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『真田丸』吉田羊 役名間違えて土下座した大泉洋の秘話語る

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 豊臣秀吉という天下人の死により、真田親子の運命が大きく揺らいだ――。いよいよ親子が敵味方にわかれる関ヶ原の戦いが近づき、盛り上がりを見せるNHK大河ドラマ『真田丸』。この戦いの最中、女性ならではの機転や豪傑さを見せるのが、真田信幸の妻・稲(小松姫)だ。稲を演じる吉田羊が、夫役の大泉洋とのコミカルなやりとりや、主演・堺雅人絡みのちょっと意外なエピソードを語った。

――稲役のオファーが来たときの感想は?

吉田:三谷(幸喜)さんから直々に連絡をいただいて、稲がどんな人物か、家系図のような感じで詳しく教えてくださったんです。私は『真田丸』で大河ドラマは3回目ですけど、これだけ長い人生を演じるのは初めてなので、やっとこういう役をやれるなという嬉しさがありました。

 一緒にお仕事をしたことがある三谷さんだからこそ楽しみでしたし、三谷さんは基本的に当て書きなので、吉田だったらこういう風に演じるんじゃないかという思いで書いて下さると思ったので、その安心感も大きかったです。

――三谷さんのこれまでの脚本の印象は?

吉田:基本は役者のことをすごく大事にしてくださっていて、愛してくださっているなという印象です。でも、三谷さんの頭の中にその役ができ上がっているので、その通りにやってもつまらない。そこを超えていきたいという思いが、俳優としてはあるんです。

 三谷さんの脚本は、書かれているものをそのまま演じれば、間違いなく面白いんです。だけど、それで終わるわけにはいかないというか。俳優としての想像力、演技力が鍛えられる作家さんだなと感じます。

 今回の『真田丸』に関しては笑いの要素は少なめではありますが、三谷さんはコメディを得意とする方ですよね。戦物語の中でもクスッと笑わせたいという意図の見えるシーンもあります。そうであれば演じる方も、三谷さんを笑わせたいという思いがわくわけです。

――三谷さんのイメージ通りではつまらないというところで、なにか手ごたえは?

吉田:まだないです。ただ、セリフの“間”についてメールでダメ出しがきたことがあって、次こそは! と思いましたね。

――三谷さんから、こう演じてほしいという要望は?

吉田:特にありません。むしろ『真田太平記』(NHK)とか、小松姫に関する本や映像作品などは見なくていいです、と言われました。「今回ぼくが作り出す世界は、今までやってきたものとは全く違うものになるでしょうし、羊さんがやれば小松姫になりますから」って。でも、ちょっと調べちゃったんですけどね(笑い)。

――小松姫はどんな人物だと思いますか?

吉田:一見冷たく見えますが、内に芯の強さや熱いものを秘めています。真田家の家族愛に触れて、真田家を守り抜いた良妻賢母として変わっていくので、俳優としてもやりがいがあります。

――藤岡弘、さんのお父様ぶりは?

吉田:芝居以外のところでも、「おはようさん」って声をかけてくださって、24時間私の父でいてくださるんだなと愛情を感じます。俳優・藤岡弘、さんとしても、父・本多忠勝としても、現場にいらっしゃるだけで安心感があります。

 藤岡さんが孫を抱っこするシーンを撮ったのですが、台本上に「忠勝の顔を見た瞬間、火がついたように泣く」と書いてあって、そううまくいかないよねと思ったんです。だけど子供が藤岡さんを見た瞬間、うわあと泣きだして、なんとリアルな芝居かと(笑い)。持ってらっしゃいますね。

――稲は薙刀を使っていますが、藤岡さんからアドバイスはあった?

吉田:薙刀の先は本物の刀なので、すごく重たいんです。振り回すと重たい方向に体が引っ張られて重心がぶれるので、「丹田に力を入れて腰を低くするんです」と、専門的なことをアドバイスしていただきました。

――堺雅人さんの印象は?

