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【TSスマホカメラ部 ⑧】1,500円でスマホ写真がここまでアートに! 外付けレンズのススメ

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スマホでの撮影テクニックを探求し、SNSでたくさんシェアしてもらう写真を模索するTSスマホカメラ部。今回のテーマは、スマホカメラのレンズにかぶせることで、広がりのあるワイドな写真や、被写体にぐぐぐと迫った写真が撮れる「外付けレンズ(コンバージョンレンズ)」の実力に迫ります。

その外付けレンズの多くはクリップタイプで、レンズの位置にあわせて本体を挟むだけとお手軽。価格的にもこなれてきまして、かつては「広角レンズ」「魚眼レンズ」「マクロレンズ」の3種セットで1万円近くしたものが、いまや1,500円程度から選ぶことができます。

そこであらためて、外付けレンズを使うとスマホ写真はどう変わるのかを考えてみるのが、今回のテーマ。プロカメラマンの森カズシゲさんにお話をうかがいつつ、その効果的な使い方を追求してみます。

そもそも「広角レンズ」「マクロレンズ」とは?

今回の撮影に使った「カメラレンズキット クリップ式 3点セット」(TaoTronics)。レンズは3種。左から広角レンズ、魚眼レンズ(マクロレンズに重ねて使用)、マクロレンズ。セットにはクリップ、レンズキャップ、持ち運び用のポーチ、クリーニングクロスが付属

今回取材用に購入したのは、Amazonのスマホ用レンズ部門でベストセラー1位だった、TaoTronicsの「カメラレンズキット クリップ式 3点セット」。「広角レンズ」「魚眼レンズ」「マクロレンズ」の3種がセットでお値段なんと1,599円(※2016年8月26日時点)と、かなりお買い得な品ですが――そもそも「広角レンズ」「マクロレンズ」ってなんなんでしょう? さっそく森カメラマンに「広角レンズ」から、解説いただきましょう。

「広角レンズというのは、簡単に言っちゃうと、普通のカメラレンズに比べてワイドに写せるレンズのことです。たとえば狭い屋内で、部屋全体の雰囲気がわかるインテリア写真や、大勢の集合写真を撮りたくても、普通のレンズだと全部入りきらないですよね。自分が後退すれば写るんですけど、背後に壁があったら無理。でも広角レンズなら撮れるんですよ」

■iPhoneで普通に撮影

■iPhone+広角レンズで撮影

上は、なにもつけずにiPhoneカメラで撮った写真。下は、同じ位置から、広角レンズを装着して撮った写真です。広角で撮ると個展会場全体の雰囲気がわかりますね(撮影協力/中村 隆)

■iPhoneで普通に撮影

■iPhone+広角レンズで撮影

海や山、空などの風景写真もスマホカメラで撮ると上のようになりますが、同じ位置から広角レンズで撮ると、下のように広大でダイナミックな仕上がり

ちなみに、広角レンズを極端にワイド化したものが「魚眼レンズ(超広角レンズ)」。180度に迫る広さで撮影でき、被写体や風景がデフォルメされてまん丸に写る特殊なレンズです。

■iPhone+広角レンズで撮影

■iPhone+魚眼レンズで撮影

広角レンズ(上)や魚眼レンズ(下)で被写体に近寄ると、中心が大きく写ります。ペットを撮影しても楽しいですよ

■iPhone+魚眼レンズで撮影

魚眼レンズは周辺が歪んで伸びるので、こんな写真も撮れます

そして、広角レンズとは逆に、遠くにあるものを大きく写すレンズが「望遠レンズ」 。こうしてカメラレンズは写り込む範囲によって「広角」「標準」「望遠」という3つの大きなカテゴリーに分けられます。これらのレンズの種類を判断する目安は、「焦点距離(35mm判カメラ換算)」という数値。単位はmm(ミリメートル)で、およそ35mmまでが「広角レンズ」、50mm前後が「標準レンズ」、85mm以上が「望遠レンズ」とくくられています(このあたりは専門的な話になるので、興味がある方はググってみてください)。

公式には発表されていませんが、iPhone 6シリーズの外側カメラは29mm相当といわれていて、もともと「広角レンズ」寄り。今回紹介しているTaoTronicsの広角レンズをかぶせると約12mm。「超広角レンズ」と呼んでもいいくらい、ワイドに撮れるようになります。

