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介護職員と介護家族が連携を取るうえで重要な報・連・相

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こんにちは。介護福祉士の魚谷です。高齢者の介護を行うにあたり、家族にかかる役割はとても大きいです。そのため、家族と介護職員、それぞれの役割を明確にし、いかに連携を取るか考えることが大切です。さらに在宅か施設入居かで、役割は異なります。

そこで今回は、介護職員と介護家族の連携の重要性について、私の経験談を交えお話したいと思います。

在宅介護の場合


まず在宅の場合、家族の介護が根底にあることを忘れてはいけません。当たり前のことのようですが、忘れがちになることが多々見受けられます。

私が以前に勤めていたデイサービスを例にお話します。

上野さん(仮名・81歳男性)は、デイサービスでは車いすに座っておられましたが、家ではほぼ寝たきりで、奥様の介護を受けていらっしゃいました。ある日、職員がオムツ交換をしようとしたところ、今までとは違うオムツの当て方になっていると気がつきました。

奥様が間違われたのだと思い込み、今までどおりの当て方に直し、帰りました。その後しばらくして、奥様から苦情の電話をいただきました。

迎えに来てもらった時に説明しなかった私も悪いけど、なぜこんなオムツの当て方をしているのか、こちらも事情があって当て方を変えた、違うと思ったら連絡してくれるのが筋ではないか、といった内容でした。

各家庭さまざまな事情や状況があり、変化させながら介護をおこなっていらっしゃいます。少しでも気になることがあれば、確認の連絡、対応の報告など、連携を取ることが大切です。

施設入居の場合


施設入居の場合、在宅利用者の家族の場合に加えて、「施設ゆえ、できないこともあるとわかってもらうこと」が、連携を取る上で重要です。私の経験上、勘違いされているご家族は意外と多いです。「施設は何でもできるし、何でも対応してくれる」と。

例えば、施設職員の数は、そこに入居されている利用者の数と同じではありません。つまり、利用者ひとりひとりに対して、完全な対応を行うことなど不可能だと認識してもらう必要があります。

言い換えれば、ある利用者に対して、その時間にすべき対応が決まっていたとしても、他の利用者や職員の状況によってはできないことだってあるということです。それゆえ、思わぬ事故が起きる場合もあって、事前に対策を講じたとしても防げないこともあると、理解を得ておく必要があります。

これは決して逃げているのではなく、状態の変化がある度に、相互に確認し相談することこそ、連携が取れていると言えます。

介護を必要としている人を第一に考える

最後にひとつ、忘れてはいけない重要なことをお伝えします。介護は、介護を必要とする人に対しておこなうものです。職員の行う介護が、家族の意向そのままとなっていないか、考え直す機会を持つようにしてください。それが本当に介護を必要としている本人にとって良いことなのかと。

本人にとって必要なことを第一に考え、その上で家族にしかできないことがあることを言葉にして伝えてください。それこそが連携をする上で一番大切なことです。

この記事を書いた人

魚谷幸司

昭和47年生まれ。東大阪市在住。大学在学中よりアルバイトで介護に従事する。卒業後は特別養護老人ホームやデイサービスセンター、認知症グループホームにおいて主任や副管理者等で勤務した後、本年1月に認知症支援事業所を起業。500人、20年以上に渡って認知症と呼ばれる方の声を聴き、今も向き合い続けています。また社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員を所持し5人の成年後見人としても活動しています。

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