吉田:堺さんには殆ど会わないんです。ずっと堺さんとは共演したいと思っていたので、一ファンとして見ちゃっているところがありますね。実は、『篤姫』(NHK)で堺さんが演じた徳川家定公が大好きで、携帯の待ち受けにしていたことがあるんです。電車の中で待ち受けを高校生に見られて、笑われるという経験があります(笑い)。

――夫・信幸役の大泉洋さんは、いかがですか?

吉田:大泉さんとは、すごく波長が合います。それはお芝居でも雑談でもそうですけど、打てば響く人なんです。こっちがそう返してほしかったというツッコミを確実にしてくれるのは、とても気持ちがいいですね(笑い)。

 最初の頃、徳川家康を前に、2人で顔を見せるシーンがあったんです。各々が名前を名乗って同時に顔を見るという演出だったんですけど、2人でカウントを相談したわけじゃないのに、同じタイミングでピタッと顔が上がったことがあって、その時はすごく嬉しかったです。この人となら夫婦になれるというか(笑い)。

 顔を上げた時の大泉さんの顔がハンサムに見えてしまって、小松姫は信幸と目が合った瞬間に「この人、素敵」って思ったのかなって考えた瞬間でした。それ以降も小松姫が冷たく見えるのは、ツンデレのツンですね(笑い)。

――大泉さんはコミカルな部分を封印されていますね。

吉田:ギャップ萌えといいますか、普段ふざけている人が真面目な顔を見せるとキュンとします(笑い)。でも見ていると、大泉さんは必死にコミカルな部分を押さえてるなと感じますよ。本当はもう1回たたみかけたいところを飲みこんで、台本通りにやってらっしゃるのかなって(笑い)。

 大泉さんとのエピソードでいえば、地震の後に信幸さんが「稲、大丈夫か」って抱きしめてくれるシーンがあったんですけど、リハーサルで大泉さんが、「おこう!」って私に言ったんです。

 元・妻の名と間違えられて、普通に悔しかったです。「今なんて言った?」って言ったら、「本当にすみませんでした」って、大泉さん土下座してました。その後、「すごい素直に出ちゃいました」って、また余計なことを言うんですよね(笑い)。

――大泉洋と吉田羊の洋羊コンビ、夫婦漫才のようですね。
 
吉田:そうですね。大泉さんが一生懸命押さえようとしているところを、私が俳優としてちょっかいを出して、「本当に我慢できるのかい?」と仕掛けるみたいな(笑い)。そういう日々の会話や掛け合いを、史実の2人も楽しんでいたのかもしれないなと、大泉さんとやっていると感じます。

――やむなく離縁することになった信幸の元妻・こうと正室の稲。2人の女性の今後のみどころは?

吉田:おこうさんに対しては、正室としては気に食わない所もありますけど、おこうさんの言葉に心救われていく部分もあるんです。最終的には、長く侍女としてついてくれた人なので、それだけ自分の傍に彼女を置いたということは、彼女を信頼した証拠だと思います。

 おこうVS稲としたほうが視聴者的には面白いと思うのですが、残念ながら、心を通わせていきます(笑い)。ただ、そこには正室と侍女という敢然たる身分の差があって、特に子供が生まれた後に顕著になっていくんです。ゆくゆくは誰の子が真田家を継いでいくのかと言う問題もありますから。

 同じ男性を愛したと共感する部分もあり、同じくらい嫉妬する部分もあり。でも人としては、おこうさんに心を許していたんじゃないかなと思いますね。それも含めて、2人の複雑な女心を、ぜひ見ていただきたいと思います。

【吉田羊(よしだ・よう)】
2月3日生まれ。福岡県出身。学生時代に初舞台を踏み、舞台女優として活躍。2007年、活躍の場を映像に。2014年、『HERO』(フジテレビ系)で、クールな女性検事を演じ注目を集める。2016年10月『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(関西テレビ・フジテレビ系)主演。

◇NHK大河ドラマ『真田丸』
毎週日曜、NHK総合20時、BSプレミアム18時放送。後世に真田幸村の名で「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と評されることになる、真田信繁の成長物語。三谷幸喜脚本。

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