「ただ、安い超広角レンズなりのデメリットもありまして、魚眼レンズとまでは言わないまでも、写真が極端に歪みますね。また、写真の端にいけばいくほどピントが合いづらくなり、中央付近以外はぼやけてしまう。それを理解したうえで、遊びで撮るならいいと思います」と森さん。確かに、上の写真をよく見てみると、写真の端のビヨーンとした部分がボケてるのがわかります。

では、もうひとつの「マクロレンズ」とはなんでしょうか?

「マクロレンズは、通常のレンズでは写せないほどの近さから、小さな被写体を大きく写すことができるレンズのことです。いろいろ種類があるんですが、TaoTronicsの場合は、スマホカメラではピントが合わない1~2cmまでグッと近寄れて、被写体を拡大して写せる顕微鏡みたいなタイプですね。『クイズこれなーんだ?』みたいなノリで、身近にあるものの意外なディテールを撮ってまわると楽しいですよ」

では、いくつか出題してみましょう。下の写真、これなーんだ?

■iPhone+マクロレンズで撮影

答え・・・・・・上/喫茶店で食べたトーストの表面。中上/ガラスコップの水滴。中下/千円札の野口英世の瞳。下/筆者の瞳

いかがでしょう? こうして、広角レンズやマクロレンズ、魚眼レンズを使うことで人とは違った写真を撮って、SNSにアップできる。つまり、「いいね!」がたくさんもらえるかもしれない、というわけです。

高級外付けレンズと撮り比べてみたら・・・・・・

いろいろと撮ってみてわかったことは、TaoTronicsはカジュアルなお値段ゆえ、画質もそれなり、ということ。では、大枚はたいてもっと高価なスマホ用外付けレンズを購入すると、どうなるのでしょうか?

その答えのひとつが、筆者がアメリカから取り寄せたMoment社のスマホレンズです。購入したのはiPhoneに装着すると18mm相当になる広角レンズと、60mm相当になる望遠レンズ(メーカーによる名称)の2本。手作業で組み立てているという精巧なレンズのお値段はなんと1本99.99ドル、およそ1万円強です。噂によるとApple社のCM「iPhoneで撮影」シリーズの撮影にも使われているとか。

こちらがMoment社のレンズ。スマホには専用のプレートで装着します。ケースによっては干渉する場合も

では1,500円のレンズと、1万円のレンズのいったいなにが違うのか、比較してみましょう。

■29mm相当のiPhoneカメラで撮影

こちらがノーマルレンズで撮ったもの

■12mm相当のTaoTronicsの広角レンズで撮影

ダイナミックですが歪みが極端で、周辺もブレがち

■18mm相当のMoment広角レンズで撮影

歪みが少なくクリア

もう1本が、望遠レンズです。安価な外付けレンズのセットは、今回紹介したように「広角・魚眼・マクロ」の3点が主流。それだけに、実は貴重なのがスマホカメラを2倍ズーム相当にしてくれる望遠レンズだったりするのです。望遠といっても、使いみちはなにも遠くのものを撮るだけではありません。そのメリットを表しているのが、下の写真。

■29mm相当のiPhoneカメラで撮影

■60mm相当のMoment望遠レンズで撮影

上/29mm相当のiPhoneカメラで撮影。下/同じような構図にするため、少し離れた距離から60mm相当のMoment望遠レンズで撮影

上がiPhoneで撮影したものですが、もともと広角なので被写体に近寄るとデフォルメされ、コップの形が微妙に歪んでいることがわかります。これが人物だと、顔のバランスが崩れたり、太めに写ったりすることも。同じような構図でも望遠レンズで撮影すると、歪みがなく、モノのかたちが正確に描写されるのです。

というわけで、外付けレンズについて結論めいたことを述べると、楽しく撮るなら安価なレンズセットで十分差が出る。ただし、より写真の質にこだわるのなら、大枚をはたいてみるのもよし・・・・・・というところでしょうか。みなさんもぜひ、外付けレンズでワンランクアップした写真表現に挑戦しては?

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au Online Shopクリップレンズ

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