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吉川晃司、ツアーファイナルでリオ五輪水球日本代表公式応援ソングを初披露

吉川晃司、ツアーファイナルでリオ五輪水球日本代表公式応援ソングを初披露

8月27・28日、東京体育館で吉川晃司の「KIKKAWA KOJI Live 2016 “WILD LIPS”」のファイナル公演が行われ、6月11日からスタートしたツアーは大盛況の中、幕を閉じた。アスリートたちの熱気や汗が染みこんだこの会場は、全身を駆使してダイナミックに歌の世界を表現していく吉川にぴったりだった。

「吉川は歌って32、3年ですが、東京体育館は人生初です。建て直したけど、かつてここで東京オリンピックをやったんだよね。で、きっと次のオリンピックでもやるんだよね。なんか、いいんじゃないの?」との発言もあった。オープニング・ナンバーは最新アルバムのタイトル曲「Wild Lips」。ステージに幕がかかった状態で演奏が始まると、吉川の姿がシルエットで浮かび上がり、幕に真っ赤な唇のイラストが映し出されて、観客に配られたLEDリストバンド(コンピューターで制御されて、無線でLEDがカラフルに光るリストバンド型ライト)が赤と白に点滅し、いきなりスリリングかつカラフルな空間が出現。「何よりも笑顔の再会ができたことが最高です」という吉川の言葉どおり、最初から最後まで会場内には濃密な一体感が漂っていた。前半は最新アルバム「WILD LIPS」収録曲が続く構成。ツアー前半では演奏されなかった「Oh, Yes!!」なども演奏された。

「今回はロック色を濃くして、我が道を行く人たちにお願いしました」との吉川の言葉どおり、ホッピー神山(Key)、菅原弘明(G、Key)といったお馴染みのメンバーに加えて、生形真一(G)、ウエノコウジ(B)、湊雅史(Dr)という新メンバーが加わったバンドも男っぽくてダイナミックで気迫にあふれる演奏を展開していく。バンドはステージを重ねるごとに磨かれ、鍛え抜かれていた。大人の色気が漂う「Expendable」、包容力あふれる歌が素晴らしい「ONE WORLD」など、ロックであることと大人の味わい深さとが共存するステージは見事だった。「MODERN VISION」「スティングレイ」などでは吉川もギターも弾きつつの歌。中盤からは最新アルバム収録曲に加えて、ライブでの代表曲、人気曲がこれでもかと繰り出されていく。スポーツで言うところのハイライト・シーンの連続。「Juicy Jungle」ではカラフルな巨大バルーンも登場した。

「Oh, Yes!!」や本編最後の「BOY’S LIFE」のフィニッシュの瞬間にトレードマークとなったシンバルキックを鮮やかに決めると、熱烈な歓声と拍手が起こった。

アンコールではリオデジャネイロ・オリンピックの水球日本代表ポセイドン・ジャパンの監督と選手から依頼されて、制作したポセイドン・ジャパン公式応援ソング「Over The Rainbow」も初披露された。吉川は高校時代に世界ジュニア水球選手権大会に日本代表として出場し、2年連続全日本高校最優秀選手に選ばれるなど、世界を目指した経緯があり、水球への思い、この曲への思いは強い。

「オリンピックの水球の試合を観ていると、あんなとこからそんなとこまでうずきまして、もう出来ませんが、体が動いちゃいました。自分にとっては特別なオリンピックで。“水球の応援歌を”と言っていただいて、冥利に尽きるなと。これを外したら、お前、歌い手辞めろよっていうくらいの気持ちでのぞみました。でも時間がない中だったので、オリンピック初戦が行われた6日の2日前、4日でした」とのこと。この競技を自分の体で熟知している人間だからこそ描ける“水球の美しさ”までもを見事に表現したナンバー。七色の光に照らさる中での開放感と高揚感とを備えた歌は圧巻だった。初めて聴くにもかかわらず、拳をあげて、ともに歌う観客の姿も目立っていた。水球代表はもちろんのこと、聴く人すべてに大きなパワーをもたらす曲だ。1964年の東京オリンピックではこの東京体育館のプールが水球の舞台となった歴史もある。ここで歌われるべくして歌われた歌とも言えそうだ。2日目の28日にはポセイドン・ジャパンのメンバーも鑑賞していた。

「最高に緊張しているんだよ。なんとポセイドン・ジャパン来てます」と吉川が客席の選手達を紹介すると、観客から拍手が起こった。「最高の気分で歌います」とのことで渾身の歌を披露していった。

「オレは挫折した身だから、(ポセイドン・ジャパンは)世の中で一番尊敬するチームです」との言葉もあった。闘っていく中での悔しさや苦しさも知っている吉川だからこそ、こんなにも鮮やかで気高い“虹”を表現していけるのだろう。この「Over The Rainbow」について、ポセイドンジャパンの志水祐介キャプテン、大本洋嗣監督からのコメントも届いた。

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