体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

VRはタイムマシンに! 表参道の100年を旅してきた

Oculus RiftやPlayStation VRなどのヘッドマウントディスプレイが発売され、今年は「VR元年」になるともいわれている。コンテンツの制作ツールやプラットフォームも増え、ゲームや映像などのエンタメだけでなく、商業施設や不動産、広告など、さまざまな分野で活用が進みそうだ。

KDDIでは今年の5月、「Galaxy S7 edge」(SAMSUNG)の購入者全員にゴーグル型HMD(ヘッドマウントディスプレイ)「Gear VR」をプレゼントするキャンペーンを行った。こちらは話題のVRを手軽に体験してもらおうという試みだったが、このたび発表したのは、いのちの森と共同で制作した体験型VR学習コンテンツ。公開されたばかりの、その内容を紹介しよう。

VRは、現実には見られない景色を見せてくれる

こちらはYouTubeで公開された360°映像。Gear VRなどのHMDを使えば、この映像が視界を覆い、あたりをキョロキョロと見回すこともできる

あらためて説明するまでもないけれど、VRとは「Virtual Reality(仮想現実)」の略である。現実には存在しないバーチャルな世界を構築し、あたかもそのなかに入り込んだかのような体験をできるのが醍醐味だ。現実の映像を使うにしても、深海からエベレストの頂上、果ては宇宙空間まで、一般の人が行けないような場所へもHMDを装着するだけで行くことができる。

一方、今回のVR学習コンテンツの舞台は、明治神宮から表参道駅にかけてのケヤキ並木。距離としては、東京・表参道の約1kmの範囲で完結する。「タイムトリップミュージアム『明治神宮表参道ケヤキ並木の100年』」と題されたこの学習コンテンツは、表参道を3つの定点から眺めながら、空間だけでなく時間軸も移動するのだ。

まずは1920年にやってきた。道路は舗装されておらず、ケヤキもまだない。全長1,027m、幅35mの表参道は、がらんとして今より広く見える

今でこそ世界中の高級ブランドが集まる商業地だが、表参道はもともと、明治神宮への参拝者のための参道として、1920年に造られた道。当時のこの地域は「穏田(おんでん)」と呼ばれ、武家や大名の屋敷が建ち並ぶ、江戸の名残のある街だったそうだ。参道の両脇に現在のランドマークになっているケヤキが植えられたのは、翌年の1921年。その後、1923年の関東大震災で多くの家屋が倒壊。さらに、1945年の山の手大空襲でケヤキの木はほとんどが焼けてしまう。最初に植えられた201本の苗のうち、今も残っている木は8本だけ。残りの木は、1948年に加勢造園・春日造園という地元の植木屋によって植えられたものだという。

1921年、参道の両脇に201本の苗が植樹された。背丈はまだ40cm足らず 関東大震災からの復興時に同潤会アパートなど鉄筋コンクリート造りの建物が建設され、街が発展した 第二次世界大戦時の山の手大空襲で一帯が焼け野原に。ケヤキの木も13本を残して焼けてしまった
1 2次のページ
TIME & SPACEの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。