包まないのに、なぜ「包丁」っていうの?

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料理好きなら、ほとんど毎日「包丁」を使っているはず。でも、包むためではなく、食材を切るための道具が、なぜ「包丁」という名称になっているのでしょうか?実はこれ、人の名前に由来したものなのです。

包丁はもともと「庖丁」と書き、その語源は1754年に出版された『日本山海名物図会』に次のように登場します。

「荘氏曰く庖丁能く牛を解く、庖丁はもと料理人の名なり」

昔、牛をさばくことが上手な「庖丁」という料理人がいました。その庖丁さんが使っていた刃物のことを「庖丁」と呼ぶようになり、それが広まったというのです。

中国の古典『荘子』にも、庖丁という料理人についての次のような故事が出てきます。紀元前中国、庖(料理人のこと)に丁という人がいました。王が丁に牛をさばくように命じると、丁はダンスをするかのように刃を進めて牛の肉をするすると切り落としていきました。感心した王がその技術を褒めると、丁は「私が目指すのは“技”ではなく“道”です。目で見るのではなく、心のままに自然の筋にそって刃を進めれば、硬い筋や骨に当たることはありません」と答えたそうです。

それを聞い王は「すばらしい!養生(人生をまっとうする正しい生き方)がわかった」とさらに感嘆したそうです。つまり、王は丁の包丁さばきから、自然のままに生きることが人生の秘訣だということを学んだのですね。この話が後世に伝わり、包丁という言葉につながったのです。

ところで、普通の包丁よりも幅が広くて厚みのある「出刃包丁」の「出刃」の由来は知っていますか? 出刃包丁は、江戸のある職人が考案したもので、その職人が大変な「出っ歯」だったそうです。そこで、「出っ歯の作った包丁」が変化して「出刃包丁」と呼ばれるようになったとか。庖丁さんと比べてだいぶスケールは落ちる感じがしますが、語源としてはわかりやすい話ですね!

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