブレイブハート』を振り返り、自身の大規模な戦闘シーンを演出する能力について語った。

「スクリーン上で戦闘シーンを描くときに大切なことは、明確であること。混乱しないようにすることだ」(ギブソン)。

続けてギブソン監督は、次のように語った。「混沌と混乱の印象を与えるが、観客に見せたいもの、そして一連のシーンから何を取り出したいのかを、絶対的に明確にしなくてはならない。これが映画監督のすべてだ。演者が誰であるかを知ること。スポーツ競技のように取り組む必要がある」(ギブソン)。

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