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東京タワー近くのフリーメイソン日本総本部に潜入

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 今日まで、その“謎めいた組織”は様々に語られてきた。曰く、「世界を牛耳る陰謀組織」「日本や世界の歴史を動かした」「秘密の儀式を行っている」等々……。怪しげな言説に彩られた「フリーメイソン」の実態に迫るべく、日本にある15のロッジ(拠点)を束ねる総本部「日本グランドロッジ」に足を踏み入れた。

 東京都港区芝公園。東京タワーに近い一等地に、漆黒の建物がひっそりと佇む。厳重にロックされた厚い扉を開けると、色鮮やかなステンドグラスに白色無垢のレリーフが広がる。奥には「HONOR ROLL(栄誉名簿)」と彫られたネームプレートがあり、「ICHIRO HATOYAMA」の文字が見える。自民党初代総裁・鳩山一郎元首相その人である。

 日本グランドロッジを主宰する第60代グランドマスターの猪俣典弘氏の案内で、建物の地下へ。

「ここが“世界を牛耳る秘密結社”の中枢です」

 猪俣氏が冗談めかしながら重厚な木製ドアを開けると、今度は青と白を基調とした広大な空間が現れた。

 中央に置かれた祭壇を3本のポールが囲み、正面の壁には「至高の存在」を表すという〈G〉の文字が高く掲げられる。片隅には地球儀と天球儀を頂点に抱く2本の柱がそびえ、頭上には青い丸天井が広がる。

 この部屋こそ、フリーメイソンが「謎の儀式」を執り行う「ブルーロッジ」だ。

「このホールはフリーメイソンの世界観を表現しています。会員はすべての社会的な肩書を外し、ひとりの人間としてここに入ります」(猪俣氏)

 フリーメイソンとは何か。その起源に定説はない。古代ユダヤ民族統合の象徴である「ソロモン神殿」を建設した職人集団とする説もある。中でも有力なのは、城塞や教会などの建築技術を口伝した中世ヨーロッパの石工組合が起源とするものだ。

 1717年6月にロンドンで4つのロッジが、個々のロッジを束ねるグランドロッジを結成して“近代フリーメイソン”が誕生し、現在、全世界の会員数は約600万人とされる。日本の会員数はピーク時の3分の1ほどで現在約1600人(うち日本人は約200人)だという。お互いを「ブラザー」と呼び合うメンバーの結束は非常に強い。

 一方、その実態は外から見えにくく、古くから、「世界を牛耳る秘密結社」「世界史の真の支配者」などと囁かれてきた。たとえば、先の大戦時にナチスが喧伝した「フリーメイソンが世界征服を企てている」という陰謀説。日本でも、かつてオウム真理教がその陰謀史観を真似し、「闇の世界政府」の中心にフリーメイソンがいると嘯いた。

「フリーメイソンの基本理念は、『善人をさらに善人にする』です。人種、宗教、社会的地位などを問わないゆえ、危険思想とみなされたこともありますが、メイソンの教えを実践して自己研鑽を重ねれば、より良く生きることができる。フリーメイソンとは、生き方(way of life)そのものです」

※SAPIO2016年10月号

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