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宇和島城 太平の世を象徴する装飾的な作りが特徴

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 築城時の姿を残す現存天守は全国に12天守しかないが、そのうち4天守が四国に残り、いずれも国の重要文化財に指定されている。各城を熟知する学芸員・ガイドのナビゲートで、そのうちの一つ、愛媛県の宇和島城に隠された秘密や謎をめぐる。

 築城は戦国時代から名手と呼ばれた藤堂高虎だが、現存の天守は、仙台藩主・伊達政宗の長男の血を引く宇和島伊達家2代藩主・伊達宗利が江戸幕府安定期に修築したもの。見た目重視で、装飾性が高いのが宇和島城天守の特徴である。

 宇和島市教育委員会文化・スポーツ課・学芸員の西澤昌平氏は「防衛上、天守の入り口は目立たないように造るはずなのに、堂々とした玄関は大変珍しい。破風も完全な飾りとして屋根上にのせているだけ。他の城のように破風内部に攻撃・防衛用の間はありません」と話す。狭間や石落としなどがないのも、太平の世に再建されたためとみられる。

●築城主:藤堂高虎、伊達宗利
●築城年代:慶長元(1596)年築城着手
 寛文4(1664)年大改修着手
●天守構造:独立式層塔型3重3階

撮影/本誌・太田真三 取材・文/上田千春(ライターハウス)

※週刊ポスト2016年9月9日号

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